ナルトとワンピースに見る「憎悪」 | 沈みかけ泥舟のメモ

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少年ジャンプ連載中のマンガ「ナルト」は軍人としての「忍者」を主役にした
バトルマンガですが、その中で国々の争いについて語る
「ペイン」というキャラクターを出してきました。
戦争を「各々の正義と正義のぶつかり合い」「復讐の連鎖」として
核兵器による抑止論を唱えるペインに対して
主人公のナルトは明確な答えを出せませんでした。
そして現在、すべての国にとって共通の敵を出すことで
敵対していた国同士が結束するという形での解決をはかっています。
ある学者が冗談として「地球上から戦争がなくなるには宇宙人が侵略してくるしかない」
と言っていましたが、共通の敵を設定することで
敵対していた勢力がまとまるというのはよくあることです。
でも、これは現実的とはとても言えません。
ナルトの作者は大きく設定しすぎた問題を少年誌の枠内で解決出来ず
このような逃げの展開にせざるを得なかったのでしょう。
ラストがどうなるかわかりませんが、まとめるのが大変そうです。

同じように少年ジャンプに連載中の海賊冒険マンガ「ワンピース」は
現在、人間との憎悪や差別の連鎖にはまっている
魚人島の物語を展開しています。
まだまだ途中なのですが、この中の回想シーンで
「新しい世代は新たな関係を築くべきだから、憎しみを伝えてはならない」
ということを数人のキャラクターに語らせています。
この発想はナルトと違って現実にも応用できます。
日本がアメリカとの戦争に負け占領されていたにも関わらず
反米思想があまり見られないのはGHQの指示もあるでしょうが
やはり教育でアメリカによる虐殺を伝えてこなかったところが大きそうです。
逆に朝鮮半島や中国での反日や日本への悪感情は
政府の方針で日本への敵愾心を子どもの頃から学んできた影響が大きいようです。
中東での反米感情も教育現場で学ばせているからかもしれません。

憎しみによる戦争、復讐の連鎖はあえて伝えない。

多くの国で実践していただきたいものです。
それでも資源をめぐる戦争は消えないでしょうが
少しでも戦争の理由は減って欲しいですから。

泥舟、ナルトよりもワンピースの方が考えられている。