国家の品格 (新潮新書)/藤原 正彦

藤原氏のこの国のけじめ の辛辣で的確な論評が小気味よく、

2年ぶりに氏のベストセラーである「国家の品格」を再読。


痛快な論理展開に、その通り!と相槌を打ちながらさらっと


読めてしまう。


相当な教養人故に、多くの切り口から社会の諸問題に切り込める


んだろうなと只管関心してしまう。


メモ

・論理だけでは世界は破綻する

・英語より中身を。初等教育で英語に費やす時間はありません。

 とにかく国語です。一生懸命本を読ませ、日本の歴史や伝統文化

 を教え込む。活字文化を復活させ、読書文化を復活させる。

 これが国際人を作る最も良い方法です。

・重要なことは押し付けよ。本当に大切なことは、親や先生が幼い

 うちから押し付けなければいけません。たいていの場合説明など

 いりません。初めに何かの基準を与えないと、動きが取れない。

・真のエリートの条件。第1に、文学・哲学・歴史・芸術・科学と言った

 何の役にも立たないような教養をたっぷり持っていること。そうした

 教養を背景として、庶民とは比較にならないような圧倒的な大局観

 を持っていること。

 第2条件は、「いざ」となれば、国家・国民のために喜んで命を

 捨てる気概があること。

・「たかが経済」を、絶対に忘れない。