田沼隆志 という政治家を目指す”熱い熱い”友人と夜を徹して語り合った時に、彼の人生が変わったと言っていた本。
生き残った特攻兵だった神坂次郎氏が、生き残った者の使命として特攻兵がどのような思いで戦争時代を生きていたのかをまとめた本で、手紙や日記、遺書、関係者の話などあらゆる角度から当時を振り返った内容で、涙なしでは読むことが出来ない。
17歳ほどの少年から30歳前後までの特攻兵達は国や天皇のためではなく、愛する両親や兄弟、恋人達のために飛んで行った。
何枚かの写真を見る限りあと数時間で死んでしまうことが確定しているにも関わらず皆、自信に満ちて、笑顔さえこぼれている。
見送るほうがうつむいていて元気がない。見送るほうも見送られるほうもどういった心境だったのだろうか。
読みながらそれぞれの場面、人物に気持ちが入り過ぎてしまい読むのが辛い。
なんて時代だったのだろう。
先人達がいたから今の平和な日本があるということを決して忘れてはいけないと改めて思う。