こんにちは、どにゃです。
すでに2月ですが、これが2017年1発目の記事です。
あ、皆様あけましておめでとうございます。(笑)
今年のアクアライフもすでに色々あったんですが、FBが楽しすぎ&ラクすぎて、すっかりブログを書く気が起きなくなってしまいました。(笑)
1月のツアー記も書いてないし。(汗)
この記事も以前に下書きしておいたものです。
せっかくなので投下しておきます。
とある知り合いの方から、「サンゴ水槽(ソフト・LPS)をやってみたい」というご相談を頂きました。
なぜか魚はあまり興味がないらしく、サンゴがいい!ということでした。
その方、アクア経験はゼロであり、設置場所はさほど遠くではないものの毎週のようにメンテなどで面倒を見に行くのはやってられない自分の都合的に困難なため、ある程度ゆとりを持った条件でシステムを設計してみました。
となるともちろんオーバーフローであることが望ましいです。
しかし極めて(汗)低予算だったため、当然全て新品というワケにはいきません。
時間はかかってもいいとのことだったので、良さそうな中古品を時間をかけて集めていました。
中古品とはいえ程度のいいモノはそれなりの価格になるので、中には補修などが必要になるものもあります。
今回はそのメインである水槽についてです。
水量は多いほどいいのはアクアにおける唯一の絶対であり、色々考慮した結果600ワイドを選択しました。
もちろんオーバーフローです。
たまたま中古品を譲ってくれる方と出会いまして、安価で譲ってもらうことができました。
600x450x450(3重管)オーバーフロー水槽です。
現物を見ないで売買したので(もちろんある程度のコンディションの確認はしましたが)仕方はないのですが、ちょっとそのままでは使えないレベルでした。(汗)
まず、フロー管の土台がただの塩ビのバルソケ・・・。
おそらく非OFに穴を開けて、DIYで安価にOF化したものと思われます。
しかもシリコンはグズグズで、水入れなくても漏れるのが予想できるレベル。(笑)
まぁ、ちゃんと確認しなかった私の落ち度なので補修することにしました。
まずは貧乏っちいバルソケを除去。
やはり手でカンタンに外れた。(笑)
そしてグズグズのシリコンもキレイに除去。
バルソケじゃあ信頼性がイマイチだし、万が一にも漏れては困るし見た目もよろしくないのでキチンとした3重管用の台座を用意しました。
この土台は底面に5mmほどの出っ張りがあります。
本来はこの径に合わせて水槽に穴を開けるワケですが、この水槽にはすでに穴が開いている。
しかし・・・僅かに穴の径が小さく、土台の出っ張りが入らない。(汗)
仕方がないのでこのようなゲタを穿かせることに。
こうすることで出っ張りをなくし、土台の穴とツライチになることで装着不能を回避しました。
もちろんすべて調べ上げてからの実行なので、土台とゲタは同時に手配済みです。
まずは土台とゲタをシリコン(バスコーク)でしっかりと接着。
数日間放置してから、それを水槽へ接着しました。
裏側から見たところ。
ゲタを穿かせた分、土台の高さが少し増してしまいましたが仕方ありません。
仕上がりが素人ですがしっかりと接着できました。
ま、砂入れたら見えない部分なので良しとします。(笑)
これで全うなOF水槽になりました。
続いてフランジです。
この水槽にはフランジがついていません。
しかし、完全素人用の水槽なので地震などで水が溢れることは特に避けなければいけません。
水が溢れると周囲が濡れるだけではなく、様々なトラブルが起こる可能性があり、それらに対処できないと困るからです。
それを可能な限り避けるためには、やはりフランジとフタが必要です。
美観的にはどちらもない方が好ましいですが、日本に住む以上は難しいですね。
フタはどうにでもなりますが、問題はフランジをどうするかです。
これはかなり悩みました。
上記の理由でフランジは私の中で必須条件だったからです。
無い以上はつけるしかありませんが、そうなると「後付け」になります。
水槽の枠に乗せるタイプの、市販品の後付けフランジなどもありますが、それではせっかく水槽を安く調達した意味がなくなってしまうのでNG。
カッコいいとは言えないし・・・。
以前、水槽の内側に落とし込むタイプのフランジは小型水槽で作成したことがあります。
ただ、これもそれなりの材料費がかかってしまうしカッコもよくない・・・。
何せ本当に低予算なため、100円単位で削れるところは削りたい。
というワケで最終的に、水槽に直接フランジをつけることにしました。
フランジ付き水槽と同じスタイルになるように。
やったことはないので初挑戦です。
これなら最低限の材料費で済みます。
材料は最も傷がつきにくいようにガラスで見積もったのですが、水槽と同じくらいの金額になってしまったので諦めてポリカをセレクト。
アクリルは吸湿して撓むので避けました。
水槽の内寸を測って、シリコンの貼り代を左右各2mm差し引いて板状の材料を4枚オーダーしました。
幅は35mm、厚さは薄いと安っぽくなるし、接着強度も落ちるので少しゼイタクに6mmに。
長辺の片側は水槽のシリコンと当たるのでカドを少しヤスリで落として、位置を確認。
しっかりと脱脂とマスキングをしてシリコンで接着しました。
シリコンが乾かないと水槽を動かせないため、1日1枚しか貼れません。
実に面倒です。(笑)
先に長辺を2枚接着し、その後に短辺を接着しました。
そして各フランジ間のスキマもシリコンで埋めます。
切断面は研磨して無い為、ザラザラして白っぽくなっています。
本来は研磨すれば透明になるのですが、そこまでやってられないので小型バーナーで炙って「研磨した風」にして誤魔化しました。(笑)
そして完成!!
じゃーん。
ショボイバルソケのフランジなし水槽が生まれ変わりました~!
初めての仕事なのでシリコン接着の仕上がりなど満足していない部分もありますが、フランジなしよりはいいですよね。
初めての割にはなかなかうまくできたと思います。
5mmのポリカフタも作りました。
サイズピッチリの未加工なので、アクリルカッターやホールソーでこれからの使用に合わせた加工が可能です。
しかぁ~~し!!!!!!!!!!!
事情によりこの方の水槽設置がまさかの断念となり、この水槽は不要になってしまいました。(号泣)
自分で使ってもいいけど・・・そんな設置スペースがあるはずもなく。(そもそも場所があったらとっくにサブタンクを設置済みw)
丹精込めてリフレッシュしたので捨てるのも忍びなく、途方に暮れている現在。(笑)
3重管はあるので(OF台座をつけたため要カットですが)ヤフオクにでも出すか・・・でも梱包できないな・・・。
引取り限定が無難か・・・。
どなたか1万円くらいで買い取って頂ける方はいらっしゃいませんかね。
1万円でも材料代だけでも赤字ですが。(汗)
2/22 追記
お陰さまで譲渡完了致しました。
さて、今年も残すところあとわずかとなりましたので本年最後の記事とさせて頂きます。
今年は何があったかなぁ・・・と振り返ってみても、なかなかパッとは思いつきませんね。
こういう時はブログをやっててよかったと思います。
今年も1月からLEDを作りましたね。
自分用にバータイプなんかも。
リンを添加したこともありました。(笑)
2月には雫來さんと初対面を果たし、ミスズさん宅のスイハイという二つの念願が叶いました。
雫來さんドクり中。(笑)
3月には3年超の飼い込みキイロハギを淡水浴の失敗で死なせてしまったことはとても悲しかった。
4月には白点パンデミックとの格闘。
サンゴが育ちすぎてギチギチの水景と、いつまでも消えきらない白点が嫌になり、5月にリセットをしました。
二度とやりたくない。(笑)
記事にはしていませんでしたが、5月には私も参加させて頂いているフェイスブックのSeascapes Aquarium(通称SSA)というコミュニティでオフ会もありました。
楽しかったなぁ。
6月には2年ぶり2回目の宮古島へ。
前回は夢中過ぎてやり残したことも、今回は少しだけ冷静に見ることができました。
白化の影響は甚大なようですが、また必ず行きます。
9月にはツアーで大阪に行きましたね。
夢だったブルーハーバーさんへ行けて感激でした。
こちらも記事にしていませんが、11月はアクアリウムバスへ。
前夜祭では普段なかなか会えない仲間との楽しいひと時を過ごしました。
バスではお初の方ともご挨拶ができ、また一つ交友の輪が広がりました。
そして12月の先日、上記のSSAで忘年会的な会合がありました。
SSAメンバーのとあるお方のご自宅での開催となりましたが、集まったメンバーがとてつもない方々ばかりで、あまりにも楽しすぎて夢見心地なまま一瞬で終わってしまいました。
こんな素晴らしいケーキまで用意されていました!
そしてやはり一番の出来事は、何と言ってもマリンアクアリストに掲載して頂いたことです。
改めて振り返るまでもなく、今年はイベントが多くアクアを始めてから一番楽しかった一年でしたね、間違いなく。
水槽自体よりも、仲間とのコミュニケーションの方が癒されています。(笑)
やはり同じ趣味の仲間は最高です!
これもひとえに、まずは何不自由なく許してくれる妻、そしてお友達に限らずショップさんなども含めて私が関わった全ての皆様のお陰です。
心よりお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
ヤフブロのreefさんが管理人を務める、FBのマリンアクアコミュニティ「SSA」にご興味がおありの方はこちらまでどうぞ。
なお非公開コミュニティとなっておりますので、入会にはまず申請をお願い致します。(要実名アカウント)
非公開だと「マニアだけの閉鎖的な空間なんじゃ・・・」と思われるかもしれませんが、ビギナーさんも多く、この記事執筆時点でのメンバー数は330名以上ですのでとても和やかな空間です。
reefさんの管理が行き届いた、秩序あるコミュニティですのでご安心下さい。
特にベテランさんはブログ等をやられていない方も多いので、ここでしか聞けない情報もとてもたくさんあります。
ジャンルもミドリイシに限らずマリンアクア全般ですので、皆さん気軽にアドバイスを下さいますよ。
また来年もオフ会等の計画があるようですので、アクアライフをより充実させたい方は是非どうぞ。
それでは皆様、よいお年を!!!
こんにちは、どにゃです。
恥ずかしながら、先日発売されたマリンアクアリストNo.82に私の水槽を掲載して頂きました!!
しかも偶然ながら、表紙が一番好きなお魚のスミレヤッコだなんて嬉しいです。(今はいませんが(汗))
予てより夢だった、雑誌掲載・・・。
MAは海水飼育当初から読んでいたので、「自分もいつかは・・・」なんて夢見ていました。
マリンアクアを始めて早5年半・・・まさか現実になるとは、と自分でも驚いています。
私のような何の取り柄もない一般庶民は雑誌などの媒体に掲載されることなど到底有り得ないことなワケで、いささか動揺しております。
実は今までにも何度かそのようなお話に触れることはあったのですが、とてもじゃないけど雑誌に載れるような水槽である自信なんて微塵もありませんでしたし、紙面を汚すだけだと思っていましたのでご遠慮させて頂いておりました。
それに、どうせ載るなら胸を張れる水景で載りたい、と思っていました。
しかしシステムに特徴的な珍しい点も特になく、サンゴもお魚もありふれた種ばかり・・・。
今の水槽は5月にリセットして間もないし、いわば「並べただけ水槽」です。
特筆すべき様な点は何一つない、極々「普通」の水槽です。
あ、唯一誇れるのはその「静粛性」だけですが雑誌では1ミリも伝わりませんwww
そんなワケで現状の水景は個人的にはそこそこ満足しているものの、決して胸を張れるとまで思っているワケではありませんが、とあるお方からの強めの推薦を頂き、断るに断れないと言った感じでこの度取材を受けるに至りました。
ちなみに嫁ちゃんは以前から私が家で雑誌を読んでいるところを見る度に、「いつ載るの?いつ載るの?」と聞いてきていましたので、今回のことを話したら私本人より喜んでいました。(笑)
なので今となってはそのお方にはとても感謝しております。(笑)
顔や本名を出すかどうかは迷いましたが、せっかくの機会でしたし、嫁ちゃんは写りたそうだったので(笑)家族での写真も載せてもらうことにしました。
何よりこの水槽は日頃からの嫁ちゃんの協力なくしては成し得なかった水槽です。
日常的な水槽のメンテにかかる手間の分、家事や育児ができなくなりますが、許容してくれています。
設置やリセットの際も、快くこどにゃをつれて家を空けて時間と空間を提供してくれました。
そういった意味でこの水槽は私と嫁ちゃんの共同制作と言っても過言ではありません。
もちろん機材や生体を私たちに提供して下さるメーカーさんやショップさん、普段お付き合いさせて頂いているアクア仲間・・・って書き出すとキリがないのでこの辺は年末の挨拶に取っておきます。(笑)
掲載においても1ページ載れば十分で、2ページも載れば大満足、と思っていたらまさかの4ページも使って頂いて恐縮しきりです。
私ごときは白黒の1/2ページ程度が身分相応だというのに、マリンアクアリスト紙もずいぶんな暴挙に出たものです・・・。
本当にありがとうございます。
まぁ基本的には普段からブログで公開している水槽ですので新鮮味や目新しさなどはありませんが、もしマリンアクアリスト紙をご購入の方がいらっしゃいましたらチラッとでもご覧頂ければ、恥ずかしながら大変ありがたく思います。
もしまたいつか次回の機会があれば、ここから成長したサンゴやおさかな達をお見せできればと思いますが、おそらく大半が入れ替わっているか茶イシ化しているでしょう。(汗)
そしたら次の取材はないか。(笑)
何はともあれ、アクアリウムにおける夢の1つだった雑誌掲載が叶い、大変嬉しゅうございます。
自分が作り上げたものがこのように評価して頂けるなんてとても幸せですね。
私は現在これ以外の趣味がないもので、上手くいかずに苦しい時も少なくなかったですが、頑張ってきてよかったなとちょっと思いました。(笑)
これでいつでも心置きなく引退・・・はしません。(笑)
まだまだやりたいことはありますからね。
というワケで、いつまで続くかわかりませんが今後ともよろしくお願い致します。
今回は水槽のフタについてです。
私はとある理由から、水槽にはフタをしない派でした。
フタなしにはリスクやデメリットもあり、それを分かった上でフタをしていませんでした。
FBのコミュニティで皆さんのご意見を伺ってみた結果を簡潔にまとめると以下のような感じでした。
【フタをする派の理由】
魚の飛び出し防止、蒸発防止、海水の飛沫防止、地震の際の溢れ防止、OFノイズの低減
【フタをしない理由】
不便、フタの掃除が面倒、光量が低下する、水面を見るのが好きだから
実は私も水面を眺めるのが大好きという理由から、フタはしていませんでした。
弊害として、ルンバからパープルファイヤーゴビーの干物が出てきたことも・・・。(汗)
しかし今回、特に飛び出しやすいこの子をお迎えした事を理由に、ついにフタをしない拘りを捨てました!
イエローヘッドジョー。
めっちゃかわいいww
以前から飼ってみたかったんですがその性質から躊躇っていました。
なのにお迎えしたのはガマンできなくなったからです。(笑)
嫁ちゃんからの強いリクエストのあったお魚でもありました。
さて、フタをするのは決まったとして、どうするか考えました。
まずは材質です。
代表的なのはアクリル、ポリカ(ポリカーボネート)、塩ビ、ガラス辺りです。
それぞれに良い点と悪い点があります。
アクリル
良 透明度抜群、加工しやすい、割れにくい
悪 とても反りやすい、傷付きやすい、UV透過しない
ポリカ
良 やや加工しやすい、とても割れにくい
悪 傷付きやすい、UV透過しない
塩ビ
良 やや加工しやすい、反りにくい、割れにくい
悪 透明度が低い、とても傷付きやすい
※UVの透過率は不明(多分ポリカやアクリルと変わらない気がしますが)
ガラス
良 全く反らない、とても傷付きにくい、UV透過する
悪 加工が困難、割れやすい、重い
※ここでいうUVとは400nm以下を指します。
アクリル、ポリカは400nmから以下へ向けて急激に減衰されます。
ガラスはもう少し短波長まで透過します。
参考資料(1.023World ナイトライドUV 370nmスポットLEDヒストリー )
それぞれを順位付けするとこんな感じです。
透明度 アクリル>ガラス>ポリカ>塩ビ
反り難さ ガラス>塩ビ>ポリカ>アクリル
傷耐性 ガラス>アクリル>ポリカ>塩ビ
加工性 アクリル>ポリカ≒塩ビ>ガラス
UV透過率 ガラス>アクリル>ポリカ 塩ビ(←不明)
割れ難さ ポリカ>塩ビ>アクリル>ガラス
魚水槽には反らない塩ビ、メタハラやUV(400nm)入りLED等を使用するサンゴ水槽にはガラス、UVに拘らないトータルバランス的にはポリカ、という感じでしょうか。
なお、ここでいうアクリルは普通のアクリルです。
UVを透過する特殊なアクリルもありますが、高価です。
反りのなさと傷耐性とUV透過率を重視して、私はガラスを選択しました。
私の水槽は奥行が600mmなので、60cm規格水槽用のガラスフタを縦に使用することで安価に済ませることもできましたが、性格的にピチッ!としていないと嫌だったので(笑)、サイズを測ってガラス屋さんにオーダーしました。
注文から完成まではとりあえずサランラップで凌ぎました。(笑)
こちらが完成品です。
うム、カッコいい。(笑)
ガラスなので重いのと、万が一割ってしまった時のコストを下げるために4分割にしました。
厚さは3mmで、真ん中の穴(20φ)は脱着用です。
なんせフチにはほとんどスキマがないので。(笑)
中央の2枚は真四角で、左右2枚のシリコン部分だけカドを落としてもらいました。
細い魚は穴を通れてしまうので100%ではありませんが、穴は20φなのでまぁ大丈夫でしょう。
ガラス面に沿って飛ぶことが多いので、フランジがない水槽だとフチ周りの僅かなスキマから飛び出すことは少なくないようです。
これで魚の飛び出しと、かなり大きめの地震が来ても水がこぼれる心配はほぼないでしょう。
フタが軽いと揺れた水が押し上げてしまうことがあるそうですが、フランジ+ガラスフタならほぼ鉄壁の防御となるはずです。
この場合は重さもメリットになりますね。
おまけの薀蓄。
私がフタをしなかった理由は「水面を眺めるのが好きだから」と書きましたが、もう一点は酸素供給の為です。
よくエアレーションやスキマーで酸素が供給されると勘違いされていますが、一般的なエアレーションの気泡サイズからはあまり酸素は溶け込みません。
酸素は水に溶けにくいのです。
実は、酸素は水面から大気圧によって溶け込んでいきます。
なので、エアレーションで酸素が供給されるのは気泡自体からではなく、気泡が水面で弾けることで水面を揺らすことと、気泡が「対流」を起こして酸素が豊富に溶け込んだ表層の水と酸素濃度が低い低層の水を撹拌することで水槽全体に酸素が溶け込みます。
従って、必ずしもブクブクさせる必要はなく、ウェーブポンプでの撹拌が酸素供給になります。
水面が揺れるようにセッティングするとなおいいですね。
まぁ海水水槽で水面が揺れてないものは見たことありませんが・・・。(笑)
淡水に比べて海水は酸素が溶け込みにくいので、酸素が不足しがちになります。
海水水槽で水流が大事といわれるのはこの為です。
好気性生物は(バクテリア等)は酸素がなければ活動ができません。
土台となる好気性バクテリアが正常に活動できなければ、水槽が上手く回らないことは解ると思います。
従って、筒の中で気泡がグルグル回っているだけのスキマーからの酸素供給はあまり期待できません。
スキマーの中では酸素が飽和状態にもなるかもしれませんが、酸素が必要なのはスキマー内ではなくメインタンク内です。
それならメインタンク内の水をグルグル回すべきです。
ウチはキャビネット内も通気が少ないため、メイン水槽にフタをすると酸素を含んだ空気が水面にあまり触れなくなるので酸欠への懸念が少しありますが、フタをすると飼育が出来なくなるというワケでも無いので気にしなくてもいいのかもしれません。
一応、帰宅してからはフタを1枚開けるようにはしています。
アクアリウムにおいて、ほぼ全員が必須といえるメンテナンス項目が「換水」です。
今までに換水したことが一度もないアクアリストはまず皆無でしょう。
では改めて、換水する目的はなんだろうか?
ここでは現在主流と言える「サンゴ水槽」と「人工海水」という前提で考えてみたいと思います。
サンゴ水槽に必要な条件はたくさんありますが、まず基本的なところで言えば
「栄養塩を低く保つこと」、「適正なミネラルバランスを保つこと」です。
水槽内では減るものと増えるものがあることはご存知かと思います。
しかしながら低栄養塩を保つことに限れば、プロテインスキマーの高性能化や、水質を管理・把握する情報や技術が発達した昨今では換水に頼らずとも、さほど難しい事ではなくなりました。
ホビー試薬でリン酸塩ゼロ、硝酸塩ゼロの超低栄養塩水槽も珍しくはありません。(それがサンゴにとって良いか悪いかは置いといて)
RO浄水器を使って、システムをきちんと機能させれば多少の差はあれど悩むほどの富栄養化は起きないと思います。
もちろん魚や餌を入れすぎている場合などは除きますが、そうではないのに意図しない栄養塩が出る場合はシステムが機能していないことが原因だと思うので根本的な見直しが必要かと思います。
あくまで基本に忠実に。
あくまで基本に忠実に。
大事なので2回言いました。(笑)
では栄養塩が出ていなければ、換水は不要なのか?というとそれだけではなく、もう一つ「イオンバランスを整える」という大きな理由があります。
詳細に語ると長くなるので割愛しますが、主に消費された元素を補充するのが目的です。
海水には地球上に存在するほぼすべての元素が溶け込んでいるそうなので、その数はとても膨大で把握・管理しきれるものではありません。
また測定するにしても、ホビー用途での試薬はほんの数種類程度しか販売されておりませんので主要な項目くらいしかできません。
その為今までは良質な人工海水で換水することで、なんとなくイオンバランスを補った気になっていました。
しかしトリトンラボの水質検査サービスが開始されたことで、今まで知り得なかった詳細な水質データの可視化が可能になり、イオンバランスの把握が飛躍的に向上しました。
またサンゴ飼育の研究も進み、どの元素がサンゴにどんな影響を与えるかもわかってきました。
必然的に、それに伴って添加剤も洗練されてきているハズです。
ではそのような添加剤を使用することで、比較的長いスパンで良好なイオンバランスをキープできるようになったとしたら?
もし仮に、栄養塩が低くイオンバランスも良い状態で保つことができる状態の水槽があったとしたら、(サンゴにとって)定期的に換水する理由はなんでしょうか?
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・・・差し当たり、ちょっと思いつきません。
黄ばみの除去?
水槽で長く使われた海水は「フミン酸」の蓄積で黄ばむと言われています。
直接的な有害性は低いようですが、観賞的には好ましくないので除去したいものです。
しかしその解消は換水以外でも可能です。
活性炭や添加剤などです。
それに換水による黄ばみの解消は効率が悪いです。
また強制濾過の魚水槽と違って、リーフタンクは黄ばみにくい印象です。
デトリタスの除去?
これは屁理屈みたいになってしまいますが、この場合は「水を換えること」自体が目的ではないので、もしデトリタスだけを取り出すことができれば水を換える必要はありません。
現状は水と一緒に吸い出すしかありませんけど。
ただ、私個人的には、水槽内には多少のデトリタスは必要なんじゃないかと考えています。(あくまで「多少」です)
根拠はなく感覚的なモノですが・・・。
換水を増やしても調子が上がらない。
換水するとサンゴからミューカス(粘液)が出る。
多忙などで換水が減ったら調子が良くなった。
どれもよくあるケースではないでしょうか。
実際に、換水をしまくっても調子が上がらなかった経験が私にもあります。
もちろん良くなったこともあります。
ということは、換水はベターなだけで、必ずしもベストとは限らないと言えます。
少なくとも、換水するとサンゴが好調を示すORP値を確実に外します。
そしてゆっくりと時間をかけて戻っていきます。
戻ったと思ったらまた換水でドンと低下・・・の繰り返しです。
この変化は目には見えませんが、それだけ水質が変化しているワケですからサンゴの負担にも成り得ると思います。
実際、無換水もしくは少量換水でキレイなサンゴ水槽を維持されている方も居られます。
作りたての人工海水はイオンバランスがある程度一定で安定してはいますが、それでも人工物であるが故にパーフェクトではありません。
微量すぎて混ぜることが難しい元素や、有機物、バクテリアなどが不足しています。
有機物は給餌や生物の代謝などで発生しますが、水槽内に存在しない元素が出てくることはありません。
仮にそれらの元素が無くてもサンゴは生きていけるのかもしれませんが、元々の複雑な色合いがだんだん褪せてしまう原因は光だけではなく、このあたりが怪しいのではないかと最近思っています。
ない物は添加するしかありません。
あ、もちろん換水を否定するつもりは一切ありません!
冒頭でも書いたように換水はアクアリウムの基本中の基本ですし、私も換水で状態が良くなった経験がたくさんあります。
換水のみでキレイな水槽を長く維持されている方も少なくありませんし、そういう水槽にとってはベターでなくベストなのかもしれません。
サンゴの「慣れ」もあります。
水槽とキーパーの数だけ管理方法と正解がありますし、入っているサンゴの種類や求める色合いも人それぞれです。
またサンゴの産地と照明の相性も個人的には感じています。
ただ、無換水でもハイレベルなサンゴ水槽を維持してる方が居られるので、換水の必要性について少し考えてみました。
闇雲に水を換えても必ずしもいい結果になるとは限らない以上、「換水する目的」をしっかりと考えることが大切だと思います。
貴方はなぜ水を換えますか?
そのスパンや量はどうやって導き出したものですか?
安定して上手くいっている方はきっとこのあたりにキチンとした根拠があるのではないでしょうかね。
おしまい。
文字だけじゃ寂しいので、挿絵に水中撮影した画像を使ってみました。
特に意味はありません。(笑)
※当記事は問題提起でもなく特定の方へ向けたものでもなく、ただ単に思っていることを書いただけですので誤解されることのなきようお願い致しますね。
10月もツアーに行って参りました。
メンバーはあなごんべさん、親方~さん、mjnekoさん、haseさん、のみやさん、私の6名全員出席なのは7月編ぶりです。
コースもいつも通り。
今回はちょー手抜きです。
ツアーブログは出会いやネタがないと本当に書くことがない。(失礼)
いつも通り、特になし、おわり。みたいな。
なら書くなよって感じですよねw
もうnekoさんが居る時は書かなくてもいい気がしてきました。(笑)
いつでも手を抜かないnekoさんはホントすごいと思う。
1店目 AQUA LOVERSさん
最近は基本開店時間には開いていないラバーズさん。(笑)
今回は10分待ち。
まぁ、私ら以外に待っている方はいつもいませんけど。
あ、だからいないのか?(笑)
いや、だから開かないのか?
ニワトリが先か卵が先か的な。
販売水槽のサンゴがキレイ揃いなのは言わずもがな。
安定のラバーズクオリティですよ。
どこのショップでも入荷間もないのがキレイなのは当たり前です。
ラバーズさんがすごいのはそれを高いレベルでキープしたり、モノによっては揚げるとこ。
何回も言うけど難点は遠いこと。(笑)
って言うと、ジャイアンはきっと「大阪よりは近いじゃん」て言うでしょう。(笑)
もう少し近ければツアー以外でも足を運びたいところなんですがねぇ~。
私はサンゴをおひとつと、CFをお買い上げ。
そしたら2日後にSPSセールが始まったけどwww
でもいいんです。
通販の送料や引取りの交通費を考慮したら、かえって高くつきますから。
目で見てその場で買って持って帰れる幸せ。
1.5店目 Big Boy
しかしこの日は寒かったです・・・。
上着を置いて来て後悔。
2店目 コスタリアさん
今回は特になし。
この辺からお腹いっぱいのせいか眠気が・・・zzz。
3店目 B松さん
眠くてよく覚えていません。(笑)
店長さんは退職されたようです。
そのせいかサンゴも魚も寂しい感じ・・・。
前前店長が居なくなってから海水コーナーはミドリイシが縮小され、魚も縮小され、どんどん寂しくなっています。
八潮店からどなたか来られるのでしょうかねぇ?
頑張ってほしいです。
4店目 B八さん
眠い!寒い!
半分気絶してます。
かろうじて青いものだけには反応。
安定クオリティの宮古シャコガイ。
是非肉眼で真上から見て欲しいです。
理想は真昼の太陽光です。
宮古島で見て震えました。
今は寒さに震えていますが。
写真なんかではとても伝わらない美しさです。
コエダアイスブルー。
定期的に入りますね。
ただ、ちょっと肉が薄いんだよなぁ・・・。
キレイだけどね。
あの子は今日もかわいかった。(謎)
おしまい。(爆)
うーん、我ながらひどいブログだ。(笑)
改めて私の水槽について書いてみたいと思います。
まず、システム的には本来のベルリン?になると思います。
ベルリンと聞くといわゆる日本式ベルリンと呼ばれる、「添加剤をあまり使わずに大量に換水するスタイル」をイメージしますが、本来のベルリンシステムとは換水量を減らすことを目的としています。
換水の目的である硝酸塩の蓄積(強制濾過の働き)を抑えるために濾材を使用せず、新鮮なライブロックとプロテインスキマーを用いて有機物を分解、除去します。
そして消費された微量元素は添加で補い、僅かに発生する硝酸塩はライブロックの嫌気域で脱窒を狙い、リン酸は吸着剤等で処理してなるべく換水を少なくするというのが本来のベルリンシステムの趣旨です。
ベルリンで砂の厚さについて定義されているのかはわかりません。
厚い砂前提なのはモナコやDSB(ディープサンドベッド)システムですね。
まぁシステムの定義は諸説あり、解釈も色々なのでよくわかりません。(笑)
とりあえずナチュラルシステムという括りで。
このベルリンシステムは、水道水の硬度が高く人工海水のベースとしては不向きな欧州(ドイツのベルリン)で生まれたシステムです。
幸い日本の水道水は軟水なのと、飼育面でも水槽が小さく魚を多く入れる傾向があるので水換えちゃった方が早くて確実なワケです。
そもそも日本の水道水(浄水技術)の品質は世界でもトップクラスで、海外の水道水は飲めないレベルが大半とのこと。
話が逸れましたが、今現在のウチの管理方法がまさにこの本家ベルリンで、換水はかなり少なくなっています。
しかしその分、添加が必要です。(後述します)
次にハードウェア、つまり機材としての装備は相場より小さめのスキマー(しかも弱運転)とCaリアクターだけです。
ウールマット、活性炭、吸着剤、リフなどは使用していない、最もシンプルなスタイルです。
あとRO浄水器は使用しています。
ちなみにこれは換水を減らす前からですが、ウチの水槽は栄養塩が出ません。
(10/29測定)
水槽内のコケもポンプに少しつくくらいで、ライブロックには全く生えませんしガラス面もあまり汚れません。
なので炭素源の類なども一切使用していません。
以前の900水槽でもそうでしたが、理由は不明です。(笑)
石灰藻も前記事に書いた通り、日陰を除いてほとんどつきません。
これはKHが低めなのもあると思います。
そして添加剤については、まだ4ヶ月ほどですがKZのコーラルシステムという添加剤を継続して使っています。
これは4本のセットで構成される微量元素の複合剤で、3番だけ複合アミノ酸です。
KZ社がZEOvitで培ったノウハウから生まれた(と勝手に思ってるw)ベルリンシステム用の添加剤です。
規定量は週に1回、100Lに対して1-4番を各5mlとなっています。(この順番にも理由があると思っていますが定かではありませんw)
とりあえず全て同じ量でいいのでカンタンです。
気分的には7で割って毎日の方がいい気がしますが、とりあえず最初なのでメーカーの指示に従っています。
おそらく同期して減りやすい元素の組み合わせや配合量などが考慮されていると想像しています。(成分は表記されています)
なお、比較的多く含まれることから中間元素と呼ばれることもあるCaやMgは含まれておりませんので別途Caリアクターなり添加なりが必要です。
この添加剤を使い始めてしばらくは換水量と使用量のバランスが掴めませんでしたが、最近ようやく掴めてきたのかもしれません。
換水量については現在模索中ですが、ここ2ヶ月は月に1回20Lだけです。
それも砂を掃除する為とか、サンゴや魚の薬浴や水合わせで減ったから仕方なく、という理由です。
というのも、以前はそんなことはなかったんですがいつの頃からか換水するといくつかのミドリイシがポリプを引っ込めたり僅かに粘液を出したりして嫌がる反応を見せるようになりました。
これを見て、サンゴが新しい海水を嫌がっていると考え、換水時のサンゴの様子を注意深く観察しながら徐々に減らしていきました。
しかし、撹拌時間を長くしたり分量を減らしても少なからず同様の反応が起こるので、ついにはほとんどしなくなったという感じです。
それが正しかったのか、換水を減らしているのにも関わらずサンゴの調子は以前より良い状態を保っています。
色維持が難しいスパスラータもなんとかこの程度にはなっています。
面倒なので撮影後の修正は一切してません。(実際よりはパープルっぽさが強く写ってしまってます)
砂やLRの色を見て頂ければ極端な青みでの演色ではないことがお分かり頂けるかと思います。
まぁ、このスパ含め複雑な色彩のサンゴは照明を真っ青にしたからといってもキレイには見えないんですけどね。
スマホケースに入れて水中撮影してみました。
以前までだったら絶対にこんな色みは出せなかったなぁ・・・。
赤丸部分は9/10の購入時に折れていた箇所なのですが、しっかりと成長点が出てきました。
同時に購入したもう一つもシアンの乗りが良くなり、ポリプもフサフサで好調です。
ちなみにこれは購入間もない頃。
こんな真っ白でした。(笑)
程よく褐虫藻が戻り、健康的な発色になりました。
とは言え、写真なんて撮り方次第でどうにでもなってしまいますので参考程度にしてください。
写真映えする奴としない奴もありますしね。
「だいたいこんな感じ」程度に留めましょう。
それでもなるべく見た目に近いように撮ってはいるつもりですが、どうしても「こっちの色を合わせるとここの色が・・・」の繰り返しになってしまいます。
これらのような複雑な色彩かつ蛍光色は、見たままを完全再現するのはたとえ一眼でもムリです。
人間の目は脳が補正してる上に個人差もありますしね。
色の評価は肉眼ですべし!
スイハイに勝るものはありません。
まぁスマホでこれだけ撮れれば上等ですけどね。
話を戻します。
ただ、これが変化の通過点である可能性を忘れてはいけません。
水槽は常に変化しており、ミドリイシも褐色が抜けて喜んでいたらそのまま突き進んで白化、というケースも聞きます。
全く同じ管理を続けていても、都合よくちょうどいいところで止まるなんて保証は何もないのです。
微量元素も、添加と同じ割合で消費されるとは限りません。
消費だけに合わせると何かが偏って蓄積されていく可能性もあります。
換水はそれらを少しなだらかにする為でもありますね。
また良きにしろ悪しきにしろ、サンゴの変化は遅れてやってくるので日頃の観察とメンテナンス記録がとても大切だと思います。
私はノートをつけています。
色落ちに限っては数日でも起こりますが・・・。
なんで逆は無いんでしょうね?不公平だわ。(笑)
しかしこの添加剤を使うようになってから、明らかにサンゴの調子が安定して非常に良くなりました。
今まで使った中で一番感触の良い添加剤です。
まだ日が浅いので断言はできませんが、今のところは超おススメです。
ただ前から茶色いのは茶色いままですが。(笑)
今後は使用量の加減検証やトリトンでの検査などをやってみたいと思っています。
思っているだけでやるかはわかりません。(笑)
それ以外の添加剤としては、ZEObak、Sponge Power、B-Balance、Pohl's Xtra、Continuum Aquaticsのマイクロブラスト(Coral Vitalizerが切れたから&栄養塩補充狙い)をたまーに入れています。
そんな感じで現在は好調をキープしていますが、欲張りなのでまだまだ満足はしていません・・・。
これを半年、一年と続けなくては「単なるまぐれ」でお終いですからね。
頑張ります。
こんちは、どにゃです。
最近は全く購入しなくなってしまいましたが、以前はブリードミドリイシをよく購入していました。
そこでいつも思っていたのが、「どんな環境(水深)で育てられたのだろう?」ということでした。
しかしショップさんに尋ねても把握していませんし、私自身もそんなことを調べる術はありませんのでどうしようもありませんでした。
しかし最近ふと思いついたことで、かつ似たような記述を見たコトもないので書いてみたいと思います。
今回は光の話なので水質に問題がない前提で進めます。
まず、ウチの水槽は陰になっている部分を除くと石灰藻がほとんどつきません。
よくライブロックの良否の指標のひとつとして石灰藻について触れられてますし、水槽の調子の指標として語られていたりもします。
しかしウチでは石灰藻がついたライブロックを入れても光の当たる場所から白っぽくなって消えていきます。
そもそも、宮古島旅行記の水中写真をご覧頂ければわかるとおり、超浅場のSPSが生息する場所の岩肌には藻類が繁茂していて石灰藻はほとんどありません。
水槽内だったら「コケまみれ」と言われるレベルです。(笑)
海外は未経験なのでわかりませんが、少なくとも宮古島であちこちのポイントでシュノーケリングした限りでは、その程度の水深で石灰藻がビッチリという場所はなかったです。
つまり「超浅場のミドリイシと石灰藻」は実に不似合いなワケです。
石灰藻が何mくらいから生え始めるのかはわかりませんが、少なくとも青い光が好き(赤い波長が嫌い)なので、もっと深い場所に生えますからLPS水槽が最もマッチするでしょう。
つまり水槽に石灰藻が生えるということは、その水槽の光環境(強度や波長)が「中場~深場を再現している」ということになります。
イコール、「それでは浅場ミドリイシの飼育はできない」という意味ではありませんが、少なくとも光環境は超浅場の再現にはなっていないと言えます。
ところがブリードミドリイシの土台に着目してみると、まるでライブロックかのように石灰藻がしっかりついているものがあります。
逆に、石灰藻があまりついていないものもあります。
被覆具合で接着からの経過時間も考慮して下さい。
コケや海藻などの藻類はショップさんが入荷時にクリーニングする場合もあるので何とも言えません。
「石灰藻は浅い場所では生えない」という条件を前提とした場合、そのサンゴが育成された環境をある程度絞れるかもしれません。
浅場のミドリイシを育成する際にあまり深い場所だと作業が困難ですし、最低限の光量は必要なはずですからそこまで深くは沈めていないと思われます。
しかしこれだと、それほど深くないにもかかわらず石灰藻が生える、ということになります。
つまり光はやや弱く波長もやや深場よりの環境だったと考えられます。
一瞬矛盾していて意味不明ですが、この条件を可能にするのがあります。
「濁り」です。
濁りさえあれば、それほど深くない場所でも光量が下がり、スペクトルも減衰されやすい帯域が低下し、深場(青)寄りへとシフトします。
逆に、藻類が多くついたもの(石灰藻が少ないもの)は透明度が高い海域で強い光を浴びていたことになります。
私は実際に養殖場を見てきたワケでもありませんし、あくまで一定の条件を基にした想像に過ぎませんが、あながち間違ってはいないような気がしています。
で、つべで探してみたところ、いくつか見つかりました。
こちらはかなり浅い場所なのがわかります。
砂地なので多少濁りがあるのかな?
後半で出てくるサンゴの個別写真を見ても、土台には石灰藻はなく、藻類が生えています。
このサムネ、太陽光で見てこの色ってヤバいですねw
このようにメンテナンスをされているようです。
こちらは2-3Mくらいでしょうか?透明度はボチボチ?
サンゴが成長していく様子も写されています。
こちらは少し深い場所で、濁りもあるように見えます。
こちらは引きの映像なのでサンゴの種類がわかりにくいですが、序盤~中盤~終盤と順に深くなっているようです。
終盤の場所はLPSなのか、かなり深そうです。
撮影時の干満や天候や水質の違いもあるので一概には言えませんが、
やはり浅い場所ほど石灰藻が少ないのは間違いなさそうです。
水槽でも、青みが強い照明ほど石灰藻が繁茂しているイメージが強いですからね。
というワケで、ブリードミドリイシを最初にレイアウトする際は土台の状態を観察して、石灰藻が多ければ光が弱め(青め)の場所へ、少なければ白い光が強い場所へ置くと色合いがよりキープしやすいかもしれません。
もっとも、同じロットのサンゴなら同じファーム出身ですから置かれていた場所もほぼ同じハズですけどね。
その後はサンゴの反応を見ながら調整するといいでしょう。
サンゴの色や種類で置く深さを考慮するのもアリですが、導入時はなるべくそれまで育った環境に近い方がサンゴにとってはストレスが少なく済むと思います。
ショップの長期在庫で人工の照明に慣れた場合は当てはまらないかもしれませんけどね。
今回は分かりやすくブリードで考えてみましたが、この考察はブリードに限らず土台付きのワイルドでも当てはまると思います。
どこに置いたらいいかわからない!という方の参考になれば幸いです。
昔の自分に教えたかったなぁ。(笑)
ま、石灰藻だけで100%判断はできないと思いますし、何の根拠も裏付けもない素人の戯言です。
全然当てはまらない可能性もありますので悪しからず。
ここからは最近買ったオージーミドリイシ達です。
新しいだけあってキレイです。(笑)
個人的に激ムズなエチナタは、かろうじてなんとか飼えています。
現在約4ヶ月。
エチナタ飼育記録更新中です。
色はちょっと薄くなってしまいました。
環境がハマってないせいか?性質なのか?成長は遅いです。
ピンクハイマツは約1ヶ月半。
ピンクのハイマツはキレイなだけあって人気がありますが、同時に難しい事でも有名?ですね。
特にインドネシアのハイマツやクシハダは色維持が困難な個体が多いです。
こちらはオージー産ですが、インドネシア産より維持が容易と聞くこともあり、挑戦してみることにしました。
最初に置いた場所は光が強すぎたのか、色が薄くなってきてしまったので少し移動させたら戻りました。
今のところは良い感じです。
オージーミドリイシと言えばのスパスラタ。
ちょうど1ヶ月くらいですが、予想に反して色が良くなってきています。(笑)
元がややパステルだったので、いい意味で褐虫藻が乗ってきて発色が良くなりました。
しかしスパは本当に見れば見るほど色構造が複雑です。
この個体はCFP(シアン蛍光タンパク)、BFP(ブルー蛍光タンパク)、RFP(レッド蛍光タンパク)が確認できます。
RFPはもしかしたらペリジニンかも。
サンゴの色は蛍光タンパクだけではなく、このほかにも色素タンパクや、褐虫藻が持つ様々な光合成色素などが絡み合って「色」として見えています。
そしてその全てはサンゴにとって「必須」だから備えているのです。
サンゴ自身がそこで暮らす上で必要に迫られたからこそ、限られたエネルギーを使ってまで獲得しているのです。
逆に言えば、必要がない状況になればその色は失われていくでしょう。
あるいは、獲得が困難な状況になった場合。
必要がないから棄てたのであれば、その後の生存には問題ないかもしれません。
しかし、本当は必要なのに獲得ができない状況だとしたら、その後の生死にかかわるでしょう。
話が逸れたので戻りますw
スパ(小)。
上のスパと同時に購入したものですが、こちらの方がよりパステルでした。
根元なんかはほとんど真っ白で白化状態(白骨化ではない)だったのですが、今は徐々に色が乗ってきています。
特にシアン蛍光の発色が強くなりました。
ギラギラしたシアン蛍光から先端微ピンクへのグラデーションがとてもキレイです。
うまくいけば先端のピンクはもう少し乗ってきそうな予感です。
スゲ。
こちらは明らかに色落ちしています。
特等席なので光が強すぎるのかもしれません。
根元から衰退してきているのも少し不安です。
うーむ。
押しも押されぬオージー代表、人気No.1のストロベリー。
先月の大阪ツアーにてゲットしたストロベリーです。
まだ3週間程度ですが、思っていたよりは色を保っています。
ま、3ヶ月後には上のスパ達と一緒に茶色くなっていることでしょう。(泣)
SPS以外編。
個人的に好きなチヂミトサカ。
小さいのが欲しかったのと、それなりのサイズだとそれなりのお値段がするので某ショップの販売水槽のLRにくっついていたチヂミトサカ(売り物ではないw)を頼んで3つ売ってもらいました。
といっても本当にミドリイシのフラグサイズだったので、とりあえずそれぞれをプラグにくっつけました。
それがたったの1年4ヶ月ほどでこんな立派なサイズにまで成長しました。
トサカは成長が早いですね。
色も微パープルで気に入っています。
3つとも、プラグはまだくっついています。(笑)
低栄養塩なミドリイシ環境でも全く問題なく(むしろ適切?)育ちますね。
光もミドリイシのおこぼれで事足りるので、SPSタンクに入れるソフトコーラルとしてもおススメです。
ウチではブルーライトゾーンに置いていますが、見た目的には白い明るい光を当てた方が赤みがキレイに見えますね。
キレイ、丈夫、毒性弱い、成長早い、株分けも容易と好条件が揃い踏みのサンゴです。
ちなみにトサカと同時に、折れて底に転がっていたトンガトゲの破片も売ってもらいました。
先端蛍光グリーンのトンガ定番タイプ。
最初はこんなサイズでした。
こちらも成長はしているものの、最近ポリプの出がイマイチで成長が遅いのでなんとか復調させたいと思っています。
多分ですが、強光障害気味のような感じ。
どうもトゲはLEDの強光に弱い気がしてなりません。(KRと相性が悪いのか?)
何度か場所を移動してるんですが、なかなか具合のいい場所が見つかりません。
今はこの子を育てるのが楽しみです。
mjnekoさんに分けて頂いたパクパクウミアザミ。
1株から4株まで増えましたが、ちょっとパクパク具合は減退・・・。
少し前までは超パクってたんですが・・・。(笑)
こちらはピーク時の動画です。
なんとか復活させたいですね。
どうせ水流を止めないとあんまりわからないですけど。(笑)
パクパクのカギがわかりません。
全然見た目通りに写っていませんが、マメスナフラグ群。
こちらはマメスナプリンスことしんすけさんから譲って頂きました。
じわじわと増えてはいますが発色は落ちました。(汗)
マメスナには真上からDSLを直射していたんですが、これが強すぎたのかずいぶん白っぽくなってしまったので、一旦取り外してしばらくすると褐虫藻が戻りだしたので、弱めのDSLを再設置して様子を見ているところです。
マメスナをキレイに発色させるにはやや栄養塩が必要とも聞きますので、SPSとの同居はあまり向いていないのかもしれませんね。
もちろん飼育自体は可能ですが、発色に関しては妥協が必要になるのかもしれません。
ウチで最古のサンゴ、スタポ(の一部)。
購入時は沖縄産ということでしたが、この色は石垣産かな?
飼育は5年は経っています。
スタポだけはぴかぴかを維持できています。(笑)
今までにちぎってあちこちに行っています。
元気かなぁ?
サンゴはだいたいこんな感じの水槽です。
最後にリクエストにお応えして、何時ぶりかわからないくらい久しぶりの全景を。
では。(笑)
今年5月にリセットしたウチの水槽。
ここのところ非常にサンゴの調子が良く、安定感があります。
なので後悔しないように、いい時に公開します。
ただ、ほとんどが上からの写真なのはお察しください。(笑)
まずはウチの御神体であるハナガサミドリイシ。
測ってみたら、最大幅は約35cmでした。
飼育期間は3年10ヶ月で、元はこぶし大くらいの大きさでした。
リセット前にひしめいていたデカいサンゴ達の中からこの個体だけ残しました。
この子はなかなか満足のいく色彩になってくれない困った子ですが、ウチで唯一そこそこ誇れるサンゴなので出すに出せないといった状況です。(笑)
まぁ情もありますしね。
続いてまっ茶色のスギ。(汗)
今回この記事を書くに当たり記録を辿ったところ、丸4年で我が家で最古のミドリイシであることが判明。(笑)
元はブリードミドリイシです。
このトゲトゲ感はいずこへ・・・。
何度か枝を折りましたが現在「長さだけ」は立派に。
この個体は過去にスプール2漬けにされたり成長点復活実験を受けたりとひどい仕打ちを受けてきた個体です。(汗)
状態も悪くないし、容姿も立派なのでせめてもう少し褐色が抜けて欲しいのが本心ですが、なぜか頑固にチャイロをキープしています。
素質はあるんですが、サイズ(レイアウト)的に良い場所に置くことが難しく、手強いです。
先端だけはかろうじてブルーです。
これは種類不明のミドリイシ。
購入時期はよく覚えていて、2014年の宮古島旅行で上がったテンションの矛先を成田へ向けた時です。(笑)
この時、あるブロガーさんと偶然お会いしたことも覚えています。
飼育は約2年4ヶ月。
途中で部分白化に見舞われたこともありましたが枝打ちし、幸いにも復調して現在は立派に育っています。
その時の破片はかなり遠い場所で元気にしていると思います。(笑)
購入当時と比べると枝が随分と太くなりました。
もう少し攻めると透き通るようなイエローになります。
状態がベストだと先端ポリプがブルーになる、気に入っているサンゴです。
こちらはグリーンのサボテン?ミドリイシ。
期間は約2年10ヶ月。
イビツに成長するため何度も折っていますが、やっぱりイビツになってしまいます。
それと、成長した部分とそうでない部分の容姿がかなり異なるのが謎です。
母体はサボテンミドリイシっぽいですが、伸びていく枝はまるで違う種類に見えるほど姿が異なります。
カタチはイマイチですがグリーンの発色が良いのでまぁまぁ気に入っています。
約3年8ヶ月のショウガサンゴ。
いわゆる普通のショウガは枝が太いため成長がわかりにくいサンゴですが、購入時と比べるとずいぶん立派な個体に育っていることがわかります。
この子は今までドス黒くなったり白っぽくなったりドピンクになったりと色の変化が激しいサンゴです。
現在はまぁまぁピンクです。
ちょうど一年位になるハリエダ。
当初はスプレーで塗ったような蛍光発色でしたが現在は見る影もありません。
ヒラムシがついていたのでRXで薬浴しましたが瀕死に近い状態なのでもうダメかもしれません。
ハリエダは難しい印象です。
ここからは頂いたサンゴ編。
希蝶さんから頂いた謎のコモン?とコエダ。
5つのフラグを頂いたのですが2つは残念ながらダメにしてしまいました。
申し訳ありません。
謎コモンは蛍光グリーンにパープルポリプで不思議な形で成長中です。
コエダは頂いた時はそれはそれは激美なギラギラしたブルーだったのですが、ウチに来てからはグリーンになりまっ茶になり・・・。
今はだいぶ持ち直してアイスブルーな感じです。
成長はしていますが、最近ちょっと肉が薄いので思案中です。
あと一つブルーのコモンがあるのですが、ちょっとミスって白化状態。(汗)
白骨化ではないので暗い場所で養生中です。
ナオさんから頂いたピンクのハイマツ?
元の色彩が維持できていません・・・が、基部の蛍光シアンから先端にかけてのピンクがキレイです。
成長はまだ枝を伸ばすより土台を固める段階ですね。
これから枝が伸びていくと思われます。
と、(元)ブルーのコエダ。
成長はしてますが色が・・・。(汗)
ただ、場所を移動してから色揚がり中なので今後に期待。
あなごんべ産イエロートゲ。
先端がトガっててウネウネ育つタイプですね。
親方~産ピンクトゲ。
親方さん水槽のセンターにあるトゲの枝打ち個体です。
頂いた時の姿はこんな感じ。(確か今年の1月)
当初に比べるとだいぶ成長しました。
ポリプがモッサリするタイプで、上へ上へと成長する珍しいトゲです。
光が弱い場所に置いていた為、少し黒ずんでいます。
しっかりと光を当ててあげればキレイになるので、今は少し移動して経過観察中です。
長くなったので次回に続きます。