今回は、高次脳機能が一体どのようにして
働いているのか?という話です。
ここまで来ると完全に前立腺の話から遠ざかりますが、
自分の飲んでいる抗うつ剤のせいか、または別の精神病なのか
新しいアイデアがポンポン湧いて仕方がないのです。
というわけで、関係無いですがここに書いておきます。
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脳がどのような刺激に対しても、必ず脳全体で
反応していることは前にも話しました。
そこで、この乱反射と無意識、せん妄患者の
幻覚が関係しているのでは?という話も
以前話した通りです。
この乱反射なのですが、健常者と統合失調症の患者で
全く別のことが起こっているとは考えられにくいです。
統合失調症の患者ではドーパミンの分泌異常が起きており
それがせん妄症状を引き起こしている
という学説がありますが、
もしドーパミンの過剰分泌が原因なら、普通の人間ですら
ドーパミン過多になることはあります。
しかし
その人たちはせん妄に捕らわれたりはしません。
たとえば、このブログでも扱っているような
ドライオーガズム依存症の人はエンドルフィンを
過剰に分泌しているため、ドーパミン過多の状態に
あるはずです。
しかし彼らは、元気にはなりますが幻覚を見たりはしません。
つまり、統合失調症患者のドーパミン過多は、何らかの
別の機能異常の副産物でしかない、と考える方が妥当なのです。
そして、そのドーパミン過多を引き起こす原因が
意識による脳の乱反射の表出を抑制する機能、の障害
だと私は考えています。
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統合失調症の患者のせん妄と同じような乱反射が
健常者の脳の中でも隠れて起こっているとしたら、
何故そのような乱反射が起こり、人間は思考や活動ができるのでしょうか?
私はここでまた新たな仮説を立てます。
人間の意識や思考、行動というものは、
実はこの乱反射の中から、適切なものだけを
抽出する機能を有しているだけなのではなかろうか?
という仮説です。
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人間は脳の乱反射の中から自分に関係ありそうな
情報だけを分別して選び出し、
他の必要のない反応を抑制していると考えられるのです。
これはいわゆる、カントの認識論の主張とも合致するものです。
そうなると、せん妄状態の患者が幻覚を見るのも解ります
脳の中の乱反射から、正しい反応を選別する機能が
障害されてしまうので、結果的に脳の中の活動が
取りとめもなくなってしまうので、ドーパミンの量も上昇し
夢の中のような幻覚や幻視を見てしまうのです。
どうでしょう、意外と説得力のあるような話ではないでしょうか?
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脳の機能はその箇所そのものにその機能があるのではなく、
乱反射する脳の反応から必要な情報を
選別する機能である。
とすれば脳の中の機能が、操り糸のように
他の領域と複雑に関係している理由も説明できます。
脳の機能はその箇所それだけでなく、他の神経細胞達と併せて
初めてきちんと作用するものだと考えられるのです。
これらの発想は、そもそも脳が常に一度は脳全体で
反応している、それは何故か?という疑問にも
自然と合致します。
脳機能が乱反射から情報を選別する機能しか持たないのなら、
そのために脳は一度全ての細胞を反応させる必要があるのです。
そして、統合失調症患者はその選別する機能が障害されている。
また、脳機能障害患者などで、身体が意識に反して
勝手に動くという場合には、この乱反射から、
随意運動のために情報を選別する機能が漏れている
と、考えることができるのです。
そして、その情報を選別するという機能が進化過程で
どのように現れたのかと言うと、それはやはり
自律神経から意識活動が分化する過程だと
考えられるのです。
私はこの説を
「脳機能の選別性説」
と名付けることにします。
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いかがだったでしょうか?
ここで述べたことは全て仮定に過ぎませんが
私はかなり説得力のある理論だと自分で思ってます。
ここで書いた文書が、何処かの脳神経学者や
進化生物学者の研究の役にたつことを祈ります。