前立腺開発による自律神経失調は何故起こる?3つ(4つ)の発生原因 | エネマグラによる前立腺開発、およびドライオーガズムの後遺症と闘い、研究するブログ

エネマグラによる前立腺開発、およびドライオーガズムの後遺症と闘い、研究するブログ

タイトルの通りです。私自身が後遺症患者なので、私の日々の症状や出来事、考察などを書いていくつもりです。現在、仙骨神経障害と診断されたため、仙骨神経障害について主に書いています。

前立腺開発、及びドライオーガズムの後遺症として自律神経失調症がよく挙げられます。


しかしこの自律神経失調症、身体の疾患から神経症までいろんな原因によって起こると言われているので、

ここでは考えられる2つの神経の器質性の原因と、脳の機能性の原因の、計3つの原因について仮説を立てて考えてみようと思います。



<原因その一>
仙骨神経、骨盤内蔵神経、及び陰部神経の損傷による副交感神経の活動不全


前立腺マッサージによって刺激される直腸周辺には仙骨から伸びる大量の神経が寄り集まった、神経叢というものが形成されています。

この仙骨から伸びる神経は副交感神経支配であり、この神経が麻痺した場合は副交感神経低下系の自律神経の失調症が起こる可能性があります。

もしこれらの神経を損傷し神経異常が起こっている場合、肛門痛や尾骨痛、仙骨痛、便漏れや排便困難、陰部痛や勃起不全、下肢の痺れや下腹部不快感などの異常が起こっているはずです。

これらの症状は神経因性骨盤臓器症候群(NIS) と言い、熊本県の高野病院 という病院が先進的に研究しています。

また、神経因性骨盤臓器症候群(NIS)は会陰部痛を含むので、しばしば前立腺炎と診断されます。

しかし、前立腺開発を行った者は前立腺炎を起こしている場合もあるので、その場合は医者にNISの可能性を伝えつつ、そのまま前立腺炎の治療も受けましょう。



<原因その二>
前立腺炎などの疾患による膀胱や下腹部の筋肉の異常による交感神経の亢進


慢性前立腺炎の症状でも自律神経系の不定愁訴を起こす場合があります。

前立腺炎の治療で有名な高橋クリニック では、この原因を排尿障害と考えています。そこで高橋クリニックではこの症状を膀胱頚部硬化症 と呼んでいます。

排尿障害による膀胱平滑筋、及びその周りの筋肉が過振動、過緊張、硬化し、それにより交感神経を過剰に刺激して自律神経を乱れさせるというのがそのプロセスです。

膀胱平滑筋、並びにその周辺の筋肉は交感神経の支配であり、これらが過緊張になると交感神経の亢進が起こるはずです。

前立腺開発経験者が前立腺炎と診断されるケースは頻繁に見られ、それによる交感神経の過剰刺激が自律神経失調症を引き起こしているのでは、という可能性も考えられます。



<原因その三>
視床下部の機能異常による自律神経の失調


ここまでは直腸、前立腺の神経といった器質的な原因について考えて来ましたが、今度は脳の機能的な面でから自律神経失調症を考えます。

ドライオーガズムが自律神経を無理矢理刺激して脳内オピオイドを過剰に分泌させる行為だとすれば、その自律神経の中枢である視床下部にダメージを与えている可能性がありえます。

特に視床下部はオピオイドそのものを分泌する器官であり、オピオイドの過剰分泌が原因だとすれば、視床下部へ多大な負荷をかけている可能性も考えられます。

また、覚せい剤や麻薬の後遺症として自律神経失調症が起こることがあり、その原因は脳内報酬系のバランスを崩す過程で視床下部の機能が損傷するからだと考えられています。

特にオピオイド系のアヘンやモルヒネといった薬物は視床下部へ働いてGABAニューロンの働きを阻害するという効果があるので、

視床下部で過剰に分泌されたオピオイドがそのまま視床下部へ悪影響を与えるのでは?という仮説も立てられます。(今のところそのような現象の実証はされてませんが)

脳内麻薬の働きが実際のオピオイド系麻薬と同じものだとすれば、それによる自律神経失調も考えられるのです。



<また、原因その四として>
心因性の自律神経失調症。いわゆる一般的な自律神経失調症の発生の原因と言われるストレス説も考えられますが、

その話は一般的な自律神経失調症の話と変わらなくなってしまうので、ここでは省かせて頂きます。



以上、前立腺開発による自律神経失調症の原因について諸説立てて行きましたが、

ドライオーガズムに達していないのに自律神経失調症を引き起こしたという方は原因一と二を、

ドライオーガズムの後に自律神経失調症が現れた方の場合は原因三を考えると共に、原因一と二についても検査を行った方が良いでしょう。


重い自律神経失調症を起こしている場合は、複合的に自律神経の乱れが引き起こされている可能性も考えられるでしょう。


原因一の検査をしたい場合には肛門科や神経内科を、

原因二の検査をしたい場合には泌尿器科を、

原因三の検査をしたい場合にはどこにいけば良いのかわかりませんが、おそらく神経内科、出来れば脳神経内科、もしくは精神科を受診すると良いでしょう。

脳画像検査や脳血流検査によって脳の器質的病変や、脳機能の低下が起こってないか診断して貰ってください。



最後に、今回は前立腺開発を原因とした自律神経失調症の原因について考察しましたが、自律神経失調は他の疾患によっても現れる症状です。


もしかすると上に挙げた以外の病変によって自律神経失調が引き起こされている可能性もあるので、

身体の不調を自覚している人は原因を自分で決めてかからずに、まずは医師の診断を仰ぐようにしてください。

全く別の病気に罹っている可能性もあるので、まずはそれらの検査をして原因が特定できなかった場合に、上記の原因を疑うようにしてください。



また長々と書きましたが、以上前立腺開発による自律神経失調症の原因の諸考察でした。

これらの考察が何かの役に立つか分かりませんが。

みなさまの体調が少しでもよくなることをお祈りしております。