舞台写真その1~へまばかりのイタコのばばさま~
みなさま、こんばんは
今朝の寒さは格別でしたね!
こんな寒い日は、家にこもって本や漫画を読んでいたいデス。
読むのを待っている本や漫画があるし、
こたつでぬくぬく温まりながら集中して読みたい…。
冬の方が読書が進むくまはちです。
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平成27年11月28日(土)登米市加賀野小学校様にて
PTA親子研修会の一環として「おこんじょうるり」を
上演させていただいたのでした。
体育館いっぱいの児童のみなさん、
そして先生や保護者、ご来賓の方々に感激!
H恵さんによるご挨拶。
第56回特別公演「おこんじょうるり」
はじまりはじまり~。
「この村のイタコばばさまときたら、
このところ何を頼んでもしくじって、へまばかりやらかしてよ」
牛飼いの「伍助」が「ばばさま」について語ります。
※イタコ … 「村のために一年の天気占ってやったり
まじないや祈りで人の病気治してやったりする
目のみえねえばばさまのことだども」(解説:伍助)
飼っていた仔牛がどこかに行ってしまい、
それを「ばばさま」に占ってもらったと言う「伍助」。
「うん、わかったで。
おめどこのべごっこ(牛)のこっこ(仔牛)はよ、あっちじゃ」
喜々として、「ばばさま」の指さす方へ
探しに行こうとする「伍助」。
なんと反対側から仔牛が登場。
「いいかげんなことをいうな!」
「はいっ」
「ばばさま」のしくじりばなしは続きます。
じいさまが亡くなった「太郎右衛門」の家と
その隣に住む「太郎兵衛」の家を間違えて…
お悔やみを言いに「ばばさま」がやって来ました。
「太郎兵衛」のかか(奥さん)に「太郎衛門は隣り」と教えられても
耳が遠いので、会話がかみあいません。
そこへ「太郎兵衛」登場。
目の見えない「ばばさま」は顔をさわって確認します。
「じいさま、生きとるゥ!」
やっぱり勘違いしたままの「ばばさま」なのでした。
他にも…
12歳になる娘が熱を出して寝付いてしまったという
「久作」のかか(奥さん)。
「倉の中にキツネが入ったせい」と占う「ばばさま」。
キツネおろしのため、蔵の中を杉っ葉でいぶしたところ…
キツネどころか、飛び出したのはネズミでした。
駆け回るネズミの大群!
「ギャァッ!」
びっくり仰天の「ばばさま」は…
腰を打ってひっくりかえってしまいました。
大見得を切る「ねずみ」。
腰がぬけた「ばばさま」。起き上がれません。
へまばかりやらかす「ばばさま」に
「久作」もかかもあきれ返ってしまいました。
「やれやれ、皆行っちまった。
こったら役立たずのイタコばばさま、誰があてにしてくれるかって」
腰や頭の痛みで、10日ばかり寝たきりになってしまった「ばばさま」。
誰も面倒をみてくれず、一人でさみしく横になっていました。
ところがある夜のこと…
キツネがひょっこりとのぞきます。
「ばばさま」がねむっていると見て、家の中に入って来ました。
夢中になって食べているキツネ。
「コロス」達もどうなることかと見守っています。
「コロス」達によると、「ばばさま」はキツネに気が付いていて
寝たふりをしているのだとか。
「好きなだけ食わしてやるべ。
おらもずいぶんキツネをいじめてきたから
ここらで少しはお返しをしてやるべ」
さびしくてたまらなかった「ばばさま」、キツネに声をかけます。
「おい!」
キツネ、パタッと動きが止まりました。
「天井のはりのかげに魚の乾したのがあるで、それも食え!」
「キョーン!」
キツネはふっ飛んで、あっちにぶつかりこっちにぶつかり、
痛がってころげまわります。
「ばばさま」は、キツネを驚かすつもりはありませんでした。
ありったけの食べものを分けてやることにしたのです。
「ばばさま」の食べるものがなくなってしまうのではと
心配する「コロス」達。
いわれるままにキツネは、おずおずと食べものをあさります。
キツネはいっこうに帰ろうとしません。
「やい、何しとるだ。早くお帰り」
「いいや、ばばさまァ、おめえさまの方に用はなくとも、
おらのほうにゃ用があるだよ」
なんとキツネは人間の口をきいたのです。
「舞台写真その2」へ続きます。
(くまはち)