「おこんじょうるり」舞台写真~前半~
みなさま、こんにちは
大きな入道雲が空に広がり、すっかり夏ですね。
昨日は「ぼうぼうさまの嫁っこ」の舞台写真をご紹介しました。
今回は「おこんじょうるり」の舞台写真をご紹介しますネ。
タイトルにもありますとおり、今回は「前半」です
地べたっこさまのしてくれたおはなし。
その二「おこんじょうるり」。
第二幕もコロス達の歌から始まります。
「この村のイタコばばさまときたら、
このところ何を頼んでもしくじって、へまばかりやらかしてよ」
牛飼いの「伍助」が「ばばさま」について語ります。
※イタコ … 「村のために一年の天気占ってやったり、まじないや祈りで
人の病気治してやったりする目のみえねえばばさまのことだども」(伍助)
おめどこのべこっこ(牛)のこっこ(仔)はよ、あっちじゃ」
飼っていた仔牛がどこかに行ってしまい、
それを「ばばさま」に占ってもらった「伍助」。
すると、反対側から仔牛の泣き声が
(気まずい瞬間ですネ)
反対側から帰ってきただよ」
「いいかげんなことをいうな!」(伍助&仔牛)
「はいっ」
他にも…
じいさまが亡くなった「太郎右衛門」の家と
隣の「太郎兵衛」の家を間違えて、
「じいさま、生きとるゥ!」と、ひっくりかえる「ばばさま」。
その他・・・
「キツネおろしをせにゃいかん」という占いが出たので
蔵の中を杉っ葉でいぶしたところ、
ネズミの大群に飛び出されて、ひっくりかえる「ばばさま」。
「やれやれ、皆行っちまった。
こったら役立たずのイタコばばさま、誰があてにしてくれるかって。」
腰や頭の痛みで10日ばかり寝たきりになってしまった「ばばさま」。
誰も面倒を見てくれず、一人でさみしく布団にくるまっていました。
そこへ…
何者かが家の中に入ってきました。
1匹のキツネです。
そこいらを物色し、食べ物の入った鍋を見つけます。
(コロス達も、どうなることかと見守っています)
ちょうどいい相手が来たとばかりに声をかける「ばばさま」。
「キョーン!」
驚いたキツネは吹っ飛んでそこらを駆け回ります。
「ばばさま」は、キツネを驚かすつもりはありませんでした。
イタコとしてキツネをいじめてきたお返しに、
ありったけの食べものを分けてやることにしたのです。
「おらンちの食いものはこれでぜんぶじゃ。
もう用はないから、さっさとねぐらへお帰り」
そう言いながら、腰を痛そうにして横になる「ばばさま」に…
「いいや、ばばさまァ、
おめえさまのほうに用はなくとも、おらのほうにゃ用があるだよ」
なんとキツネが話しかけてきました。
そして、「おらの“じょうるり”を聞いてもらいてぇ」と言います。
「デデンデンデン、デン、なんむう、なんむう、そわかァ、すわかァ、びらまんだらァ…デン!」
「うめえうめえ!もっとやれ!もっとやれ!」
うれしくなって起き上がる「ばばさま」。
不思議なことに、腰や頭の痛みが治っていました。
病気を治すふしぎな効き目があったのです。
一人ぼっちでさみしい思いをしていた「ばばさま」と
飢え死にしそうなところを助けてもらったキツネ。
「じょうるりを教わりたい」「じょうるりを教えたい」
と意気投合した二人は一緒に暮らすことになりました。
「そうと決まったら、おめえに名前をつけてやるべ」
「ばばさま」は、キツネに「おこん」という名前をつけました。
「おこん」もうれしそうです。
こうしてイタコの「ばばさま」と、じょうるりのうまい「おこん」の
コンビが生まれました
「こんちは、いいお日和で…」
杖もつかずに、スタスタスタスタと歩いてきた「ばばさま」を見て
驚く「藤太のかか(妻)」。
まじないで「藤太」の腰痛を治してやって欲しいと頼みます。
「ほいきた合点承知の助じゃァ!」
気前よく承知した「ばばさま」。
さっそく家に帰って「おこん」にじょうるりを教えてもらいますが、
あまりの下手くそさに「おこん」は頭を抱えます
「おらをばばさまのチャンチャンコの下におぶっていけや。」
「おこん」が名案を出しました。
「おめえさまがエヘンつうたら、おらがじょうるりやるから、
おめえさまはおらにあわせて口動かしとればいいだ」
キツネおろしのイタコの「ばばさま」が
キツネの「おこん」を背負って…いざ出発
はたしてうまく行くのでしょうか…?
「おこんじょうるり」舞台写真~後半~
へ続きます。
(くまはち)