製造間接費予算
この記事には改訂版がございます。改訂版は製造間接費予算をご覧下さい。
製造間接費予算についてお伝えします。
製造間接費予算
予定配賦率を計算するには、まず基準操業度にどれを使うのかを選択します。
そしてその基準操業度における操業度が何時間になるのかを算定してから、その基準操業度において発生する製造間接費を予定します。
この予定する金額が製造間接費予算です。
この製造間接費予算には固定予算と変動予算があり、変動予算には「公式法変動予算」と「多桁式変動予算」があります。
以下詳しくご説明します。
固定予算
固定予算とは、操業度に関わらず一定の予算を設定する方法です。
図で表すと下のようになります。
ちなみに、この図をシュラッター図といいます(学習が進むつれてどんどん複雑になっていきます)。
この図の描き方については後日詳しくお伝えします。
現時点では横軸が操業度、縦軸が予算額で、それぞれあてはまる点を結んで作ったグラフだとだけ理解しておいてください。
固定予算の場合は操業度に関わらず予算額が一定なので、このように真横のグラフになります。
変動予算
変動予算には「公式法変動予算」と「多桁式変動予算」があります。
公式法変動予算
予算を変動費部分と固定費部分に分け、固定費部分は操業度に関わらず一定、変動費部分は操業度に比例して増加するとみなして予算を設定します。
図で表すと下のようになります。
予算額=変動比率×操業度+固定費
という公式で予算額を計算することから公式法変動予算といわれています。
中学校で学習した1次関数と同じです。
傾きが変動比率、切片が固定費です。
中学校で学習した数学も簿記では使っていくので、忘れている人は復習しておいてください。
多桁式変動予算
公式法変動予算のように公式で求めるのではなく、それぞれの操業度における予算額をそれぞれで調査することで予算を設定します。
実際に調査して予算を設定するところから実査法変動予算とも言われています。
図で表すと下のようになります。
それぞれの操業度における予算を実際に調査してグラフを描いているので、公式法変動予算のように直線的にならないところが特徴です。
簿記検定では圧倒的に公式法変動予算が出題されるので、公式法変動予算を中心にお伝えしていきます。