ナダルがモンテカルロ・マスターズで史上初の同一大会
6連覇を達成しました。

ナダルはここのところ、怪我に苦しめられて棄権を余儀
なくされるなど、思うようにプレーができていなかった
だけに、この快挙を大いに祝福したいと思います。

と、同時に、改めてナダルが『クレーコートの王者』で
あることを見せつけた格好にもなったと思います。

過去をさかのぼっても、トッププレーヤーとして、その
時代に君臨したプレーヤーであっても、クレーコートを
苦手とした選手はとても多いように思います。

4大大会14度の優勝回数を誇るサンプラスですら、
全仏では一度も優勝していません。

ここ20年ほどをみても、キャリア・グランドスラム
(全米・全豪・全仏・全英のすべての大会で優勝すること。)
を達成したのは、アンドレ・アガシ、そして昨年の全仏
を制して、ロジャー・フェデラーが達成したのみです。
90年代に「強すぎてつまらない」とさえ言われたサンプラス
ですら成し遂げられていません。

しかし、ナダルは、2008年に(芝のコートで行われる)
ウィンブルドンでフェデラーを破った経験を持ち、
(このときまでフェデラーは、ウィンブルドン5連覇中で
 文字通り『芝の帝王』だった。)同じ年に全仏も制して
います。

同じ年に全仏・全豪を制するという快挙はこれまで
フェデラーですら達成しておらず、あのビョルン・ボルグ
以来のことなのです。

フェデラーはあのサンプラスですら実力を賞賛する
「史上最高のテニスプレーヤー」と称されています。

しかし、今回の優勝を機にナダルも、2008年の全英でフェデラー
を破った時の勢いを取り戻して、フェデラーとランキング
1位を争うべく死闘を繰り広げて欲しいと思います。

フェデラーを倒せるのはやはり、ナダルしかいないのだと
思います。

そして、キャリア・グランドスラムの達成も残すは全米のみ
となっています。これも達成してほしいと思います。

この大会は、2008年までフェデラーが5連覇していて、
昨年は決勝でデルポトロがフェデラーを破って、初優勝しました
が、ナダルもまた、フェデラーに付け入る隙が十分にあるだろう
と思います。

現在、男子テニスは、『芝生の王者』フェデラーをはじめ、
ナダル、ロディック、デルポトロ、ジョコビッチ、マレー
など、どの大会でだれが優勝してもおかしくない群雄割拠
の時代に入っています。

今、そういう意味で男子テニスは最高に面白いと思います。


そして、僕は闘志みなぎる全力のプレーをいつも見せてくれる
ラファエル・ナダルをこれからも応援して行きたいと思います。