ここ数年の男子テニス界の2強となった、
ロジャー・フェデラーとラファエル・ナダル。
上記の写真のように、出場メンバーが揃いの
ジャケット・ネクタイで勢ぞろいし、
フォトセッションに臨むシーンは歴史ある
テニスの世界では、よくあることだが、
注目すべきはやはり、フェデラーとナダル
の会話のシーンだ。
普段からプレー中も冷静沈着なフェデラー。
他方で、5歳ほど年下で、プレー中も闘志を
むき出しにし、特にクレーコートでの縦横無尽
なプレーで文字通り泥まみれで戦ってきた
ナダル。
ここ数年で両者の実力は縮まり、「無敵の芝の帝王」
フェデラーすらも脅かす存在となったナダル
に対して、フェデラーは何を語りかけたのか?
そして、ナダルはどのように受け答えしたのか?
興味深いところだ。
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今年はナダルは故障のため、全仏でまさかの
敗退を期し、連覇のかかった全英には出場
すらできなかった。
特にクレーコートの王者として、長らく全仏
を制してきたその栄冠をフェデラーに譲った
ことは今年のナダルがいかにけがに苦しんだか
をよくあらわしていると思う。
フェデラーは全仏を制して、生涯グランドスラム
(4大大会優勝)を達成した。
これはあのサンプラスですら達成していない
記録だ。
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今年のテニスを振り返るとき、フェデラー対
アンディ・ロディックの戦いとなったウィンブルドン
は、史上まれにみる白熱したゲームとなった。
先にロディックが1ゲーム先取すると、
第2,3ゲームはフェデラーが手堅くキープし、
このペースで一気に決まってしまうかと思いきや、
第4ゲームはロディックが6-3で取り、ファイナル
セットへ。
息もつかせぬ攻防が続いた後、最後に
チャンスをものにしたのは、フェデラーだった。
※ゲームスコア
5-7、7-6、7-6、3-6、16-14
この試合は、ロディックもとてもいいコンディション
で試合に臨めていたと思う。
それだけに
ロディックにとっても残念な試合だったのだろうと
思う。
個人的には、ここ10数年私が見てきたウィンブルドン
の試合において、最も見ごたえがある史上最高の試合
だったように思う。
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王者フェデラーの強みは何と言っても、これといった
弱点がなく、攻撃・守備両面から見て、隙がないこと
だと思う。細かいミスは少なくないが、ここぞという
場面では、身震いするほどのスーパープレーで、
相手を圧倒する。
90年代王者として君臨したピート・サンプラスは、
その正確無比なプレーで、対戦相手を圧倒し、
私は彼に「冷酷」ささえ感じたほどだった。
フェデラーはそういう意味では少しタイプが違う。
サンプラス以上に、弱点がなく付け入るすきを
与えないという点で、すでにサンプラスを凌駕
していると言えるのだが、彼はいざという
ときの、人間離れしたようなスーパープレイを
最大の武器にしているように思う。
来年も、フェデラー・ナダル両者の素晴らしい
プレーに期待したい。
そしてもう一度、ウィンブルドンで対決して
ほしい。そう願っている。