すでに、米軍の偵察機の行動パターンはある程度把握されているの
かもしれないな。

日本軍だって、暗号は筒抜けだったのに、強行に艦隊を進めて、
失わなくてよい艦船、戦闘機、そして、軍人の命をたくさん
無駄にした。


時代は変わった。アメリカ軍の間抜けぶりは、瞬時にインターネット
を通じて、イラクの武装勢力の把握するところとなる。

また、方法自体は、アフガン等にも適応できるとも考えられる。
イスラム過激派が手を結べば容易なことだ。


悲惨なのは、前線で活動する米軍兵士だ。
自らの戦闘手段や戦術などが、敵の知るところとなれば、
そのショックは大きいだろう。

誇り高きアメリカの軍人にとって、何の役にも立たない
高性能無人哨戒機を管理・遠隔操縦することほど、
精神の疲労をもたらすものはないだろう。


第二次大戦後のアメリカは日本において、「重い帝国」を
めざした。それは文字通り、存在の大きさを表し、
また、駐留国において、防衛の中核をなす、圧倒的な
兵力を有した。

しかし、ベトナムにおいてそれは失敗した。
アメリカはどうしても、駐留国において、強い統治力
を持った「重い帝国」となることができなかった。

以後、湾岸戦争・アフガンでのタリバン掃討・イラク戦争
いずれにおいても、アメリカは「軽い帝国」に終始した。

湾岸戦争では、イラクの傍若無人な振る舞いを放置し、
その後、数年、クルド人など少数民族は、大きな迫害を
受けた。

アフガンはいまだ、タリバンを中心とする
イスラム過激派の反乱が続いている。
カルザイ大統領は20年もの長期間にわたる治安維持のため
の支援を申し出ている。

イラクでは、フセインという象徴が亡くなって、新たな
政権発足と同時に米軍が撤退することとなったが、目下
治安維持が最大の課題であることは言うまでもない。

両国における最大の懸念は暫定政府が、勢力を失い、
結果として複数部族間で内戦状態となることである。


この地域は、クルド人などの少数勢力も多く、
アルカイダの支援を受けて、イスラム過激派がいったん
実効支配の地域を広げていけば、またたく間に大量虐殺
や大量の難民の発生といった問題が生じる。


21世紀はもはや大国による「重い帝国」による支配が
不可能となった。

代わりに台頭するのは、名ばかりの「軽い帝国」であり、
そこでは、宗教対立や部族間対立が横行する。

すでに、
イラク政府のクルド人大量虐殺や
(ハラブジャ事件、クルド人の民間人がサリンやVXガス
 などで、5000人以上殺害された。)

ハラブジャ事件 - wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%83%96%E3%82%B8%E3%83%A3%E4%BA%8B%E4%BB%B6


ザイールのフツ族によるツチ族の大量虐殺
(80万人以上のツチ族が暴徒化したフツ族により虐殺された。)
などの例がある。

ルワンダ虐殺 - wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80%E8%99%90%E6%AE%BA


ほかにも挙げだせば、中東からアフリカにかけては、
虐殺事件ばかり出てくる。