橋下知事:メールで反論の大阪府職員を処分へ

http://mainichi.jp/select/today/news/20091008k0000e040071000c.html

この記事を読んで驚いたのは、


『橋下知事によると、これまでに100人程から知事を「おまえ」

 呼ばわりするようなメールを受けてきたが、受け流してきた。』


ということ。


メールの発信者が知事より年上かどうかによらず、相手は組織の

トップ、しかも、直接選挙で選ばれた知事を「おまえ」呼ばわりする

というのは、あまりにも世の中の常識から外れている。


しかも大の大人が一人二人どころでなく、100人程からというから、

完全に組織が上のほうから腐っている。


つまり、メールを送った人物の上司がそのことを叱責・処分・指導

することなく済ませているということが常態化しているということだ。



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私は今までの彼の知事としての仕事を見てきて、間違った方向性は、

少ないと感じている。

もちろん、ときに物議をかもす発言はあるが、これはマスコミが騒ぎ

過ぎなだけで、昔の為政者ならだれでも言っていたようなレベルの

ことだ。


また、問題提起をメディアを通して引き起こさないと、状況が前に

進まない民度の低さも考慮してのことだろう。


宮崎県の東国原知事と異なり、メディアへのアピールなどに時間

を割くことも比較的少なく、財政関連の諸問題への取り組みに

力を入れているとも感じる。


大阪府は、全国の都道府県の中でも特に財政状態が悪い。


2007年には、財政再建団体入りするといわれていたが、財政改革

でなんとか、難を逃れた。しかし、これは無理やり、費用を削った

だけなので、今後何らかの手当てをしないと、再び、転落の恐れが

ある。


また、WTC・関空二次滑走路工事などの財政上の問題で喫緊で

手をつけなければならない課題が多く、少なくとも彼の任期中に

何とかしなければならないだろう。

(彼が任期を全うするとして)


いずれにしても、なかなか進まない知事としての仕事にいら立ちを

感じつつ、府職員の力を借りなければ、府の再建は不可能な

ことも事実で、知事に大きなジレンマがあったことは想像に難くない。


それでも、なんとか我慢して、協力を引き出しながらやってこられた。

立派なことだと思う。


この処分は極めて妥当だと思う。

アドバイスした民間出身の副知事も適切な対処だと思う。



財政改革、そして何より少子化対策・福祉・教育・産業振興などの

政策を進めるには、お金が必要だ。


総人件費を現在1割削減しているが、あと1割削減して、賞与等にも

大胆にメスを入れて、また、一部の職種で無節操に高い賃金等の

見直しを行うべきだ。

このような策で、身内にメスを入れないと財政改革は進まないだろう。



知事は任期のある仕事。

選挙で落ちればただの人。公約が実現できなければうそつき呼ばわり

される。


そんな立場の人はとにかくあらゆる手段を使って、目的を達成しよう

としないといけないだろう。


役人たちにこれ以上気兼ねは要らない。