昨日に続いて、六本木ヒルズで、フリーライブを観てきました。


今日観たのは、ゴンチチ。

おなじみのギターデュオのおじさん達です。


ともにシルバーっぽいスーツ(若干色違い)で現れた2人は、

二人並んで丁寧に挨拶をして、演奏を始めました。


2人はともに大阪人ということもあってか、曲間のMCも楽しく、

トークはチチ松村さん主導で、ときおり、ゴンザレス三上

さんが、”オチのない話”を挟むというユルイ感じで楽しかった

です。


スーツでそれなりにパリッと決めて、それでいて、大阪の

ノリで笑わせるそのギャップも魅力担っていると思います。


観客への呼びかけの言葉は「皆さんは通りすがりの方ですか?」

で、爆笑でした・・・。


2人は大阪が活動拠点のためか、六本木ヒルズアリーナで

の演奏ははじめての様子でした。




演奏は有名な「放課後の音楽室」や

「マルセルでさえも」

「28」

などが演奏されました。



そして、最後、私が昨日から期待していた "My Favorite Things"

が演奏されました。


波が次々と押し寄せるような情熱的なフレーズの連続に

とても興奮しました。

Jazzの演奏としてみて、とてもレベルの高い演奏だと感じました。



たぶんこの曲を聴いたことがない人はいないと思いますが、

Jazzを聴かないほとんどの人は映画『サウンド・オブ・ミュージック』

でジュリー・アンドリュースが歌っているシーンを思い浮かべると

思います。


その中に、こんなフレーズがあります。



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When the dog bites
When the bee stings

When I'm feeling sad

I simply remember my favorite things

And then I don't feel so bad

(訳詩)

もしも犬に噛まれたり
蜂が刺したり
悲しくなったりしたときは
大好きなものを思い出すことにしているの
そうすればつらくなくなるわ

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この映画を観たのは高校のときですが、

それ以来観ていません。


それでも、すごく強く印象に残っています。


劇中のジュリー・アンドリュースの明るさと歌うこと

の楽しさがあふれ出て、それが強い印象を残した

のだと思います。

サウンド・オブ・ミュージック 製作40周年記念版 (ファミリー・バージョン) [DVD]
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他方、Jazz好きの私はやはり、My Favorite Things といえば、

John Coltrane。


この曲はすでにColtraneに限らず、多くのミュージシャンが

取り上げJazzスタンダードとなっていますが、その先駆けとなり、

最もこの曲に熱心に取り組み、多くの場所で演奏し、

かつ素晴らしい演奏を残したのが、John Coltraneでしょう。


私のパソコンのiTunesには、バージョン違いで、

Coltraneが演奏する"My Favorite Things"が、20曲も入って

いますが、どれも素晴らしい演奏です。


歌モノとは異なり、Coltrane の Soprano Saxによる演奏は、

魂の吐露とでもいうような、熱気あふれる演奏が多く、

元曲を材料として、当時Coltraneが目指していた精神世界

の表現が強く現れていて、その迫力に強く引き込まれます。


最も好きなバージョンを一つ上げるというのは難しいですが、

やはり1963年のNewport Jazz Festivalでの演奏が、

一番気迫にあふれた演奏だと思います。


My Favorite Things: Coltrane at Newport/John Coltrane

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それ以外にも、今日聴いたゴンチチさんも含め、

この曲を取り上げる人はとても多いのですが、

Grant Green が Sonny Clarkと共演して演奏した

バージョンも個人的にすごく好きでよく聴いています。


The Complete Quartets with Sonny Clark/Grant Green

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歌モノでは、土岐麻子さんも取り上げていますね。


こちらは軽やかな感じの味付けで

『サウンド・オブ・ミュージック』のイメージを

うまく踏襲していると思います。


standards ~ 土岐麻子ジャズを歌う ~ /土岐麻子

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GONTITIさんのバージョンはベスト盤で聴けます。


GONTITI Super Best 2001-2006/Gontiti

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