1から9までの数 | ドクター鈴木・あめぶろ研究室

1から9までの数

1+2+3+4+5+6+7+8+9=45である。では引き算も使用可能として、1から9までの数を加減算してどんな数を作ることが出来るだろうか。


1+2+3+4+5-6-7+8-9=1
1+2+3-4+5+6+7-8-9=3


読者の皆さんもいろいろやってみてほしい。


#46以上の数が出来た方!あなたの計算レベルは小学生以下です(苦笑)。


お気づきの方も多いと思うが、絶対に偶数は出来ないのである。上記の例で「2」の答えがないのを不審に思った方も多いだろう。どうして偶数は作れないのか。


これは、比較的大きな偶数で考えてみるとわかりやすいかもしれないので、例えば「答えを40にしたい」としてみる。


1+2+3+4+5+6+7+8+9=45
に対して希望する答えは40で5少ないのだから、5を引いてみようか、と考える。

1+2+3+4-5+6+7+8+9=35
計算してみるとわかるが、5多いから、と5の前をマイナスにすると答えは10減る。「本来足される筈だった5を加えない」と「さらに5を減らす」という作業を経るので、都合5の2倍だけ、合計が減るわけだ。


つまり、
1+2+3+4+5+6+7+8+9=45
に対して、どこかの演算記号をマイナスにした場合、その数の合計の2倍が45から引かれるわけだ。


2倍の数、つまり偶数を引くのだ。45は奇数なんだから、奇数から偶数を引く限り絶対にその答えは偶数になりえない。だから、最初の命題において、「答えが偶数になる」演算は出来ない、といえるのである。


ということは、逆に言うとこんな事が言える。


45以下(かつマイナス45以上)の奇数をxとした場合、足して「45から2xを引いた数の半分]」になる数字の符号をマイナスにすれば、1から9までの数字を加減算して合計xを求めることが出来るのだ。


合計を1にしたい:

x=1 45-x=44 44÷2=22
足して22になるのは「2+4+7+9」「2+5+6+9」等があるから
1-2+3-4+5+6-7+8-9=1
1-2+3+4-5-6+7+8-9=1


合計を11にしたい:

x=11 45-x=34 34÷2=17
足して17になるのは「8+9」「2+6+9」等があるから
1+2+3+4+5+6+7-8-9=11
1-2+3+4+5-6+7+8-9=11


注意:負の数を学習するのは中1の1学期だと思うので、小学生の場合「1-2」なんて計算は出来ないと思う。この場合「計算の順序を変えてよい」ということで「最初に足せるものを全部足しそれから残りを引く」というやり方で挑戦しないといけない。しかもターゲットとなる計算の結果は正の数でないと駄目。


読者の皆様も電卓片手にいろいろと挑戦してみて頂戴。頭疲れるけど(苦笑)。
ではそういうことで。