先日あるところのがん相談センターにお邪魔しました。
ここは月に何日か専門の先生のがん相談が受けられるところです。特に泌尿器に関しては日本を代表するような先生が数名相談に乗っていただけます。
私の相談をご担当いただいたのは、さるやんごとなき高貴なお方を執刀された超有名な先生でした。
問診票というか質問票というかを記入して待つこと十数分、個室に呼ばれ相談がスタート。
人間ドックの結果から生検を受け、がん告知を受けたこと。GS、PSA、陽性率等の数値データの報告。自身では小線源治療を選択したこと。治療院の選択としてB病院では経過観察を、C病院では小線源+外照射併用療法を指示され迷っていること。A病院の現主治医は経過観察を支持していること・・・などなどを説明し、自身の病状をどのように判断し、治療法に関してどのように考えらばよいかアドバイスをお願いしたい旨伝えました。
すると開口一番・・・
「あなたの状態からするとダビンチによる手術が適切だと思う・・・というのも・・・・」
・・・おっといきなりの別治療法の推薦から始まりました。先生はいろいろダビンチ手術の良いところと小線源を含む放射線治療のデメリット等をご説明いただいたのですが・・・
一通りの説明の後私の顔を見て、
「またまた選択肢が増えてしまったね・・・」とニコット笑われました。
・・・はい、その通りです。その正直振出しにもどされたような気分でしたが、とはいえ日本を代表するような泌尿器科医の先生なのでしっかりとご意見を伺おうと思いました。
要約すると私の病状からするとダビンチ手術が適しているように思われるが、小線源で治療するならやはりC病院の小線源+外照射がいいとの結論です。というのもやるならしっかりと治療しないといけないし、とくに私の病状の様に広い範囲に散らばっているような場合は小線源のみでは不十分に思うとのご意見でした。
私が「若いから治療すべきというご意見と若いからこそ経過観察というご意見とあるのですが、先生はどのようにお考えでしょうか・・・」と尋ねたところ・・・何度も何度も私のデータを確認されては「う~~~ん」と首をひねっておられ、答えに窮しておられる様子だったのでしばらく先生の言葉を待っていました。
「正直言って、非常に難しいケースだと思う。・・・学会でのケーススタディー(と仰ったかどうか定かではありませんが、学会での議論の対象になるようなレアなケース的なことを言われました。)に採用できるような事例だと思う・・・」
なんともはや・・学会での議論になるほどレアというかある意味究極に中途半端な病状なのでしょう・・・結局質問に対する答えはいただけませんでした・・・
「まぁ焦る必要はないので、いちどダビンチも検討され、主治医の先生に紹介状を書いてもらって手術数の多い病院で話を聞いてごらんなさい。そのあとまた悩むようならもう一度相談においで・・・」
「・・・はい・・・(^_^;)」
力なく答えて終了となりました。相談時間は約30分程度・・・
まる1日、新幹線代を含め交通費往復数万円を使っての相談でした・・・
でもまぁそんな高名な先生でも迷ってしまわれるような状況だという確認はできました。
ということで答えはいまだ出ず・・・
そんなこともあってか、家族とのクリスマス会ではちょっと酒を過ごしてしまいました。
悩み悩んだ1年でしたがどうやら来年に持ち越しの様です。
読者の皆様もいろいろあった1年かと思いますが、どうか来年も良い年を迎えられますことをお祈りいたします。
今年1年ご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
dobocci