昨日、ＴＶでさっそく「のぼうの城」が放映されたので、楽しく観賞しました。
いや、おもろい。諸般の事情で公開が延期されたけど、それでもヒットしたのは普遍的に面白いからでしょうね。まず、野村萬斎さんの立ち居振る舞いがいい。宝塚出身の女優さんや歌舞伎役者さんもそうだけど、あの背筋の伸び具合や、メリハリのある動きがたまらないですね。
功を立てたかった三成の心情と、武士の意地を見せんとしたのぼう様の対立がストーリーを引っ張ります。ときどき三成に諫言する山田孝之さん扮する大谷吉継も存在感ありますね。映画館で見たときは「勇者ヨシヒコ」のイメージが離れなかったんですが(笑) それでも今見ると渋い！
余談ながら、あの頃の時代で一番好きな武将が大谷吉継なので嬉しかったです。土方歳三とか、なんか義に身を投じる武将が好きですね。
で、上地雄輔さんですよ。ラストシーンも当然のことですが、実に良い三成でした。日本史では明智光秀の次くらいに人気がない気がしますが、あの青さは誰もが味わう青春時代というか、純粋なるゆえの敗北というか……。共感持てますよね。
それを上地さんが見事に演じきってて、人間味のある三成でした。投稿した百姓を斬り殺したことに対して怒るところとか、上地さんならではの味。
フフフ、その上地さんが「超高速！参勤交代」にも出ているわけですよ！ いいですね。嬉しいですね。今回は役を作ってその後にキャスティングとなったんですが、山田太一さんのドラマなんかはキャストを決めてからアテ書き(キャストさんにあわせて役を書く)するそうで、そういうのもいいですね。今、ちょっと野球ものの企画を練っているんですが、上地さんがキャッチャー役で出てくれないかな～、なんて。上地さんはかつてあの松坂ともバッテリーを組んでたんですよね。多才な方だと思います。
「超高速！参勤交代」には他にも魅力的な役者さんがたくさん出ていて、はたしてみなさんの魅力を引き出し尽くせたのかと不安にもなるときがあります。脚本の未熟さを、演技のうまさで良い方向に変えて頂いたという話も聞いてますが。
役者さんたちの名演を見ると、脚本家もその演技をめいっぱい輝かせるような台本を書かねばならんとフンドシが引き締まる思いですね。まあトランクス派なんですが(笑)