ひと昔前までは、主要駅の駅前に立つと必ずと言って良いほど一等地に 「本屋さん」 があった。


もちろん、地元では古くから盛業されている主のような本屋さんなのだが、その近くにはカメラ屋さんが必ずあった。


そして、そのカメラ屋さんは「コダック」でも「さくらカラー」でもない 「フジカラー」の大きな看板が掲げてあって、軒先には 「DPE特急仕上げ00円」 と大きく記されていた。

各々が価格と時間を争っていた…




大阪 堺・松原の看板屋 スマイルサイン奮戦記-フジカラー



その隣はレコード屋さんである。


流行の 「Wラジカセ」 から流れる音楽は演歌でもクラッシックでも無く 「聖子か明菜」であって、それが店主の好みで選択されていて最新曲をガンガン流していた…

♪ 赤い~ スィートピィ~ ♪






しかし、いずれも駅前の一等地で盛業していた業種は瀕死の状態と言うか、ほとんど見かけなくなってしまった!


では、なぜそうなったかと言えば、理由はひとつ 「ネット社会」 になったからである。







今や、通勤電車で漫画雑誌を読む者は皆無であって、写真もフィルムからデータ化されるようになり、音楽はスマホや携帯でダウンロードする時代になってしまった…


おまけに、グリコが一時期、お菓子の売上が減少したので分析してみると、若者の大半が携帯代を払うのでお金が無く、しぶしぶお菓子を買い控えている…  という結果が出たそうで、それが今や我が国の基幹産業でもある自動車までも売れなくなってきてしまったと、業界は嘆いている…






全てを駆逐し、とどまるところを知らないネット社会! 

しかし、この流れは誰にも止められない!


看板屋も同じであって、 「アナログ人間だから…」 という言い訳は通じなくなってきていて、ヨチヨチながらも私とてPCを触らざるを得ないのである。






ところで、私の作業場の前に小さなDVD販売店がある。

その店主とよく話すのだが、業界ではまず音楽が携帯からのダウンロードで衰退し、今はDVDなどの映像業界も苦戦を強いられていると言う…


古くなった看板もそのままで、できることなら意匠を変えればイメージも変わるのだけれど、それに回す予算が無いらしい…


しかし先日、その店主の紹介で、とあるDVD屋さんの看板をリフォームさせていただいた。


「売れない、売れない」と嘆くだけでなく、様々なアクションを起こしながらも地道な経営をさているお店も実は一杯あったりする…





次の項で紹介させていただこうと思う!