【D▶K▶R▶Complete▷お勉強会】《#04 シェリーと夏と僕》
2016年4月16日 @梅島Hugo 


▶松岡英明の全アルバムを完全制覇する『Complete』ライブの前に▶DJスタイルのアルバム視聴会で▶ワチャワチャ歌って踊って▶みんなで一緒に予習しちゃう楽しいお勉強会♡
《シェリーと夏と僕》

 

智樹君と佑介君がステージへ。

 

あれ、衣装がちぐはぐ。

智樹君は半そでTシャツ。佑介君はコート着ている。

2人で真夏と真冬みたいな恰好。

 

D▶ : みなさん、こんにちは。

 

って、いうけど、マイクが入っていなくって、「あれ?」って智樹君ww

 

再度やりなおし~。

 

D▶ : みなさんこんにちは。

R▶ : 今日、寒くない?

会場 : そんなでもない。

D▶ : DKRコンプリートお勉強会≪シェリーと夏と僕≫にお越しいただき、ありがとうございます。皆さんと一緒にお勉強をしていきたいと思いますので、最後まで宜しくお願いいたします。では早速お呼びしましょう。松岡英明さん!

 

松BOWがステージへ登場。

すごい懐かしいサングラスをかけてる~爆  笑

 

 

 

D▶ : 前回、ラブソング特集をしまして、つい最近もコンプリートライブのリハをしました。ラブソング特集ではストーリー性のあるセットリストにしましたが、このシェリーと夏と僕もすごくストーリーを感じるアルバムですね。

K▶ : そうだね。そういう時代だったね。そして今日、このサングラスをしてきたんだけど、80年代よくしていたやつなんだよね。デビュー当時からよくしていて、その当時は3つか4つ持っていたんだよね。今は1つか2つくらいになっちゃったんだけどね。

 

 そうそう、すごく懐かしいぃって思ったんだ。やっぱり昔していたサングラスだったのね。

 

D▶ : では、視聴会に入りたいと思いますが、ハッシュタグの漢字が間違われていた方もいらっしゃったようなので、改めてお伝えいたします。

 

D▶ : 視聴会の「し」は みる という感じで「ちょう」は きく という漢字です。

 

これに松BOWはすぐに反応する。

 

K▶ : え、それじゃぁ、見聞(けんぶん)になっちゃうよ。

D▶ : あ・・・えっと・・・・汗なんて説明したらいいんだろう。

 

って困っていたけど、学生の頃に使っていた視聴覚室の「視聴」です。って言えばわかりやすかったかも。って思いました。 

 

D▶ : まぁ、わかりますよね。宜しくお願いいたします。

 

#松岡英明視聴会 でツイッター検索してください。

 

ではお勉強会が始まります。

 

 

★恋はあせらず★

智樹くん : 最近、この曲のライブ映像をみまして・・・・・。ギターは鈴川さんだと思っていたんですが、近藤研二さんが弾かれていて、その時のギターアレンジがすごく格好良くて、衝撃を受けたんで、ぜひ挑戦させていただきたいなって思いました。

松BOW : え?明日のコンプリートで見せてくれるの?

智樹くん : ・・・・・・・汗

松BOW : 明日だもんね。無理だね。

智樹くん : はい・・・・・。

佑介くん : ちなみに、近藤研二さんって聞いて、あの近藤研二さんだ。って分かる方、挙手をお願いします。

 

会場半分以上は挙手していましたね。

 

佑介くん : 近藤研二さんはグラミー賞を取られた方なんですよね。

松BOW : そうそう。アニメーションの音楽監督をしていて、そのアニメがグラミー賞を取ったんだよね。一緒にやっていた人がグラミー賞を取ったのって嬉しいよね。

智樹くん : 25周年ライブでも近藤さんがゲストで来ていただきましたよね。

 

 

★シェリーと夏と僕★

佑介くん : このアルバムの中でストーリーを感じるのは、この曲ですね。この1曲が4分30秒で1本分の映画を感じるストーリーですね。作詞は松本一起さんなんですよね。

松BOW : 一起さんはすごく大人な方で和食器を集めていたり、部屋着は浴衣を着るようなダンディなオジサマなんだけど、でも詩は少年のような詩を書かれる方で、もちろん、松岡英明の詩だからってそういう風の書いてくれたのかもしれないんだけど。でもご自身も少年のような心を持っている方ですごく素敵なんですよ。ハムレットというミュージカルに出させてもらった時、初めてだったんだけど、その時の脚本も松本一起さんだったんですよね。元々、一起さんとはご一緒させてもらっていたので、一起さんには「松岡が歌う詩は気持ちを込めて作ったから」って言ってくれて、そういう事言われると嬉しいじゃん。

 

松BOW : この曲のPVは確か沖縄で撮ったんだよね。しかも日帰りで。その時、沖縄に行くのが初めてだったから、楽しみにしていたのに。あ、でも沖縄料理は食べたかな。あのPVはJALか、ANAのプライベートビーチみたいな所で撮影して、CDジャケットもそのビーチで撮ったと思う。

 

そして、このお勉強会で、松BOWが佑介くんや智樹くんに対し、嬉しく感じている事は、

・聞きたい事をどんどん投げかけてきてくれている事。

・曲に対して興味を持ち始めてくれている事。

・積極的に曲に対し感じた事を話してくれる事。

 

前々回までは、松BOW主体で曲の説明がされていましたが、前回から佑介くんや智樹くんからの質問に松BOWが答える、もしくは、佑介くんや智樹くん自身、曲に対してこう感じている。というお話しが聞ける勉強会になっています。

 

 

 

 

★素敵な夜、ステキなキス★

松BOW : この曲はギターが主役だよね。

智樹くん : はい。この曲は楽しく演奏しているんですけど、アルバムを通して聞くと、失恋要素っぽいものがあったり、影があったりするように思うんですよね。

松BOW : 大人になってきたね~。LOVESONGって切なくなる事がいいんだよね。好きになっちゃったら、束縛したくなっちゃったり、心配したくなっちゃったりして、会いたくて仕方が無いのに、会えない。みたいなのってあるでしょ?そういう気持ちや感情が表れている感じかもしれないね。

智樹くん : あぁ、なるほど。100%の恋ではなくって、求めているような恋に思えます。

松BOW : そうだね、あとは、こういう風に楽しもうよ。っていう感じとも取れるよね。

佑介くん : 間奏のメロディがいいですよね。

松BOW : そうだね。翔太くんが弾くといいよね。オルガンの音色がね、またいいよね。そして、タイトルも拘りを感じるよね。「素敵な夜」は漢字で、「ステキなキス」はカタカナ。素敵が漢字とカタカナで表して、しかも「キス」がキスとかけていて、こういうところも注目だよね。あと、ファンの人が追っかけで歌ってくれるのが楽しいよね。音譜素敵な夜を君と(君と)音譜ってね。この曲のアレンジは、“チェリー・パレード”をアレンジしてくれた白井良明さんがアレンジしてくれたんだよね。ギターもこの方だからこそ。っていうのがあって、ミュージシャンだからこそ、この人のこの音っていうのが重要だと思うんだ。だから佑介も智樹もそういうミュージシャンになって欲しいな。

 

 

★君が忘れても★

松BOW : この曲は好きな曲だな~。このアレンジは匠平くんなんだよね。一起さんは詩で切なくさせるんだけど、匠平くんは音楽で切なくさせるんだよね。

「Eyes Never Lie」も匠平くんがアレンジしてくれたんだけど、DuranDuranが好きだから、DDっぽくアレンジしてくれたんだけど、DD好きだからこそ、ちょっと違うんだよなーっていう部分があって・・・。アレンジ前のデモは、この 君が忘れても のような切ない雰囲気があったんだよね。そして、詩もいいよね。この詩を書いてくれたのは、西尾佐栄子さんなんだけど、女性の女性目線のキュンキュンする詩で、でも男性にも分かる詩だと思うんだよね。ここに描かれている世界観がすごい素敵なんだよね。昔経験した風景や思い出を蘇りながら歌えるかってすごく重要で、小さい頃、スタンドバイミーのような事を経験した事があって。今思えば、松岡英明が作られたのは、その時だったと思うんだ。

 

 

★レッド・ムーン★

智樹くん : この曲はライブでは何度も演奏していますが、ポイントポイントで、ギターのスラップ奏法があったりして。ギターを弾いているのが、外国の方でファンキーなギターを目指したいなって思っています。

松BOW : この曲の詩も西尾さんで、詩が素晴らしいんだよね。西尾さんと出会って、初めてこの方とだったら組んでもいいなって思えた人なんだよね。人に書かれた詩は抵抗があったんだよね。方向性が違ったりして・・・。でも西尾さんは俺には書けないストーリー性や絵が浮かぶ詩を書いてくれて。こういうのが書けるのが、本当の作詞家だと思う。俺も曲に詩をつける事があるから、それがいかに難しいかはわかるんだよね。特別な才能だと思うんだ。

智樹くん : すごいですよね。息遣いとか鼓動、風景が作詞家の方と一緒に共通しているのが見つかるってすごい事ですよね。

松BOW : 本当にそうだよね。西尾さんもそうだし、DKRもそうなんだけど、自分と一緒に組める人が見つかるのってすごい大切なんだよね。西尾さんの詩の世界観にすごい衝撃を受けて、「シェリーと夏と僕」のアルバムで西尾さんに出会えた事が自分の中で一番の収穫だったと思いがら、アルバム作りをしていたんだよね。西尾さんに出会えた事で、次のアルバム(WE LOVE YOU)にある“真夏の誘惑”や“堕ちてきた天使”の2曲の詩は自分のチャレンジが繋がっていくんだよね。今までに出来なかった、ストーリーや絵が浮かぶ詩、元々好きだった歌謡曲の良さを描けないだろうか、という挑戦を「WE LOVE YOU」では、したんだよね。だから今でもこの2曲は大好きな詩で自分なりに頑張って書いた曲なんだ。

「シェリーと夏と僕」「WE LOVE YOU」は似ているアルバムっていうだけじゃない何かがあるんだよね。

 

 

★ヒカリの花★

松BOW : この曲はあまりLIVEではやらないレア曲なんだよね。でもファンが好きだって言ってくれている曲でもあるんだよね。レアな曲って自分の中で特別感が出てくるんだと思うんだよね。好きになる時の大事なポイントとして、みんなが好きっていう前に自分だけが好きって思う事なんだよね。例えば、KissKissってみんな好きっていうけど、私はヒカリの花が好きなんだよね。みたいなね。外間さんが作ってくれて、仲がよかった遊佐未森ちゃんのデビューアルバムも手がけた人なんだよね。遊佐未森ちゃんの世界観を外間さんと一緒に作り上げたものだったんだ。もう、外間さんのツイッターを見かけたら、ぜひフォローして欲しいんだけど。詩人ってこういう人のことを言うんだって分かるから。

智樹くん : 前回のコンプリートでも印象に残っているのは、ギターでいうと、キレイなアルペジオがずっと続いていて、温かさや瑞々しさの感じもあって、川が流れているような感じがありますね。

松BOW : この曲のギターは古賀くんが弾いてくれているんだけど、遊佐未森ちゃんのギターを弾いていた人で、世界観から言うと、遊佐未森ちゃんの音楽の世界なんだよね。パステルカラーで描いたファンタスティックな世界で、星の王子様のイメージも近いのかな。

 

 

★泣かないで★

佑介くん : このアルバムは物語を感じるってお伝えしたんですけど、映画を見ている感じでいうと、音楽の映画の中の1シーンでジミ・ヘンドリックスの音楽を「Listen」っていうんだけど、黒人は「Hear」だっていうんですよね。その「聞く」という意味合いが違っていて、僕の中では、この曲とNEXT SENSATIONは「Listen」の方なんですよね。聞きたくなっちゃう、踊りだしたくなっちゃう感じで色合いが違うんですよね。それにリズムやコード進行がヒップホップな印象を受けます。

松BOW : 作曲がZAKIさんっていって、つい最近選挙に立候補したらしいんだけど。この前もメールのやり取りをしていて、最近でもすごい歌っているんです。って言ったら、すごく喜んでくれて。Wonderland、レッド・ムーンもそうなんだけど(その他には、T-R-Y、Justify、Big brother、HAPPY BIRTHDAY等々)、ファンキーな曲が得意で、佑介の言うとおり、この曲が流れた瞬間からリズムを取りたくなっちゃうってすごいよね。

佑介くん : ライブで演奏するのが楽しみな1曲です。

 

 

★ときめきの居場所★

この曲が流れ出した瞬間から佑介くんのテンションがMAXでした。

佑介くん : あぁ、ちょっとこの曲、僕いいですか?この曲でベースを弾いている美久月千晴さんはスタジオミュージシャンの中でも大御所で、僕が美久月さんを好きになったのは、ネームバリューではなくて、SPEEDのナマイキっていう曲があって、僕の友達がすごいSPEEDのファンがいて、もう、べら喋りなんですよ。あまりにもSPEEDが好きすぎて。それで、とにかく、聴いて欲しいって薦められたんですね。でもあまり乗り気じゃなくって・・・・。お酒もその時飲んでいて、ウトウトしていたんですよ。それで!この曲がかかった瞬間、パッと目が覚めて、衝撃的なベースでクレジットを見たら、美久月さんだったんですよ。もう音で好きになった方なんです。

松BOW : このハーモニカもいいでしょ?

佑介くん : (立ち上がり) あ!そうそう。危ない!興奮しすぎて、忘れるところだった。八木のぶおさんっていう日本の国宝のようなプレイヤーがいるんです。この間もまん前で八木さんのハーモニカを聴いてぶっ飛びました。

松BOW : そんなすごい人にハーモニカを吹いてもらちゃったから、LIVEでは再現不可能になっちゃったんだよね。俺も一生懸命練習したんだけど、無理だったんだよね。

佑介くん : 松岡さん、ありがとうございます。八木さんの話しもしたかったから。

松BOW : 言い忘れているなって思ってね。

佑介くん : もう、後悔するところでした。ありがとうございます。

松BOW : この曲は詩もメロディラインも素敵で、LIVEでやると喜ばれる曲なんだよね。

 

 

★トウモロコシ畑の旧式列車★

佑介くん : アルバムの雰囲気を醸し出している曲ですよね。

松BOW : この曲の詩も西尾さんだったと思うんだけど・・・。そうだね。西尾さんじゃないと書けない詩なんだよね。

佑介くん : この曲はロキシーミュージックですよね。

松BOW : はい、音楽を知っている人だったら、まんまロキシーじゃんって言われちゃうくらいそっくりだと思います。

佑介くん : 松岡さんから教えてもらったロキシーミュージックって時代によって違いますよね。

松BOW : ブライアン・フェリーというボーカルとバンドもすごい実力を持った人達がいたので、「アヴァロン」というアルバムが数あるアルバムの中でも名盤って言われたんだよね。この時代には音が最高と言われていて、エンジニアがホブクリアマウンテンという人で、この人の信者がたくさんいるんだよね。彼がミックスしたアルバムの中でも最高峰と云われているアルバムなんだ。あと、ブライアン・イーノというキーボード奏者がいるんだけど、その人も特別な才能を持った人なんだよね。

 

松BOW : この曲もロキシーに似ているっていったけど、その当時、ロキシーの話はしていたから、スタッフがロキシーミュージックっぽいものを作って欲しいって伝えてあったんだと思うんだよね。でも、ロキシーやアヴァロンのままですね。って話しがいかないのは、西尾さんの詩だからなんだよね。だってさ、トウモロコシ畑の旧式列車っていうタイトル思いつく?そういうセンスある?

佑介くん、智樹くん : ないですね。

松BOW : でしょ?センスが特別なんだよね、西尾さんは。

佑介くん : 音楽のアレンジは料理に例えられますよね。例えば、同じとり肉でも、醤油を使えば和風になるし、オリーブオイルを使えばイタリアンになるし。音楽も歌詞で音楽の色が一気に変わるんですよね。そういうイメージで感じてもらえると皆さんにも分かりやすいのかなって思います。以上になります。

 

 

★NEXT SENSATION

智樹くん : この曲はリフレインしていく感じがいいですよね。

佑介くん : 最後がすごい長いじゃないですか。LIVEでやっていても、このまま終わらなくなっちゃうんじゃないのって思うくらいですよね。

智樹くん : しかも同じ事を繰り返しているんじゃなくって、スパイラルになっていて。

松BOW : そうだね、しかもベースだけ動いているよね。

佑介くん : ギターのカッティングも素晴らしいですよね。

松BOW : これこそ、鈴川さんだよ。

智樹くん : Wow!本当だ!

松BOW : 会いたいね。

佑介くん、智樹くん : 会いたいですね。

松BOW : この曲、このアルバムの中で唯一詩を書いたんだよね、俺が。元々、佐藤大くんが詩を書いてくれたんだ。今はアニメの脚本とかを書いているんだけど、岡村くんがアニメのテーマソングを歌った「スペース☆ダンディ」や「カウボーイビパップ」脚本を書いたりして、超売れっ子なんだ。それで、以前、「NOT FOR SALE」っていう本を出した事があって、その第二弾の時に彼が文章や詩をたくさん書いてくれたんだよね。彼の書く詩も大好きで、他の曲は自分とは違う世界観の詩だったんだけど、彼のは自分と同じ世界を持っている人だなって感じて、8割くらい俺が書き直させてもらったんだよね。大くんが書いてくれた詩が俺をそうさせたんだよね。アイディアをくれたというか。この曲の詩は大くんの歌詞も入っているけど、自分で書き上げたって思っているから、だから、「シェリーと夏と僕」にこの曲が入っている事の意味、タイトルも“NEXT SENSATION(直訳:次の感覚)”。次に何かを感じながら作っているんだよ。って。NEXT SENSATIONというタイトルもすごい気に入っていて、大くんがつけてくれたのかな。タイトルがあって、それで詩を書いていったような気がする。アレンジは山崎さんで、自分のバックバンドをしてくれていたPaPaというバンドでキーボードをしていた人なんだけど、ツアーを一緒に回っていたんだけど終わって、この曲で再開した人なんだよね。色々な思い出をあって、この曲だけは俺の曲ってさせてください!ってお願いしたんだ。

智樹くん : この最後の曲で松岡さんのメッセージが含まれているんですね。

松BOW : そうだね。あとファンの皆さんは大事にしてくださっているんだけど、ここ(歌詞カード見開き)に、メッセージが入っているの。僕にとってこのメッセージと合わせて、このアルバムなんだよね。この文章を入れないと自分が保てなかった。デビューする迄、自分でアレンジなんてした事なかったから、アレンジなんて神の領域だと思っていたんだよね。でもデビューして4~5年くらいだったと思うんだけど、KISSKISSやLight and Colourを全て自分が制作して、上に向かっていこうとしていたんだよね。そして、その時に色彩ツアーも大盛況に終わって、これからって時にそのLIVEのメイン制作2人と俺と事務所のマネージャー4人で食事をしたんだよね。その時に制作サイドから「松BOW、もう一度、俺たちに制作を全部任せて欲しいんだ」って言われて・・・・。その言葉を聞いた時、頭が真っ白になって・・・・なぜかっていうと、これから、もっともっと洗礼された作詞・作曲・アレンジをする為には、どうしたらいいんだろうって考えている時だったんだよね。そんな時に言われたので、「ごめんなさい、そういう話は受けられないので、どうしてもっていう事だったら、レコード会社辞めます」って若造が言っちゃったんだよね。その後、初めて1ヶ月間、丸々お休みをもらって、ヨーロッパを旅するんだけど、その時、湾岸戦争が始まってレコード会社からアーティスト側に外国に出さないで欲しいっていう御触れが出たんだよね。だから内緒で行っちゃったんだけど。ただの旅人なのに、本当に親切にしてくれて・・・。初めてのひとり旅だったから不安もあったし、でも楽しい事もあったしね。もう1ヶ月の間に色々な事を体験できて、自分の中で宝物になっているんだよね。そういう事を経験した中で、結論を出すんだよね。制作の人達はいつでも自分の事を考えてくれていて、デビュー曲を英詞とか、20歳そこそこの若造がやった事もないアレンジをしてアルバムを世の中に出しちゃうっていう無謀な事をさせてくれていた人達なんだよね。休みをもらった1ヶ月間に改めて色々と考えて伝えたのは、「もしかすると、同じ答えを最後に出すかもしれないけど、KISSKISSやLight and Colourのこの2枚を僕の自由にやらせてもらったので、同じ2枚分は全部お任せします。ただ2枚作ってみた後に同じ答えになるかもしれません。その時はすみません。」って言って作ったアルバムなんだよね。なので、色々な思いがある時のアルバムで、納得しきれていなかった自分がいたんだよね。だから、このメッセージを書く事で、アルバムの位置づけや音楽を自分の中で抱えられるものとなって、バランスがとれるようになったんだよね。