結果終わってみればアロンソのポールトゥウィン、ライバルが"足踏み"している間に、フェルナンドは確実にチャンピオン向けて"走り出して"います。
()内の数字はスターティンググリッド、Rはリタイヤです。
フェラーリ
1. アロンソ(1)
12. マッサ(13)
アロンソはポールからスタートし、自身の一回目のピットイン後の4周ほどを除く全てでラップリーダーとなる完全勝利。
前戦のイギリスでおいしいところをレッドブルに持っていかれましたが、ここドイツでは同じ過ちは犯さず、チャンピオンシップのリードも広げました。
マッサは13番手からスタートしオープニングラップで接触、フロントウイングを失いピットに駆け込み後方に沈みます。
その後も懸命に走りますが、ポイント圏内に戻る事はなく、12位フィニッシュです。
マクラーレン
2. バトン(6)
R. ハミルトン(7)
バトンは6番手からスタートし、12周目までにマルドナド、ヒュルケンベルク、ミハエルをオーバーテイクし3番手になります。
更にアウトラップのベッテルをコース上で抜き2番手に、しかし終盤に縁石の外側からベッテルに抜き返され、表彰台は3番手の位置に立ちます。
その最後のベッテルのオーバーテイクはレース後に審議が行われた結果、ベッテルには20秒加算のペナルティーがくだされ、ベッテルは5位に落ち、バトンは2位となりました。
ハミルトンはオープニングラップでの他車の接触によりコース上にちらばったゴミを拾ったのか4周目にタイヤがパンクしてしまいます。
なんとか無事にピットに戻りタイヤ交換はするものの無線で「どっか壊れてる、もうリタイヤした方がいいね」というような弱気の発言まで出てしまう始末。
その後の走りではファステストも出ていたのでマシンに問題はなかったと思われていましたが、本当にマシンに問題が出たのか、彼のヤル気がなくなったのか、58周目にピットインしたままコースに戻る事はありませんでした。
このレースで唯一のDNF(Did not finish)となります。
ロータス
3. ライコネン(10)
18. グロージャン(19)
ライコネンは10番手スタート、オーバーテイクやライバルのピットインで順位を上げ、チェッカーフラッグを4位でくぐりぬけます。
その後ベッテルのペナルティーにより3位となりました。
グロージャンは今シーズン連続してQ3に進出していた予選で大きな失敗を犯し、ギヤボックス交換ペナルティーもあり、Q3連続進出記録も途絶え、かつ自己ワーストの19番手スタートとなります。
悪い流れは更に続きスタート早々に混乱に巻き込まれ、2周目にピットイン、その後は終始後方でのレース展開を余儀なくされ、18番手フィニッシュです。
ザウバー
4. 小林(12)
6. ペレス(17)
カムイは一回目のピットストップまでに3番手まで順位を上げた事とファステストも刻めるマシンの仕上がりだった事もあり、5位フィニッシュ。
更にベッテルの脱落により自己最高位フィニッシュの4位となりました。
予選でのタイヤ選択ミスがなくもっと上位でスタートできていれば、初の表彰台に登っていたかもしれません。
ペレスは17番手スタートでしたが、一回目のピットストップまでに4番手まで順位を上げる走りを見せ、その後は得点圏内でのレースを続け、6位フィニッシュを達成しました。
レッドブル
5. ベッテル(2)
8. ウェバー(8)
ベッテルは2番手スタートでしたが今日はトップのアロンソを抜く速さはなく、2回目のピットアウト時にはバトンにも抜かれてしまいます。
何とかバトンに追いつき、6コーナーで縁石の外側から強引にバトンを抜き、スターティンググリッドと同じ2位フィニッシュでレースを終えますが、その後の審議により20秒加算のペナルティーが課され、5位に転落です。
レース中にルイスはトップを争っていたアロンソ、バトン、ベッテルにラップダウンにされますが、その後にベッテルを抜き返し、ベッテルの邪魔をします。
もしこの行為がなければ、終盤により早いタイミングでベッテルがバトンに追いつき、リスクを犯さずバトンを抜いていたかもしれません。
そういう見方をすれば一番多くを失ったのはベッテルだったと考えられます。
前戦優勝のウェバーは8番手スタートで、前戦ほどの速さもなく、ずっと8±4番手のレース展開が続き、結局スターティンググリッドと同じ8番手でレースを終えます。
メルセデス
7. ミハエル(3)
10. ロズベルク(21)
ミハエルは3番手スタートでしたが、レースペースではライバルに遅れをとり、7番手フィニッシュです。
ロズベルクはギヤボックス交換ペナルティーもあり21番手スタートでしたが、終始手綱を緩める事なく走り続け、見事ポイント圏内フィニッシュを達成しました。
フォースインディア
9. ヒュルケンベルク(4)
11. ディレスタ(9)
もう一人のニコ(ヒュルケンベルク)は4番手スタートでしたが徐々にポジションを落とし、9番手フィニッシュです。
9番手スタートだったディレスタはポイント圏内に入ったり出たりのレースを続けていましたが、10番手だった終盤にロズベルクに抜かれてしまい、ポイントを持ち帰る事はできませんでした。
トロロッソ
13. リカルド(11)
14. ベルニュ(15)
11番手スタートだったリカルドは一回目のピットを遅らせ、一時は5番手まで順位を上げますが、ピットアウト後は入賞圏内に入る事はできず、13番手フィニッシュです。
ベルニュは15番手スタート、チームメイトのようにはいかず一度も入賞圏内に入ることもなく、14番手でレースを終えました。
ウイリアムズ
15. マルドナド(5)
17. セナ(14)
マルドナドは5番手スタートでしたが、ピットインの度に順位を下げ、15位でチェッカーを受けました。
スペインGPでは優勝も果たしましたが、今回の予選5番手は雨による実力以上の結果だったようです。
FW34もライバル同様にアップデートを重ねていますが、レースペースの上昇具合では減速感が否めません。
セナはオープニングラップでの混乱に巻き込まれ全てが台無しになってしまいました。
リザーブのボッタスが存在感を増しているだけに、最低でも今シーズン中にマルドナドのポイントを上回る事が来年のF1シート維持に向けての条件だと思います。
ケイターハム
16. ペトロフ(18)
19. コバライネン(16)
この緑のマシンの二人は終始後方でのレース展開となりますが、ダブル完走を果たしました。
今回の新規3チームは6台とも完走をしています。
いまだそのポテンシャルは満足いくものではないと思いますが、テストが大幅に制限されている昨今のF1では、この完走による膨大なデータが来年以降の躍進に必ず活かされると思うので、根気よく参戦を続けていくしかありません。
マルシャ
20. ピック(20)
22. グロック(22)
ケイターハムに同じです。
HRT
21. デラロサ(23)
23. カーティケヤン(24)
HRTにはデラロサがいます、彼の開発力も活かし、来年に向けチーム力を着実に上げていって欲しいです。
なかなか走りがTVに映らないカーティケヤンですが、運転しづらいマシンを何とか乗りこなしている姿を評価する人もいます。
毎回テールエンダーからスタートし、前のドライバーとも間隔があるという事は、周りに邪魔されず自分のペースで走れるということです。
トップ集団が後ろにせまってきた時は、ミラーで後方を確認しながらの走行となるので、後ろを見る能力の向上に役立っているはずで、それは将来もっと速いマシンに乗った時のライバルとの駆け引きの際に活きてくるはずです。
毎戦テールエンダーを走らなければならない今シーズンは、レーシングドライバーにとってかなりつらいと思いますが、来年以降のために頑張って欲しいす。