女36歳からでもキャリアは作れる 夫の失踪、子供3人・・・主婦が大学教授になるまで
著者の辻美千代さんはご主人の海外赴任から戻られてから
再就職してキャリアを積み上げ、大学教授になりました。
しかも帰国直後に夫は失踪、男の子3人を抱えて・・・。
そういうことができるのか！という驚き
自分にもいずれ降りかかるだろう
キャリア中断、という境遇
（ま、うちの夫はいきなり失踪はしない・・・と思うけど・・・）
それがこの本を読むモチベーションだったわけですが
思った以上に元気をもらえました！
保育園を探したり、子供たちを育てながらの仕事については
ものすごく頷けることが多く、まるで自分を見ているよう。
過ごした時代は違えど、同じ保育園のママと同じくらい
身近な存在に感じられます。
それにしても36歳で最初に入った会社からスタートして
5回の転職で産業能率大学の教授に転身です。それが55歳。
19年の年月の価値を感じました。
というのは、いま私は30代前半ですが
正直言って40歳以降の自分って全然実感わかないのですよ。
乱暴な言い方をすれば、40代から先の自分にはあまり期待していないのかも。
でもそれは大きな間違いだとわかりました。
もし40歳からスタートしても、60歳まで20年もある。
これって、22歳で大学卒業した人が44歳になるまでの年月です。
一般的なサラリーマンを想定したって、22歳の新米社員も、44歳になれば部長クラス。
それだけのキャリアを積んでいくのに十分な期間なのですよ、実は。
それを「女性だから」「40代だから」で諦めるのはもったいなすぎる。
諦めた状態でその20年を過ごすなんて・・・
自分の人生を粗末にしているとしか思えなくなりました。
ま、22歳の新入社員のキャリアアップとは
ペースもスピードも違うことは重々承知していますが
それにしたって20年ってかなりの価値のある時間だと思います。
それだけの時間があれば、何でもできる。
そう思っても別に間違いじゃないのでは？
辻美千代さんも専業主婦から復帰しての最初の仕事は
はっきりいって誰でも出来る閑職からのスタートでした。
でも、前を向いてさえいれば、きっとチャンスが巡ってくる。
私も、夫の海外赴任（←8割がた確定）をきっかけに、今の会社でのキャリアを
おそらくストップすることになると思います。
帰ってきたら40歳、もうそれからじゃ何もできなくて
思うように働くこともできず、家庭の中に埋もれるしかないのだろうか・・・
と、すごく弱気なことを時折、考えてしまいます。
でも本当は、30代はおろか、40代だって
いくらでも新しい人生をスタートできる年代なのかもしれない。
もし自分が平均寿命まで生きられるとするならば、
まだその半分にもなっていないんだもの。
定年のない仕事をしようと思うのなら、今から何かをスタートしよう。
そう思える力が湧き上がってくる、非常に有益な読書でした。
★★★
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