ゴルフの不思議な力 | かけがえのないゴルフ人生

かけがえのないゴルフ人生

DGA(日本障害者ゴルフ協会)の事務局長をしています。お給料はなし、24時間のボランティアです。たくさんの素晴らしい障害者ゴルファーからもらう勇気と元気が活動の糧。障害者ゴルフの活動と日々見たこと感じたことを綴ります。



5月25日~26日に北海道苫小牧市の苫小牧ゴルフリゾート72、エミナゴルフクラブで開催する「第1回北海道障害者オープンゴルフ選手権」のポスター原稿が完成しました。

実はこのポスター、まだ原稿の段階でこれから若干の修正を加えて印刷屋さんに入稿します。だからまだ公式公開ではないのだけれど、この記事で公開するのは理由があります。

予算がない非営利団体のため、大会ポスター作りはいつも、プロカメラマンでもある佐藤成定代表理事の写真を使い、デザインも彼。私がイラストレーターを使って原稿を作っています。ちなみにイラストレーターの操作は未だ素人の域を出ず、いつも難航しています。

そこで何が一番大変かと言うと、毎回の写真選びなのです。過去の大会の写真のなかから一枚を選ぶわけですが、1回の大会で500枚以上の写真が撮影されています。たとえば、昨年開催された3回の公式試合から写真を選ぶとなると、約1500枚以上の写真を見なければなりません。

ただ漫然と見ていても時間がかかるので、だいたい目当てのモデルを先に決めて、その人の写真を中心に見ていきます。今回も目当てのモデルが決まっていたのです。

けれど、佐藤代表が選んだ1枚の写真はまったく思いもよらないものでした。

78歳のYさん。左手首切断のゴルファーです。Yさんは長崎県出身で昨年、宇部72カントリークラブで開催した「第4回中国四国障害者オープンゴルフ選手権」に出場しました。

ポスターの写真はその時のもの。ティショットを打った後のワンショットです。本当に楽しそうで、表情が生き生きしており、写真から飛び出てきそうなリアリティがあります。

ゴルフのパワーが年齢や障害を越えて、人をこんなに魅力的にする。そんなことを感じさせる写真です。

これまでDGAの大会ポスターには比較的若い上手な人を起用してきましたが、年輪を重ねたゴルファーの写真もなかなかいいものですね。

Yさんの写真がとてもいいので、実際のポスターの完成を待たずして皆さんに公開しました。