先日


大学の医者って、どんなイメージを皆さんお持ちですか?(1)


のブログ記事の続きです。

忘れてしまった方は、どうぞ。


あくまで僕の場合ですが、

開業医では、大学勤務のときの2倍以上の時間を

診察にあてており、

3倍以上の数の患者さんを診察していたわけでした。


じゃあ、大学にいる医者って、何をしているの?

って皆さんは、思うでしょう。



大学では、主に3つのお仕事をしています。


①臨床

患者さんに、触れ合うお仕事ですね。

床はベッドを表しています。

臨床とは、「床に臨む」、つまり患者さんのベッドサイドで行うお仕事ですね。

診察や、手術や、入院している患者さんの主治医をつとめることです。



主治医というのは24時間主治医ですから、入院している患者さんに、大きな変化があれば、当直の医者や看護師から、僕の携帯電話に連絡が入ります。



だから、平日の夜や、自宅でお風呂に入っているときも、携帯は、すぐ出られるようにしてあります。


これは、休日でも同じです。電波が届かない場所での飲食は、避けて行動します。


デートのときも、携帯は常に気にしています。


このあたりは、変えられないことです。


医者になれば医者の生活しか送れません。


普通の人間の暮らしは出来ないものなのです。


学会などで、海外に行っていて、連絡をいただいても自分が駆けつけられない時は、同僚に、こうなったらこうして欲しいと、しっかり説明して、申し送っておいて、患者さんが困らないようにします。


②研究

大学にいる医者は、研究します。


大学というところ、手術や治療がうまいから、教授になるわけではありません。


たくさん研究して、たくさん論文を書いた人が、教授になります。


研究しない人もいるけど、大学のスタッフとして、やる気がないと、周囲の医者からみなされたりもします。


教授にならなくても、大学で医者を続けるためには、何か研究をして、論文を書き続けることが大切です。


自分が突き止めたいと思う課題を掘り下げて研究したり、教授など上司の先生の研究のお手伝いをしたり、様々です。


お仕事の空き時間や、お仕事後や、休日に研究は行います。


東京大学や京都大学や大阪大学など、国立の大きな大学や有名な私立大学を除くと、大抵の医者は、少ない研究費で、研究せざるをえません。


お金がかからない研究を考えだすことが、医者がする研究の第一歩になっております。



③教育や病院スタッフとしての仕事


医学生や研修医や後輩の医者の指導をすることが、教育です。

大学で助教(以前の助手のこと)以上のスタッフドクターになれば、これは大切なお仕事なんです。


医学生は、やはり患者さんへの対応や医者の仕事は、何であるか?を、まったく理解していないので、患者さんに失礼な言動をしないように注意する必要があります。


なおかつ、将来医学生が、僕のいる科を選択するかもしれないので、勧誘したりする事も大切なお仕事です。


研修医の先生は4~8週間、研修するのですが、この間に皮下縫合と皮膚縫合を、出来るようにして次の科に行っていただくのが、僕の目標でした。


何科に行っても、縫合できることは、損にはなりません。


病院スタッフとしてのお仕事として、自分の科でのカンファレンス(会議)や、科を代表して病院内での各種委員会の会議への出席など、多くの種類の活動があります。



以上の主な3つのお仕事を大学でして、

週に何回か遠くの出張先へ移動していると、

あっという間に時間が過ぎていて、

なんだか目まぐるしくて、

やたら充実した気持ちでいましたが、大した仕事が出来ていなかったと今は反省しています。


考える時間や余裕すらなかったのです。

もっと、肩の力を抜いて、適当に仕事していれば、良かったのかもしれないな、と今の僕なら考えます。


後悔先に立ちませんね~。




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