今までずっと書いてきた聴くと泣いてしまうような良い音ですが、どんな感じの音なのか書いてみたいと思います。今までは正直どう表現して良いかわからなかったので書いてきませんでしたが、ためしに書いてみます。

 

まず何か音量が小さく感じます。でも音は良く聞こえます。そして高音がキンキンすることも無ければ、低音がずんずんすることもありません。ひたすら自然で、音が鳴っているという感じではなく、ただそこに佇んでいる感じです。

聴いても歌手の口や楽器が見えるのではなく、音そのものが見えます。見え方は写真のようにくっきりしたいわゆる音像などというものではなく、音の方向こそはっきり分かりますが、全ての音と空気は境界無く溶け合って全体で一つの音楽となっています。歌手の顔は目に浮かびませんが、口の動き・表情は浮かびます。

歌手が歌い始めても何ら強烈な自己主張は無く、目の前の空間に空気のようにただあるだけ。音は刺さってもぶつかってもきません。それなのに感情・気持ちは強烈に伝わって来ます。何かが心を揺さぶります。震える歌声が心までも震わせるようです。

何ら自己主張しなくても歌手の存在ははっきり感じます。目を開けようが閉じようが声を出して泣いていようが、決して薄れることなく目の前に存在して、脳に直接届くテレパシーのように気持ちを伝え続けます。

どこかにやっと辿り着いたような気持ちというか、あるいはやっと帰り着いたような気持ちというか。でも何ら現実的情景や思い出が浮かぶ訳ではなく、時には全然別のことを考えていることもありますが、それでもただただ不思議な気持ちに囚われて泣いてしまいます。

そんな時はたまに歌詞の中の単語を意識することはあっても、歌詞全体の意味は意識していません。もしかすると無意識には頭に入ってきているのかもしれませんが。そして歌い始めすぐから泣くことすらあるので、多少影響することがあったとしても、主に歌詞の意味で泣いている訳ではないようです。

そして一旦泣き始めるとどんな音かとか、もう良く分からなくなります。伴奏も分かりません。でも目の前の歌手の存在感だけは失われず、それどころか泣いている時の方が存在感が強い気さえします。

 

思いつくままに書いてみましたが、やっぱり言葉で言っても良く分かりませんね。それにこれは私の解釈にすぎず、他の人が同じ体験をしたら全然違う表現になるのかもしれません。

 

でも一つだけ言える事があります。

それは良い音とは心を伝える音だということです。

ひたすら現実の音の再現だけを求めるのは、まさに「仏作って魂入れず」です。

 

私と同じようにオーディオで音楽を聞いてその美しさに涙を流す人が他にもいないかなと思って、たまに検索してみることがあります。なかなか出てきませんでしたが、この間涙が出るというのが引っかかって、おおついに見つかったか?と思って読んでみました。すると・・・

「ナマ演奏そのものを彷彿させる凄い音を達成した自分の偉業を称えて、嬉しくなり、涙が出ます。」

・・・だめだこりゃ。

 

 

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