これは、熊本日日新聞に掲載されたデスク日記というものです。

取材で出会った人と握手をしたことがある。
手はその人の感性を映しているようで印象深い。
言葉以上に、仕事への思いを語りかけてくる。
農業を継いだ若者の指先は硬く、ひび割れていた。
自然と向き合い「土と生きる」日々の厳しさを教えるように。
手綱を握る手のひらが硬かった荒尾競馬の騎手。
それが何よりも雄弁に、勝負の世界の厳しさを物語る。
長年続けたバーを閉店した友人の大きな手は、いくつかの傷痕があった。
氷を削る時の傷なのだろうか。
グラスの中の丸い氷と、カウンターの中の笑顔を今も思い出す。
新しい年。
紙面には、県内各地の新成人が未来への希望を語る言葉が紹介されている。
夢をつかもうと、まっすぐ伸びた若者達の手が見えてくる。
その手が将来、どんな表情に成長していくのか楽しみだ。
ぬくもりを伝える「手」の存在もある。
1日付けから掲載した連載「春を探して」で、東日本大震災の被災地から熊本へ避難した人や、そんな人々を支える動きを描いた。
いくつか読者の反響があった。
「何か手伝いたい。自分にできることを少しでも」と。
震災から10ヶ月。
被災地を忘れない。被災者と手をつなぎたい。
そんな思いが伝わってきた。



私も、たくさんの人に伝えたい。
そして、手をとりあいたい。
体調悪いなんていってるばあいじゃねーな。
女性で整備の仕事をしている友人がいる。
初めてであったとき、油まみれで、少しごつごつした手が私は大好きだった。
彼女は、ほこり高く仕事はやってるけれど、自分の手は少し恥ずかしいと言った。
この記事を読んで、とても共感したので皆さんにもお伝えたいとおもいました。











デコラパンダイアリー
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