キャプテン・ウルフ -The PACIFIER-
★★★☆☆
2005 アメリカ
コメディ ファミリー アクション
「ディズニーの集大成」
海軍の人間が一家のベビーシッターと称して、ボディーガードをする。子供達と馬が合わない彼だが、だんだんと打ち解けていく。さまざまな事件を任務としてのりきる一家の運命はいかに。
ディズニーが近頃実写映画にチカラをいれている
次から次へと公開されその数も増えている
なんとこの作品ではアクションまで取り入れ一味違うものを試みている
ディズニーがアクションを取り入れたことも驚きだが
ディズニー作品にヴィン・ディーゼルが出演することはもっと驚くことである
さてストーリーについて触れると
ディズニーの方向性にアクションが加わったというのが
妥当な見解であろう
以前に述べたようにディズニーの方向性は「オズの魔法使い」そのものであるのだが
まさにこの作品は「オズの魔法使い」と酷似しているのである
もちろん設定や登場人物は異なっていて全く違う作品である
しかしディズニーの方向性が「オズの魔法使い」だと認識して
この作品を見ていればおのずとこの作品の方向が分かってしまう
賞賛すべき点はこの作品が「オズの魔法使い」に勝るとも劣らないことである
これまでのディズニー作品では「オズの魔法使い」を追いかけている印象だけで
「オズの魔法使い」を追い越そうという試みが成されてこなかった感がある
しかしこの「キャプテン・ウルフ」ではアクションという要素に挑戦し
ヴィン・ディーゼルという異例の俳優を起用することが
功を奏したのか、オズ~ではありえない要素を伺い知ることができる
そしてもちろんオズ~のようなディズニーの表したいものがたくさん詰まっている
つまりディズニーの集大成ともいえる作品ではなかろうか
しかしながら「キャプテン・ウルフ」という邦題には落胆を隠せない
アクション映画としての宣伝のためなのか
「The PACIFIER」パシファイアという原題で良いと思うのだが…
ディズニーがアクションの要素を取り入れたという挑戦が良いのであって
ディズニーがアクション映画を作ることなど誰も期待していない
ディズニーの最近の実写映画の歩みには落胆していた私だが
ここからのディズニーの挑戦に期待したい気持ちにさせたこの作品は
大きなものであると賞賛したい
悪役に北朝鮮を持ってくるなど
リアリティに富む細かい設定もディズニーにとって前進の一歩となるだろう
なぜならこれまでのディズニーからは夢や希望、愛なんかのおとぎ話のようなものしか得ることはなかったからである
ディズニー映画からも世界動向やアメリカ精神、(自国批判はムリだろうな…)
そんなものを得ることができるようになることを密かに期待してみようと思う