おはようございます!
エジソンが、電球のアイディアが実現するまで、20000回とも言われる失敗をした、というのはとても有名なお話です。
この20000回という数字、興味深いです。
鈴木鎮一先生は、ひとつの技術を習得するのに繰り返す回数を、
「子供は2000回、大人は20000回。」
と、おっしゃっているんです。
スズキメソードでは、一曲ごとに桁違いの回数を繰り返して身につけて次の曲へ、という風に進みます。
暗譜は常識です。というよりも、新しい技術の習得をし、今度はそれを限りなく高めていくために、弾きこんですっかり暗譜してしまいます。
一般的な教室と違うのは、一度覚えた曲もグループレッスンなどで忘れないように弾いていきますので、一曲にかける時間と集中度は、内容がものすごく濃いです。
「繰り返し、繰り返せ」という言葉そのままです。
単純に計算しても、最初に弾く「きらきら星」が、一日10回宿題で弾いたとして、一年間で3650回。
初等科の最初の課程をクリアして、これを弾けるようになるまでは、すでにこれくらいの回数をこなしてしまっています。
ほかの曲も進めながら、音作りには何度でもきらきら星に戻って弾くので、グループレッスンで月に2回だけ弾くとしても、年間24回、10年やると240回。
最初の年と足すと、もうここで3890回。
とっくに、鈴木先生が言う子供の習得の回数の目安である2000回は、超えてしまっていますよね。
これが大人になってから取り組むとなると、大人の習得スピードは子供のそれの10分の一として、20000回は必要、となるのでしょう。
だから、エジソンが20000回の実験の末にフィラメントに適した素材が竹だということを見つけたときいて、同じ数だと思いました。
やっていることの目的はちがうので、同じように比較検討などはできないのですけども、単純に20000回ときいて、鈴木先生の言葉を連想したのです。
エジソンはフィラメントに適した素材を探す、という目的だったので、手に入る限りの材料を片端からやってみる、ということだったのだろうと思われますが、その根気はすばらしいです。
「私は実験で失敗を重ねたのではなく、適さない素材を19999個発見したのです」
と後日話していたときいて、ますますすばらしい!20000回。そこまで訓練したら、誰でも玄人になれるということ。
芸事などに限らなくても、人生の一日には、だれもが今日よりすばらしい一日を目指して、生きていると思います。人生の達人を目指しているのではないかと、思うのです。
そしたら、人生の日数が、365日で100才まで生きると、36500日。56歳で、20000日です。そのころには、自分も、もっともっと、今よりはずっと、人様のお役に立てるようになっているに違いない。
だから、ユダヤ教のタルムードなどでは、ある程度年齢を重ねないと伝授されない秘儀が、あるのではないでしょうか。
だったら、まだまだ人生の可能性は、枠を決める必要はないですよね。
明日への可能性に、ワクワクして生きられる、なんてうれしく幸せなことでしょう!
感謝です!
では、続きはまた次回に。
今日も、いい日(^^)