(アナウンサー)こんにちは。今日は大震災の3週間後の日本から、現在の模様をお届けします。解説は某政府関係の方です。よろしくお願いします。

(政府関係者)よろしくお願いします。

(ア)全く大変な地震でしたね。津波の模様はまるで映画の様でした。

(政)本当に、全く、想定外のことが起こってしまいました。

(ア)想定外ですか・・・明治時代にもっと高い津波があったそうですが?

(政)何かの間違いです。1000年に一度の予測不能の大地震なのです。

(ア)最初の発表からどんどんマグニチュードが上がっていきましたが、どうしてですか?

(政)そういうこともあるんです。最初が間違っていたんです。

(ア)そうですか・・・だから原子力発電所も大変なことになったんですね。

(政)そうなんです。政府も電力会社には十分手当てしてあげなければいけません。予測不能の事態なので。

(ア)事故は防ぎようがなかったということですか?

(政)そのとおりです!

(ア)ところで、こんなに大変な事態なのに、日本人の冷静さは驚くべきものがありますね。

(政)日頃の訓練の賜物です。本当に皆、よくやってくれています。

(ア)素晴らしいですね。原発の爆発を目の当たりにしても動じないとは、全く驚くべきことです。

(政)当然です。だいたい原発はそんなに危険ではありません。外国の方が騒ぎ過ぎなのです。

(ア)そ、そうですか・・・外国人はどんどん自国に避難していますけど、日本人は大丈夫ですか?

(政)全く、外国人は度胸が無くてダメです。日本人は肝が据わっていて我慢強い、大変立派な国民性が証明されて、喜ばしいことです。

(ア)避難したくても、行く当てが無くてできない人もいるのではありませんか?

(政)そもそも、避難する必要など全くありません。今は近い人だけ離れててもらっていますが、そのうち、原発が修理できたら帰れますよ。ハハハ

(ア)何十年も人が住めないということはありませんか?

(政)大丈夫です。チェルノブイリだって、まだ近くに住んでいる人はたくさんいます。

(ア)病気や、遺伝子への影響は大丈夫なんでしょうか?

(政)まあ、少しはあるかもしれませんが、ほんの少しです。

(ア)深刻に考えている学者の方もいらっしゃるみたいですが・・・

(政)そんなエセ学者は信じてはいけません。テレビに出ている立派な学者は、大丈夫と言っているじゃありませんか。ちゃんと、しかるべき所から寄付金をたくさんもらって、しっかり研究している方達だから、安心してください。

(ア)しかるべき所とはどこですか?

(政)とある、立派な会社です。事業も大変社会に貢献しているし、研究の為に某大学に莫大な寄付までしていらっしゃる。全く頭が下がります。今も、大変なことは周りに知らせず、一人で頑張っておいでになる。しっかり支援してあげなければいけません。

(ア)でも、もし原子炉が暴走してしまったらと不安の声も高まってきていますが。

(政)そうなっても、避難しなくても大丈夫です。直ちに健康に影響はありませんので。だいたい、これ以上避難民ができたら国がもたないじゃないですか。その方が、大変だと思いませんか?

(ア)はあ・・・そうかもしれませんね。でも、さすがに原発反対運動が起こってきてるようですが、どう思われますか?

(政)そんな輩は無視してよろしい。原発の重要性を全くわかっておらん。これだけ、国が発展して、いい暮らしができているのは原発あってのことなのに、ちょっと事故があったくらいで、全く恩知らずな連中である。

(ア)原発が無くても、電力は他のもので賄えると言う人もいますが?

(政)全く、現実がわかっておらん。原発は必要だから、今後もどんどん作らなくては、国が支えられなくなるというのに。まあ、しばらくは作れないかもしれないが、そのうち事故のことなど皆忘れてくれるから、また作ればよかろう。

(ア)また事故が起こったら、日本は大丈夫ですか?

(政)まあ、その時はその時で。だいたい、1000年に一度の地震が来たから、今後1000年はもう大丈夫だろう。

(ア)そういうものですか・・・以上、日本からお届けしました。私は自国に戻ります。

ある時、また「想定外の」事態が起こって、日本のいつくかの原子炉が暴走してしまいました。
おしまい。

※この話はフィクションです。
 現在、故障中の原子炉が暴走しだす可能性大←これはノンフィクションです。

 

 


        削除されるかもしれないけど、面白かったので




          今日のマイケル・・・所々重なるので