三菱UFJ、法人税納付再開の見通し | 脱税事件簿ブログ

三菱UFJ、法人税納付再開の見通し

(概要)
 三菱東京UFJ銀行は15日、2012年3月期にも、税務上の繰越欠損金を3メガバンクとして初めて解消し、法人税の納付を再開する見通しとなったことを明らかにした。今年度下半期の業績が上ぶれすれば、11年3月期から再開する可能性もある。メガバンクは不良債権処理などで巨額の欠損金を出し、その後の黒字と相殺できる税制上のルールを使うことで、法人税を支払っていなかった。
【読売新聞】
 
(解説)
 「欠損金の繰越制度 」とは、赤字(欠損金)が出ても、その赤字を7年間繰り越せるという制度のこと。例えば設立初年度において赤字が500万円生じたとする。翌期は業績をもち直して黒字(所得)が300万円出ても、繰り越された赤字500万円のうち300万円と相殺できるため、納税をする必要がない。また、残りの赤字200万円は、さらに繰り越すことができる。翌々期に黒字が300万円出た場合、繰り越された赤字200万円と相殺できるため、差し引き100万円に対してだけ税金がかかるというわけ。
 
 大手6銀行グループはいずれもこの制度を活用し、09年度の法人税の納付額がゼロとなっている。つまり、過去の不良債権処理で巨額赤字になったため、黒字になっても法人税を免除されてきたということである。
 
 繰越欠損金を3メガバンクとして初めて解消するんだけど、10年ぶりに法人税の納税を再開する見通しというのもね。 長すぎだね。