借金発覚から■1■ | 脱!マイナス思考。~私の母はパチンコ依存症~

借金発覚から■1■

この話は過去のお話~その10~ からの続きです。
新章、みたいな?(笑)

ではどうぞ。。


帰宅後、母はまだ家に帰ってはいなかった。

これからどうしよう。。。

今まで悩んできた事は沢山あった。

仕事のこと・恋のこと・人間関係・・

どれもその相談を受けてくれたのは

紛れも無い私の母だ。

しかし今回は違う。

その母がしでかしたことなのだ。

一体誰にこんなことを相談したら良いのだろう。





そうだ。

父に相談してみようか?

しかし父には新しい家庭がある。その家庭を巻き込むことは出来ない。

でも。。でも。。



私だって父の娘であることに代わりは無いのだ。




離婚後、父の職場に何度か遊びに行ったことがあった。
その時貰った父の名刺を手に電話の前へ立つ。

「トゥルル・・・」

心臓がドキドキした。やっぱり切ろうか・・とした時

「カチャ」

父の名を言うと、もう帰宅したという。

私は勢いにまかせて父の自宅へと電話した。


「はーい。もしもーし」


子供の声だった。父と浮気した女の間にできた子供。
当然考えられる出来事だったのに私は激しく動揺した。

「・・・・・・・・。」

「もしもしぃ?」

どうしよう・・。私は震える声で言った。

「もしもし、僕、お父さんお家にいるかな?」

「お父さんはいないよー。」

まだ帰ってきてなかったのだ。急いで切ろうとしたその時

「もしもし?どちらさまですか?」

子供の様子から変に思った母親が出たのだ。

「・・・・・・・・。」

「もしもし?主人に用があるんでしょうか?」


なんだろう、涙がでてきた。


「あの、お、お父さんに・・・。」

しゃくりあげながらでた言葉。
それはまるで駄々をこねている子供のようだった。

「ゆずさん?ゆずさんなのね。」

「はい。。」

「初めまして。。
なにかあったのね?今はまだ帰ってきてないのよ。
戻ったら連絡させますから。」

彼女は泣いている私をなだめるように、そう言った。


つづく。。



借金発覚から■2■