“震災は絶好のチャンス”は許されるか? | 証券会社にだまされるな!

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腐り切った大手証券会社の真実を明らかに。

この2~3日、復興支援ファンドに関するニュースや記事をよく目にする。




東日本大震災の復興の為には、非常に大事な取り組みであることは間違いない。


しかし、大手証券に勤めていた身としては、そういうファンドの取り組みが本当に純粋な動機なのか、疑わしく思えて仕方がない。





例えば、こんな話を聞いた。





東日本大震災が起こった時、既に筆者は離職していたのだが、


「証券業界は間違っている」との思いを同じくする同期が勤めていて、今でもよく連絡を取り合っている。





震災後の少し落ち着いたころに、会社は震災時どんな様子だったか、同期に聞いてみたのだが、


震災当日はシステム全て使えなくなり、さすがにその直後は営業が滞ったらしい。





しかし、システムがある程度復旧し、数日経たないうちに上司から出た言葉は信じられないものだったそうだ。





「震災は絶好のチャンスだ!!!」





「とにかく建設株だ!


訪問して“絶対上がります!カネ入れてください!”と言ってこい!


普段、見向きもしない所が振り向くぞ!」(ニヤリ)





まさしくドヤ顔というヤツで、かなり上司は興奮気味だったそうだ。





最近は、電話営業は全て録音されているため、電話では下手なことは言えない。だから、言ってはいけない「絶対」を言うときは訪問して言ってこい、という意味である。





テレビ各局が24時間震災報道のみ。


まさに原発問題が発生して間もない頃の話である。








お前、お客さんの気持ち、考えたことあるのかよ・・・。





お客さんの家族・親戚・友人で被災した人が絶対いるっていうのに・・・。





テレビ見て、震災で苦しんでる人見て、何とも思わねーのかよ・・・。








上司のそんな驚くような言葉を聞いた時、同期は軽蔑を通り越してあきれ果て、そんなことを思ったそうだ。


もちろん筆者も同じ思いである。


同期も、上司の命令に反して、そういった営業は一切やらないと決めて仕事したと言っていた。






確かにあきれる思いだが、証券会社ならさもありなん、とも思ってしまう。








阪神大震災の時、建設株で大儲けしたと自慢気に話すヤツ(もちろん管理職)がよくいたし、


もともと正常な金銭感覚や倫理をどこかに置き去りにした上司が多すぎると思っていたので(当然私見にすぎませんが)、


そういう類の発言があっても全くおかしくないと思えるのである。








とにかくそういう業界なので、


復興支援にかこつけた好感度アップ+資産純増戦略、という風にしか見えないのである。


まあ、うがった見方をし過ぎと言われても仕方がないのだが・・・。








「復興支援が尊い」、この思いには絶対賛成である。





だから、これに関する証券会社の取り組みについては、参考として、


各復興支援ファンドに仮に1000万投資した際、


年率でいくら寄付することになるか、


ということをここに記して、判断は読んで頂く皆さんにゆずることにする。








東日本復興支援債券ファンド(野村アセットマネジメント)





→1000万に対して、2万円





ダイワ・ニッポン応援ファンドvol.3(大和証券投資信託委託)





→1000万に対して、3万6千円





日本応援株ファンド(三菱UFJ投信)





→1000万に対して、4万6千円





しんきん復興支援育英ファンド(しんきんアセットマネジメント投信)





→1000万に対して、2万2千5百円