日曜日、外出もせずに日がな一日漆器を磨いておりました。

 

 準備も含めていちばん大変なのはこの始末です。

 きれいに洗ってあっても、洗い痕などが残っていたり、指紋痕などがあったりします。

 

 こういうものは、漆の劣化につながるので、使い古しの帛紗で丁寧に拭き上げていきます。

 

 手脂を付けてはいけませんから、持つときは手ぬぐいで持ちまして、古い帛紗で拭き上げます。

 

 四時間ぐらい掛かりまして、全ての道具を拭き終えました。

 

 懐石の家具や仕舞ふに心得よ

 磨く心に始末の秘事あり