茶は切りて返して載せて置き去りて

掻き取るなどはせぬと知るべし 道舜

 

 今日は茶の掬い方の道歌です。

 

 最も古い茶杓の一つである『茶瓢』に茶杓の極意があることを数年前に見つけた訳ですが、それを端的に伝えるにはどうしたらいいのか?と考えてこうなりました(笑)

 

 茶杓はここから様々に変化し、中節に行き着く訳ですが、『笹葉』や『茶瓢』のような茶杓の扱い方が分かっていれば、櫂にべったり抹茶がついて落ちない!なんてことはないんです。

 

 それが「掻き取るなどはせぬと知るべし」に現れています。

 

 これは木地や漆器の茶器(主に薄茶に用いる)の扱いで、茶入とは違いますが、「茶は切るもの」「茶杓は掻き取らず、匙を返すもの」であり、「茶は茶盌で置き去りにするもの」と覚えましょう。

 

 この動き実は茶入でも重要になってきますが、それは後日の愉しみに(笑)