【道歌】
鬼面風炉 釻の上がるは 炭ありと
座り釻下げ 立ち前釻上げ 道舜
 
 釻のある鬼面風炉は、炭を入れる前は釻を下げて設えます。そして、炭点前の最後に釻を上げて、「炭が入っている」ことを示します。
 
 点前の最中には、本来の姿を客に鑑賞してもらうために、釻を下げ、釻が余計に熱を帯びないようにするのです。
 
 釻の扱いは火箸より前であり、唐銅鬼面風炉の扱いの格の高さを偲ばせます。