今のマガジンが面白くない理由がなんとなくわかった | 日々だらくだるく

今のマガジンが面白くない理由がなんとなくわかった

マガジン編集長が苦悩を告白「少年誌だが、大人向けにせざるを得ない」:アルファルファモザイク (4月3日の)

最近マガジンがおもしろくないんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
ふぅ・・・すっきりした!

いや、単独で見たら面白い作品はあります。というか面白いか面白くないかで言えば面白いものが大半ですよ。
ですが、雑誌全体で見ると圧倒的につまらない。
完全に個人の印象だけなんですが、この面白さの乖離というのもがどこから来るのかよくわかりませんでした。

いろいろ考えてるうちにちょっと思い当たるものがいろいろ出てきました。

決定打となったのはこれ。
赤松健公式ホームページ 日記帳(ここの09年5月4日の日記)
どこかで紹介記事があったんだけどどこか忘れた。スマヌ。

>3大少年誌の中では最も「企画主導」と言われる(※最近そうでもないけど)
マガジンですが、
>企画主導の逆は作家主導で、作家性が濃くなる分、そのままの絵じゃないと 作品が成り立たないので、アニメ化が多いということになります。 企画主導なら、ドラマ化が多い印象ですね。

なるほど。そういえばマガジンの漫画はほかの雑誌の漫画に比べて圧倒的にドラマ化が多い。
それは企画主導の漫画が多いからだったのだ。

しかしドラマ化が多いということは、裏を返せばドラマに適したシナリオになっているということでもある。
ある一定のスパンで何かとんでもないことが起こり、それを一定期間のうちに解決するというメリハリの聞いたシナリオである。
ドラマ化をするにあたっては1回、1時間のうちに起承転結を収めないといけないので、こういったルールがある漫画でないとドラマ化するのには向いていない。

同時に女性に好かれる話でないといけない。
最近のドラマの視聴者は圧倒的に女性が多いらしいので、当然といえば当然。
主人公はかわいい男の子で、近くに感情移入しやすい普通の女の子がいて、シナリオはオサレ。
そうじゃないと女性は見てくれない。話のよしあしを無視するとこれはたぶん異論はないだろう(自信もない)

つまりはそういう漫画がマガジンには多かった、ということである。
というか、今も大体そんな感じである。

マガジンの漫画はドラマ化していたのである。(二つの意味で)

な、なんd(略) (AA略)


前々からたしかにマガジンを見てるとゴールデンタイムのドラマを連続で見ているような気分になっていたのだが、なんか納得した。
赤松先生の話によると最近は作家主導の漫画が増えてきているというので、今後は漫画らしい漫画が増えてくれるのかなと期待しています。

え?今まさに増えているって?いやそんなまさかハハハハ・・・

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マガジンは作家主導でも編集主導で話を作るらしいと聞くので、この全体の異常な均一感はたぶんなくならないでしょうね。
もちろん絶望先生とかネギまとか明らかに別種のものもありますけど。

個別に見れば良質のドラマを見ている感じなのですが、似たものを何度も見るとさすがに飽きる。


ドラマ化漫画の例(テレビドラマ化という意味ではない・・・いやそういう意味ではあるのだがややこしい)
ハンマーセッション! 1 (1) (少年マガジンコミックス)/棚橋 なもしろ
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詐欺師が教師になって生徒を救う、というコンセプト。詐欺師はともかく教師ものはドラマの定番。
主人公は優男。好意を寄せる女性教師がいる。かつあげするわ万引きするわいじめもあるわetc.の問題だらけの生徒+周りの人物。それらを型破りな方法で解決していく主人公。
詐欺師という設定がなければドラマでしょっちゅうあるシナリオを踏襲。非常にわかりやすい。
無難ゆえおもしろいことはおもしろい。

クロサギで裏世界の物語がもてはやされ始めた時期だから二匹のドジョウを狙ったのかもしれない。
ものとしてはドラマ化されてもおかしくなかったのだが・・・あまりにもシナリオがありがち過ぎたためかそうはならなかった。
詐欺師の手法で解決するというコンセプトは悪くはなかったのだが。