ワインで幻覚を見やがれや 「神の雫」より | 日々だらくだるく

ワインで幻覚を見やがれや 「神の雫」より

皆さん、酒は好きですか?俺はどうでもいいコウです。(ぉぃ

そんなオレにとってどうでもいい寄りなお酒ですが、ウンチクの素としてはけっこうありでして、そのネタ元として最近は「神の雫」を用いています。

神の雫 1 (1)/オキモト シュウ
¥550
Amazon.co.jp

現在11巻まで

「神の雫」とは週間モーニングで連載されているワインを題材にした漫画。
主人公の神埼雫(ワインは飲んだことすらない)はワイン通の父親の残した遺産を受け取る条件として、1週間前に父親の養子になったという遠峯一青(いっせい)と、父親が選んだ12本の偉大なワイン『十二使徒』と、その頂点に立つ『神の雫』と呼ばれる幻の1本が何年作の何というワインなのかを期限までに当てる勝負をすることになった。


この漫画の特筆すべきところは、日本人が陥りがちな「ブランド志向」「価格志向」に対して警鐘をならしている点であり、安いワインの中から、すばらしいワインをサルベージしようとしもうむりまじめにやってらんない


すいまセーン ボクウソついてまーした
酒のウンチクとかヘドが出るほど嫌いデース
ボクの国ではワインのウンチクはイケメンとソムリエしか認められませーん…
安ワイン・・・こんなスカスカしたグレープジュースいりまセーン
ボクの国では夜寝る時は、日本酒煽り飲みって決まってマース…
ワインカーヴとかいう寒くて暗い部屋も気が滅入りマース…
酒は生きている? クソくらえでーす
ボクの国では酒が飲みたかったら、明るくて人に適温の空調の入ったスーパー使いマース

と冗談はさておき



さて、第1回から主人公の父親が死んでたり、
その1週間前に親父の養子になったとかいうどこまで遺産目当てやねんと突っ込みたくなるライバルが出現したり、
そのライバルがまだ遺産相続の手続きも済んでいないのに「どっちがこの屋敷に住むのか、ワインの批評勝負で決めましょう」とか言い出したり、
どう考えても不利なのに主人公はその勝負受けるし、
勝負の判定が父親の著書の批評に近いほうが勝ちというなんとも曖昧なもの、というか「読んだことはない」とか言ってお前絶対読んだことあるだろライバル!
ちなみに一字一句違いはなかったようです!すばらしいカンニングですね!

で、勝負!

ラベルを布で覆って、ブラインドテイスティング!

ライバル、一口飲む

お……おぉ……お……

なるほど。すばらしいコレクションだ。

んー!エクスタシーですか?


ちなみに遺産相続の話になっているので弁護士(女)もその場にいるのですが、彼女も一口飲んでみる。なぜかワインに詳しい。

5大シャトーとか一般人は知らないと思いますが、ワイン通親父の弁護士ですから当然かもしれませんが。


一方主人公は一口飲んで、なぜか部屋から逃げ出す。

えーなんで?!と思ったら、ライバルはそれを見て言い放つ。

恐ろしかったんだな……彼。このワインが

ワインが怖いって何だよ


女弁護士が訝しげな表情をしたあと、ワインの中身を当てようとする。が的外れだったようで、ライバルは小馬鹿にしたように、呟く。

このワインを例えるならば一枚の絵画。大地を讃えるかの如く、地を耕すような肉厚の筆致でカンバスに絵の具を何層にも積み重ねて描かれたジャン・フランソワー・ミレーの代表作……

晩鐘(見開き)


どうですか!一話目でこの濃さ!普通の人は置いてきぼりです!


この後もずーーーーーーっとこんな感じです。
いや、ワインのウンチクは確かなんですが、リアクションがおかしい。
「焼き立てジャパン」程じゃないですけど、十分おかしい。

たとえば、第一の使徒のワインに対する父親の感想というか喩え。

「うっそうとした森林の中にある泉。傍らに二羽の蝶(かなり省略)」
というのに延々数ページ使用。感性鋭すぎ。

そして、すぐにそのワインが何なのかすぐにわかるライバル。感性って一人一人違うものじゃね?

しかも、なぜか微妙に違っており「なんだ?!この一組の男女は?!」とか奇妙な感想お前幻覚見えてるだろ

ちなみに、主人公とその他大勢もワインを飲んだ後しっかり幻覚見ます。
主人公にいたっては「雫さん?大丈夫ですか?」といわれるまで気がつかないという、間違いなく誰かワインにヤク入れたやろと思わんばかりのトビっぷり。


というわけで、全員ヤク漬けワイン漫画(違う)「神の雫」どないでっかー!!(いいかげんにしろ)

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オレにはタイトルの内容がコマ間から読み取れました。ええ、いい加減にしたほうがいいと思います。
文中の冗談の元ネタはこれです。ボクウソついてまーしたのガイドライン

昔から食う・飲むといった料理漫画はぶっ飛んでたほうが面白いと相場は決まってはおりますが。美味しんぼとかミスター味っ子とか。
アニメでは味っ子のほか、中華一番!もいいです。クソ笑えますw

ちなみのこの漫画、お隣の国韓国ではワイン評論本の入門書として、大ベストセラーだとか。
たしかに、ウンチク本としては十分かもしれませんが、これを真剣に読んでるかと思うと・・・
これに載っている安くてうまいワインが入手困難になっているらしいので笑うに笑えん。

参考:日本の漫画「神の雫」影響 韓国でワインブーム-世界からのニュース:イザ!

追記
現在雑誌では「キムチに合うワイン」という割と無茶なことをやろうとしています。
おそらくもう見つけているのでしょうが、あの唐辛子とニンニクの利いたキムチに、繊細なワインが合うのでしょうか?
興味津々。
無論リアクションにも。

しかし、韓国の力は侮れんなw 漫画の展開を変えさせやがるとは!