聖女の救済 2 | 失はれる物語... <Season4>

聖女の救済 2


聖女の救済 1 の続きです。


聖女の救済 1 を先に読んでください。


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ここからは、



もっと細かいことに突っ込んで 全て書いていこうと思います。



なので、



今後 ガリレオシリーズや「聖女の救済」を読もうと思っている方は、



この先は読まずに ここから立ち去りましょう。



そうではなく、純粋に『ケイちゃんの本音聞きた~い』というカワイイ方々だけ、この先も読みましょう。



では



後半戦、開始です。



ピーーー!!!! ←ホイッスルの合図 





・ドラマ版だと 柴崎コウが演じる女性刑事"内海薫"はまったく冴えない役柄でしたが、



 原作だとかなり出来る刑事ですねー。



・途中で、トリックの部分でどうしても謎が解けず、



 毒物が仕込まれたのは『ペットボトルの中の水か?』、



 『水道管の中か?』、



 『ケトル(ヤカン)の中の水か?』、



 『浄水器の中か?』



 という大体4つの候補の中でてんやわんやしていて、



 どれもはっきりとした物証がなく、展開がだらけてしまう部分があって、



 ちょっと中盤ぐらいで退屈してしまいました。。。



 長編なので仕方がないかもしれませんが、それでもちょっと。。。



・天才物理学者の湯川学が、今までにないくらいに苦労をしていましたね。。。



 初めて『謎が解けない』という理由でイライラしていたような気がしますね。



・いつもぱっとしない草薙刑事ですが、



 今回は今までの中だと一番活躍していたように思う。



 ある人物と犯人との重要なつながりを見つけ出したのも彼でしたし、



 そもそもが、おそらく草薙刑事が綾音(あやね)という犯人に恋をしていなければ



 おそらく証拠不十分で逮捕するまでには至らなかったことでしょう。



 皮肉ですね。



 本来は完全犯罪になりえたかもしれない。



 しかしそうしたいくつもの偶然が重なって逮捕までに至った。



 私にはそう思えました。




・ここからが一番重要。



 みなさん、準備はいいですか?



 私今から、全部言っちゃいますからね?



 


 犯人の動機。



 それは、結婚直前になって婚約者から



  『結婚の目的は子供。だから子供の産めない女性には興味がない。



  だから一年経っても子供が出来なかったら別れよう』



  そう言われたんです。



  それでも綾音は結婚することに決めた。



  約束の一年はあっという間に過ぎた。



  で、 『約束の一年は過ぎた。次の女性もいる。だから別れよう』



  そう告げられた。 だから 夫をある方法で殺害した。










  これ 理解できますか?





  私にはまったく理解ができないんですよ。



  たしかにね、



  付き合ってた頃はこの男は綾音に対し このことは伝えていない。



  つまり、『結婚の目的は子供のみ』とは伝えていない。



  だけど、結婚の直前には正直にこれを伝えている。



  なので、綾音としてはショックなのは分かるが、



  この結婚自体を回避できたはずなんです。



  この男の言うとおり、



  なに一つ、騙してはいないし、卑怯なこともしていないと思う。



  それに そこまでして子供が欲しがる理由もはっきりとしている。



  血のつながった家族が欲しい。ただそれだけであり、その気持ちもすごく理解できる。



  否定するどころか ものすごく正直で、さっぱりした人物だと、好印象すらもてる。



  私は男性だからこう思ってしまうのかもしれないし、



  たしかに女性からしたら『子供を生む機械』としか女性をみていないこの男は



  最低の部類に入るのかもしれない。



  ですが、世の中にはもっと最悪な男性というのはもう山ほどいるわけで、



  女性というのはしばしばそういう男性に、裏切られるわけだ。



  もちろんこれとは逆に、男性の方が女性から裏切られるということも日常茶飯事なわけだ。



  もうこれは仕方のないことだ。



  しかしこれに対していちいち殺害を企てていたらどうなりましょう?



  世の中成り立ちません。



 ・それからこの"綾音"という女性に対してもう一つ。



  作中では物静か・無感情・孤独だが、美しくて賢くて魅力的な女性、として綾音は描かれています。



  だからこそ草薙刑事は彼女にメロメロになっているわけです。



  ですが、私には そうは思えなかった。



  つまり、魅力的ではなかった。



  作中でこういう表現があります。



  草薙刑事の『俺は"やむにやまれぬ事情で殺害をしてしまった人間"というのはたくさん見てきた』



  、というセリフです。



  綾音の場合は先ほども言いましたとおり、そうではありません。



  つまり決して"やむにやまれぬ事情で殺害"、なんかではないわけですよ。


  まああえて言うなら、プライドとか、憎悪とか、復讐とか、そんなもんでしょ。


  そこで私はこう思うわけです。



  綾音は賢い女性なんかではない、とね。



  本当に賢い人間というのは、"殺害"という手段で状況を打開しようとは考えないはずなんです。



  これは賢い人間だけではないですね。



  人間誰しも、人を殺すなんていうのはあくまで"最終手段"なはずなのですよ。



  私の考える殺害のパターンは次の4つです。



  ・愚かな人間がつい、人を殺すパターン。



  ・愚かな人間が計画的に人を殺すパターン。



  ・賢い人間が、"やむにやまれぬ事情で殺害"するパターン。




  だけど綾音の殺害は"やむにやまれぬ事情で殺害"などではなかった。



  よって、動機の部分が私は理解できなかった。



  よって、綾音は魅力的ではなかった。



  もしかしたら作者としては、"やむにやまれぬ事情で殺害"というつもりで書いたのかも。。



  というかおそらくそういうことなんでしょう。



  だけど私にはそれは伝わってこなかった。



  残念ですが。。。


  (好みの問題もあるかもしれませんがね)




・一つ 、ちょっと不思議に思うことがある。


殺害された真柴義孝という男性は、あくまでも子供が欲しい、という理由だけで女性たちと交際していた人間で、


よって、約一年単位で相手を変えていたそうなのです。


一年だか二年だか付き合ってみて子供が出来なかったら別れる。


そういうやり方をしていたそうです。


つまり、"できちゃった婚"を狙っていたわけです。


で、そこで私は疑問に思った。


ではなぜ綾音とは結婚にまで至ったのか?と。


だって、綾音とも他の女と同じく、ただ2年くらい付き合ってみればいいだけの話ですから。


私が最初に推理したのは、 ←ごめん、カッコよく推理ってゆってみた。てへ


私が最初に推理したのは、


綾音は一度、妊娠したのかな、と。


もちろん、真柴義孝との間の子です。


だから結婚した。


ところがそれが、ダメになった。


たとえば流産とかそういった理由で。


それが原因で、それ以降は綾音は妊娠が出来ない女性となってしまった。


だから 別れを切り出された。。。


はい。


これなら筋が通りませんか?


だって、これなら"夫と子供の両方を失った悲しみ"とかで


殺害の動機にも、つながりますし、


物語全体の切なさも醸し出せるかな、と。


まあ素人の考えなんでまあ、あれですけど。



・ 色々書いたこの作品ですが、


どんどん読み進んじゃう感じはね、あった。


いや、ほんとに。


だけど、




読後感があんまなかった。w



つまり、


良い作品というのは、暗い作品なんかであっても


次の日までひきずる何か、があるのですが、


この『聖女の救済』にはそれはなかったです。


次の日とかもね、


さっぱりお目覚め☆、みたいな。



・良い点も書いておこう。


この本の題名は『聖女の救済』。


この『聖女の救済』っていうタイトルって、一見するとただちょっと神秘的でかっこいいですが


意味とかぜんぜん分からないじゃないですか?


ですが、このタイトルに この完全犯罪?のトリックの謎が隠されているわけですね。


つまり、こんなに重要な手がかり・ヒントが与えられているにも関わらず


私たちはいつもこの斬新で、それでいてシンプルな殺害のトリックに気づけないわけですね。


その点はすごいな、と素直に感じました。










まあ、ね。


色々言いましたけどね、


最後、まとめ 言っちゃっていいっすか??





色々悪いことも書きましたけどね、






本当におもしろかったですよ☆←ぜんぜん説得力がない



はい。 おしまい。








PS:ここからはおまけね。


最後に二つのおまけを書いて終わりとします。


では一つ目のおまけから。


今回の『聖女の救済』の中でカッコいいな、って思ったセリフのベスト3やります。


イヤ、とかわいく言われてもやります。


ではイキます。


カッコイイセリフ、第三位。


第三位は、、255ページ目。


はい、 この本もってる方は開いてね☆



湯川 「僕が出した結論は、この方程式に解はない、というものだった。ただ一つを除いてね」


薫 「ただ一つ? じゃあ、あるんじゃないですか」


湯川 「ただし、虚数解だ

















「ただし虚数解だ」、って言いたい!!www
失はれる物語... &lt;Season3&gt;-fuji



もうね、たまらなく言いたい!!www


虚数解、とかね、もうぜひとも口走りたい。w


残りの人生の中であと27回くらいは言いたい!!ww


あ、


みなさん、虚数解、って知ってます??


たしか、本来は存在しないはずの解答、とかって意味だと思う。


ちょっと曖昧でごめんね!あせる


昔はこういうの けっこう詳しかったんだけどなー。。。


あ、皆さんに話しましたっけ?


私昔 けっこう有名な数学者だったんですよ! ハハハ


まあウソですけどね! ハハハ


そんな、有名な数学者って、ねぇ。。。


"石神哲哉"じゃあるまいし。。




はい、「聖女の救済」のカッコいいセリフ 第二位 いきます!


第二位、


ページ257!


湯川学のセリフ!


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「もし虚数解でなければ」


彼は目に鋭い光を宿らせて続けた。


「おそらく君たちは負ける。僕も勝てないだろう。これは完全犯罪だ。」


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湯川学がシリーズ初の、まさかの敗北宣言!!www


「僕も勝てないだろう」という超ネガティブ発言!!www


なのに、なぜかカッコイイ!!www






はい、第一位。


378ページ。


ラストのシーン。


湯川・草薙刑事・内海刑事、の今回の3人のメイン人物のバーのシーンにて。。。


酒を飲んでいつの間にか眠ってしまった草薙刑事を見て、湯川が最後にこういいます。。。



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「完全犯罪を崩すと同時に彼の恋も壊れた。疲れ果てて当然だ。少し休ませてやろう」


そう言って湯川はグラスを傾けた。


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なんつうかこの最後の親友に対する湯川の優しさ、カッコよすぎやろ!!?www


もうね、一度でいいから言いたい!!


声を大にして言いたい!!


「完全犯罪を崩すと同時に彼の恋も壊れた」とかね、一回で良いからいいたい!!www←絶対ムリ


ぜひともいいたい!!





PS2:


はい、では二つ目のおまけ。


今回の『聖女の救済』の犯人は女性でした。


それに絡めて、


今まで私が読んだの東野圭吾の作品の中で、


「こんなやつとだけは交際・結婚したくねーなー」という悪女たちのベスト3やります。


では 行きます。



第三位、 「聖女の救済」の真柴綾音です。


 理由はさきほどもさんざん書きましたとおり、


 まず魅力がなく、何を考えているのかも最後までいまいち分からず


 それでいて簡単に犯行に及ぶという、


 極めて危険・凶暴かつ意味が分からない女性であります。


 いくら美しいにしても絶対に結婚したくありません。


なのでこの女性には、"何を考えているのかわからないで賞"を差し上げときます☆


 



第二位、 「白夜行」の唐沢雪穂です。


 もう典型的な悪女です。


 ほぼ全ての男性を一瞬にしてとりこにしていき、


 それでいて頭が異常に良く、


 世の中のことはほとんど全てこの人の予定・計画通りに進んでしまいます。


 ですが、


 男性全てを自分を這い上がらせるための駒としか思っておらず、


 その美しい身体を使って男を魅了する際、


 つまりエッチさせる際も、


 「最後までイッタらあかん!! 最後までイクなんて、動物のすることやで!!」


 という独特な考えをお持ちの方で、


 絶対最後までヤラしてくれません。w


 よって、


 こんな女とだけは結婚したくありません。


 全てを奪われるでしょう。


 "骨までしゃぶられるで賞"、を差し上げます。




 (私のティンコはしゃぶってください)




はいはいはい、


途中ふざけましたが、第一位です。


第一位は、「予知夢」の瀬戸富由子です。


この人物はさきほどの二人と比べると、はるかにマイナーなキャラでしょう。


ガリレオシリーズの「予知夢」という短編の中の「予知る(しる)」というお話の中で出てくる女なのですが、


この女、マジやばいです。


(単純に考えたら、さきほどの第二位の雪穂の方が数段恐ろしいんでしょうけど、


今回はあくまで"結婚"を意識したランキングですので。)


富由子は賢い上に、はっきり言って気が狂っています。


みなさんにちょっと重要なことゆっちゃって良いっすか?


賢い + 気が狂っている = 最凶


ですよ。w


自分の思い通りにならなかったら何でもやる。


そういう、一番めんどくさいタイプの女性です。


この女性には"気が狂っているで賞"を差し上げようと思います☆


ちなみにこの「予知夢」の「予知る」というお話は、


もっともダークな形で終わります。


そして読み終わった後に私は思いました。


「ぜってー二度と結婚したくねー」と。w


一見幸福を連想させる甘い甘い"結婚"という言葉。


しかし、


相手を間違えると逆に地獄をもたらすのです。。。


下手したら、自分だけでは済まなくなる。


自分の元の家族すらも全部ぜーんぶ巻き込んで不幸をもたらす可能性がある。


まあ、


"賢い女"と"狂った女"だけはやめとけ、ってことですよ♪


もし結婚するなら、普通が一番、ってことよ。


平凡が一番!!☆




PS3:まあ、「聖女の救済」を読み終えて思うことはただ一つですよ。


それは、、、


身の回りに何か不明確なことが起きた際には、


「スプリング8へ持っていけ」を口癖にして生きていきたいなと、そういうことなのであります。


↑ 「聖女の救済」を読んだ人にだけわかる冗談




PS4:


次は、同じく東野圭吾の、


「ガリレオの苦悩」と「真夏の方程式」を読みたい!


既に購入済み!




失はれる物語... &lt;Season3&gt;-Manatsu




どうやらこの「真夏の方程式」では、


天才物理学者の湯川学と、天才少年が勝負するらしい!


あの湯川がガキ相手にどんな戦いを見せてくれるか楽しみです!!☆w


こんな調子で、


これからも色んな本の紹介ができたら良いなぁ~。。。



最後に一言。


一見タイトルからは全然意味不明な「聖女の救済」も、最後まで読んでみるとやっぱり「聖女の救済」でした。←は?



じゃーねー


バイバーイ





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