Mercenaries 2: World in Flames 感想 | dmkm: FPS Syndrome

Mercenaries 2: World in Flames 感想

正直買った時はそこまで期待しているというわけでもなく、Co-opが搭載されていなかったら
間違いなく買っていなかったと思われる。しかしこれがかなりの当たりだったから困る。
皆に期待させといてコケる事が多いのが最近のゲームだが、そこまで期待してないゲームが
予想以上に面白いとかなり得した気分になるのは自分だけだろうか。


このゲームはベネズエラを舞台にした戦争系のクライムアクションゲームだ。
開始時にそれぞれ特徴の有る3人の傭兵の中から1人を選びゲームを進める事になる。
クライムアクションと言うとGTAのように好き勝手に何をやっても良いような自由度の高さが
売りになる事が多いが、このゲームではそのような自由度は無く、その代わりに破壊への
自由度を重視している。ミッションは殆ど何かを破壊するか誰かを捕獲する(又は殺す)の
2つくらいである。しかしその手段が多く用意されており、砲撃や空爆を要請するのも良いし、
ヘリや戦車を要請してそれに乗って行くも良し、1人で突っ込んで敵の乗り物を奪っても良し。
同じようなミッションばっかりで後半はうんざりするかもしれないが、このゲームではしょうがない
事のように思える。何故なら何かを破壊したり誰かを殺したりする以外のミッションは
このゲームに不必要だからだ。どう敵を倒していくかを楽しむゲームに、ドライブするだけの
平和なミッションは要らないし面白くない。事実このゲームの主にドライブするだけの
サブミッションは凄くつまらない。しかも本編より難しいのが多く、ミッションを開始してから
本番に入るまでが長いミッションもあり、リトライ時に結構イライラした。

敵のAIは非常に単調だし銃弾は非常にゆっくりで簡単に避けられるし、歩兵相手ならまず負ける事は無い。
大量に居ても1人ずつ接近して殴ってるだけでも何とかなるレベルだ。その代わりRPGや戦車の一撃で
一気に体力が削られる事が有る。しかしこのゲームは即死という概念が無くどんな一撃を受けても
体力は必ず1は残るようになっている。そのため厳しい状態でも逃げ回っていれば何とかなる場合が多い。

このゲームの素晴らしい点はとにかく贅沢な点だ。何故なら始めた人はまず開始数分で砲撃や
戦車が使える事に興奮し、敵をバッタバッタを倒していく事に興奮する。序盤にC4の使い勝手の良さ
に気付きそれを上手く使うことの面白さを知るし、中盤に来る頃には砲撃や支援の要請がそれなりに
使えるようになりまた面白くなってくる。しかし本当に面白いのはゲームに慣れてきた後半部分で、
国連と中国が出てくる頃には戦闘機等を使った非常に強力な空爆を大量に、しかも効果的に使えるように
なり、戦車やヘリの性能も自分の技術もどんどん上がってるから、とにかくやる事が派手になっていく。
ゲームの面白さの殆どを前半で用意し切ってしまうゲームが多く出ている中、前半にそれなりの面白さを
用意しながら、本当に面白い部分を後半に用意してくるから、最後まで楽しんでやる事が出来るだろう。
逆に言うと後半部分を経験してしまったら、もう前半部分はあまりやる気が無くなってしまうだろう。

しかしこのゲームの本当の面白さはCo-opに有る。このゲームのCo-opはちゃんとシングルプレイを
2人で進めるようになっており、ホストのミッションが進み、報酬はホストだけでなく相方にも入るから
相方も自分のゲームを進める時に有利になるし利益が有る。支援も相方は自由に買えるし要請できる。
開発陣が「次世代のネットコード」と言ってるだけあってこのゲームはとにかく快適で、
こういうタイプのマルチだと物理エンジンが無効になったりラグが発生したりするのだが
そういった事も一切なく何処の国か解らないような人とも快適にCo-opが出来たのは普通に凄い。
ただコンシューマから移植しただけなので、サーバー一覧も無いというのは厳しかった。


このゲームはとにかく大味で、同時期に出たWarheadやSTALKER:CS何かと比べるのは間違っているし、
決して今年のベスト5に入ってくるようなゲームでも無いが、個人的にとにかく楽しめたゲームである。
Co-opも含めて50時間くらいは遊んでるし、Co-op好きならやって損はしないというのは保障しよう。