☆漢方薬2 | きじとら☆茶とら+はちわれ

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うちの猫達と他所の猫達のことなどあれこれ書いてます。
※不妊治療は限定記事にしています。

くるみの最近の様子。


先週木曜日あたりから下がり気味で体が熱っぽく、土曜日には食欲廃絶。

先週に友人から、漢方(ツムラですが)を出す病院で他で治らなかった下痢が治ったという話を聞いていたのでそちらの病院へ初めて連れていきました。

先生は前の病院におられたときに他の猫を見てもらったことがありますが、去年に転職されてそちらの病院へは初めて。

発熱も8月から三回目で繰り返しているので、漢方薬などで根本的に底上げしないと切りが無さそうで。


熱は40.5℃。

抗生剤も特に鼻水などが出ていないので、使える薬がいざというときに無くなってしまうため使わないほうが良いでしょうとのこと。

インターキャット2単位と点滴、漢方薬の十全大補湯をもらってきました。


29日 

十全大補湯、いつものサプリ類


30日

朝:十全大補湯、夜:人参養栄湯、サンクロン等のいつものサプリ類


1日 39.0℃

朝夜:人参養栄湯、いつものサプリ類、夜:板藍根、1/2一包


2日 38.8℃

体重が朝(尿と便をしたあとなのもあります。夕方は4.5㎏)4.35㎏と強制給餌はしているのに減っていた。

ずっと軟便気味で吸収が悪いためではと思い夕方まで葛湯を三回のみで漢方とサプリも中止。

19時:注文していた牛黄が届いたので1/2カプセル

22時:ad強制給餌(パウダルコ15滴、液体酵素、アシュワガンダ1/2カプセル)

寝る前にカリカリを少し食べる。


3日 38.4℃

朝:カリカリを入れた量の半分くらい、チャオかつお小の2/3本

↑食べる量は多くないですが7時くらいから9時半までずっと起きて座って毛づくろいも良くしている。

本当に久しぶりに膝に乗ってくる。

10:30:カリカリを入れた量のほぼ全量食べる。


最初に高熱を出したのは8月下旬ですが、その一か月くらい前から食欲はあったものの食べたらすぐに横になることが多かったので、これだけ起きているのは??

ツムラの漢方もサプリ類もほぼ中止していたので牛黄の効果??

1日2日と熱が下がっても寝たきりだったし。


ハチの時には漢方のことも頭の隅にはあったものの、S薬局さんのササヘルススペシャルのイメージもあり使う発想が出てこず。

人間の抗がん剤使用時にも十全大補湯などを使うことは知っていたのに何で使おうとしなかったのか。

くるみの様子を見ていると、特に牛黄を使っていたら元気が出ていたかもとも。。

牛黄については知ったのが9月下旬だったからハチに使うことは不可能でしたが。



※十全大補湯→人参養栄湯に変更したのは、調べていたら急性期・高熱の時には十全大補湯は使わないというのを見つけたため。

熱は下がったので軟便が治ってきたら人参養栄湯を続けて、また十全大補湯も使います。

両方とも骨髄に働きかけて貧血の改善に良いそう。

甘草が入っているし副作用には注意が必要です。


http://kenko-hiro.blogspot.jp/2011/09/blog-post_17.html

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう) の 効能・効果 と 副作用


漢方診療の實際 』 大塚敬節 矢数道明 清水藤太郎共著 南山堂刊
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
本方は慢性諸病の全身 衰弱時の虚證に用いるもので、貧血・食欲不振・皮膚枯燥・羸痩等を目標とする。脈も腹も共に軟弱で、皮膚は艶なく、甚しいのは悪液質を呈してくる。病勢が 激しく活動性のもの、熱の高いものなどには用いられない。また本方服用後に食欲減退・下痢・発熱などを来すものには禁忌とすべきである。
本方中、人参・白朮・茯苓・甘草は健胃の力が強く、食欲を進め、消化吸収を盛んにする。当帰・芍薬・川芎・熟地黄は、補血・強心の能があって、貧血・皮膚枯燥を治し血行をよくする。黄耆・桂枝はこれらすべての作用を一層強化するものである。
本方は以上の目標を以て、諸種の大病後または慢性病等で疲労・衰弱している場合、諸貧血病、産後及び手術後の衰弱、痢疾後、瘧疾後・癰疽・痔瘻・カリエス・瘰癧・白血病・夢精・諸出血・脱肛に用い、また久病後の視力減退等に広く応用される。


『漢方精撰百八方』
27.〔方名〕十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
〔出典〕和剤局方(北宋・陳師文等奉勅撰)

〔処方〕熟地黄3.5 茯苓3.5 当帰3.5 朮3.5 川芎3.0 芍薬3.0 桂枝3.0 人参2.5 黄耆2.5 甘草1.0

〔目標〕全身衰弱、貧血、食欲不振、削痩、皮膚はツヤなく乾燥、脈、腹ともに軟弱。
〔かんどころ〕大病後または産後、外科手術後の衰弱を回復するのによいが、病勢が著しく活動性のもの、高熱、結核のシェープには用いられないし、服薬後かえって下痢、食欲不振、発熱などがあらわれるものには禁忌である。

〔応用〕本方は血虚を補う四物湯と、気虚を補う四君子湯の合方である八珍湯の効をさらに強化するため、桂枝と黄耆を加え十薬が全くして大いに虚を補すとい方意である。補中益気湯よりも一段と虚し、衰弱と貧血が強い。気血が虚したため麻痺を発した老人病や、大病後の衰弱で視力が減退するもの、下痢が長く続いて栄養失調となり体力のないもの、衰弱による夢精、産後の肥立ち悪く帯下の続くもの、フルンケル、カルブンケル、カリエス、痔瘻などで排膿止まず肉芽不良のもの、脱肛、子宮脱など虚弱に起因するものに応用する。外科手術後の回復促進に用いる機会が最も多く、白血病、悪性腫瘍、悪性貧血にも用いて一時の効をとることがある。肺結核にも用いるが、適応はそれほど多くない。

〔治験〕七十三才の男性、上顎癌が進行し転移もあり右顔面が岩のようになって崩れている。衰弱はなはだしく悪液質を発し、外科的手術も放射能治療も行いない。輸血は毎日しているがヘモグロビン値は6.0より上がらない。予後不良で一ヶ月とはもたないから帰宅してそのまま死を待つよりほかない。家人もすべてはあきらめているが、最後に漢方薬をのませてみたいという強い希望に心動かされ、延命効果しかないことを十分承知させた上で、本方の人参を韓国産の片製を配して投与した。一週間後には元気が出てよく話をするようになりヘモグロビン値は6.5になった。輸血は毎日続行しそれまで6.0以上になったことがないのに、一週間で上昇したことは本方の効としか考えられない。結局
三十六日目で死亡したが、割合に体力が回復しいく分の延命効果を認めることが出来た。 石原 明


現代漢方治療の指針〉 薬学の友社
貧血して皮ふおよび可視粘膜が蒼白か,栄養不良でやせており,食欲がなく衰弱しているもの。
本方は四物湯と人参湯に似たものを合方したような処方で,慢性に経過する諸種疾患の衰弱時に用いられ,消耗した体力を賦活し体力を増強せしめる。病中病後の衰弱時に普遍的な症候として,本方が適応するものが少なくない。具体的には容貌,栄養ともに悪く,食欲不振とともにやせて体力が低下し,皮ふにはつやがなく,気力も乏しく非常に疲労倦怠感ざ著しいと言う状態のものが目安となる。本方が対象になるような衰弱時は通常消耗熱あるいは神経症状などを伴いやすいが,本方適応症状に似て前者の消耗熱を随伴するものは,人参養栄湯 が適する。人参養栄湯 は本方症状と熱症状のほかに発咳があるので区別できる。また衰弱と熱の観点から,柴胡桂枝干姜湯が類似するが,柴胡桂枝干姜湯にはさらに神経症状(不眠,動悸)と消化器症状(消化不良性下痢,口渇)などが著明な点で,明確に区別できる。したがって前者の二処方は病勢が活動的であることがポイントであり,本方は病勢がやや落ちついた状態で体力増強が急務であるものを対象にすればよい。本方を投与後,次第に好転して治癒機転にあるもの。すなわち回復期には補中益気湯の応用を考慮すればよい。以上の諸点から本方は病勢が激しく,著明な熱症状,下痢,神経症状などがある場合は用いられないので衰弱と熱,咳には人参養栄湯 ,衰弱と熱,消化器症状を伴うものには柴胡桂枝干姜湯を,回復期には補中益気湯を,衰弱して特殊な症状の少ないものには本方を考え,視診,問削などを総合判独して応用すれば良い。

http://kenko-hiro.blogspot.jp/2012/03/blog-post.html
人参養栄湯(にんじんようえいとう) の 効能・効果 と 副作用
《資料》よりよい漢方治療のために 増補改訂版 重要漢方方解説口訣集』 中日漢方研究会
57.人参養栄湯(にんじんようえいとう) 和剤局方

地黄4.0 当帰4.0 朮4.0 茯苓4.0 桂枝2.5 芍薬2.0 遠志2.0 陳皮2.0 黄耆1.5 人参3.0 甘草1.0 五味子1.0


現代漢方治療の指針〉 薬学の友社
やせて血色悪く,微熱,悪寒,咳嗽がとれずに倦怠感が著しく,食欲不振で精神不安,不眠,盗汗 などもあり,便秘気味のもの。
本方は黄耆建中湯の変方と見なされる処方で,病後で衰弱した場合によく用いられ,特に肺結核に応用されることが多い。即ち小柴胡湯補中益気湯 を用いても微熱,悪寒,咳嗽がとれず,更に食欲が減退するものに奏効する。また頑固な咳嗽が続き,衰弱のため麻黄剤は使えないが麦門冬湯半夏厚朴湯 ,柴胡剤などでも効果がない場合本方を試みるとよい。本方適応症状には便秘の傾傾が認められるが,排泄される便は軟いのが普通である。従って衰弱したものや虚弱な老人の便秘にも応用される。本方と柴胡桂枝干姜湯 との鑑別は,柴胡桂枝干姜湯 適応症は神経症状が更に強く,胸内苦悶,胸部あるいは腹部に動悸を訴え,下痢の傾向があるから区別出来る。
従って本方服用後頭痛,のぼせを訴えるときは柴胡桂枝干姜湯 を,胃痛,腹痛を訴えるときは小建中湯を考慮すべきである。


漢方処方解説シリーズ〉 今西伊一郎先生
本方は呼吸器疾患と消化器疾患が併発し,熱症状と胃腸症状ならびに神経症状などを伴う点で,あたかも柴胡桂枝湯の適応症状に似ているが,まったく異質なもので本方が適応するものは,応用の目標らんに記載のごとく,病勢が進んで体力が消耗し,それがために消耗熱や咳嗽,神経症状などを発現するものが対象になる。とくに本方投与の投象は病巣が進展する結核症に多く,内的再感染の傾向やシューブの疑いがあるなどのもので発熱しているが,一般解熱剤の投与に一考を要し,しかも激しい咳嗽と粘稠な痰を喀出し,消化障害があって食思が振るわず,ネアセ,精神不安など重篤な複合症候あるものによく適応する。

類似症状の鑑別 本方は以上のとおり病勢が発揚性で消耗熱,咳,タン,胃腸症状を目安にする。

柴胡桂枝干姜湯  臨床的にはまったく本方と似ているが,さらに衰弱が著しく内臓機能も全般的に悪く,消化不良性の下痢便,口渇,不眠,胸部の動悸や腹部の動悸が亢進して,本方以上に神経症状が著明な者によい。

十全大補湯  本方症状に似ているが病勢がややおちついて,熱,咳,喀痰などが緩和となり衰弱の徴候が主となるものを目安に用いる。

補中益湯気  病勢が停止し回復の傾向あるものの体力を増強し,自然治癒能力を高度に発揮させる薬方で,衰弱,貧血,疲労倦怠,無気力,食欲不振などを対象に応用する。


2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
関係部位
症 状
皮 膚
発疹・発赤、かゆみ
消化器
胃部不快感
まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
症状の名称
症 状
偽アルドステロン症、ミオパチー1)
手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。
肝機能障害
発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
〔1)は、1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕