今日、この時期に年に一度だけくるワンコがご来店しました
飼い主さんが「最近調子が悪くて」と仰って帰られたので
またダニがたくさん寄生して、貧血なのと
年齢的にも高齢が原因だと思って
いつものようにバリカンを入れてスグに
パンパンになったダニが数十匹
バリカンの刃で破裂して血まみれになるバリカン
毎年の事ながら
それでも今年はさらに酷い状態で
ワンコも伏せていても身体の向きを変えるのも辛そう
私はとにかく丸刈りにして
毛にまとわりつくダニを取ってから
取りきれないモノはシャンプー中に鉗子で1匹づつ除去していこうと思って
シンクに移動して、シャンプーしながらのダニ駆除
それだけでも1時間以上かかってしまい
すでにワンコの状態がちょっとよくないから
なるべく早く終わらせようと頑張って
ほぼ除去出来た状態の時に
娘のテニスクラブ練習のお迎えの時間になって
10分ほど店から離れてる間に
状態が急変してしまい
店に戻ったら、身体は冷たくなってきて
息をするのもやっとな状態
スグに飼い主さんに連絡したものの
当店から20分強くらいの所がお住まいなので
間に合うかどうかなの危篤な状態で
私もマッサージしながら声かけてたんですが
飼い主さんが到着する前に逝ってしまいました
営業を始めて
お家で亡くなってしまった子は何頭かいたのですが
当店でトリミング中に亡くなるのは初めて…
体調が悪くて…と連れてきた時に
もう少し体力付けてから来てくださいと言えば良かったのかとか
毎年、ダニだらけでくるワンコを痒みと貧血状態から楽にさせてあげる方が良かったけど
結果、体力が持たずに亡くなってしまった
だけど、ダニはほぼ駆除できて
体もキレイに洗ってあげれたからよかったと思っうのが正しかったのか…
今もどうしてあげたら
あの子にとっていい方法だったのだろうって思うばかりで…
でも、毎年毎年ダニだらけで来店されるので
必ず獣医さんでダニの駆除してもらって下さいとはお伝えしてたんです
それでも、毎回「ホームセンターにある駆除剤つけてるから」と…
でも、つけてたってダニがいなくならないのは
その駆除剤が効いてないって事は分かりそうなものの
なんだかんだ理由をつけてしまうんですよね
で、結局98%位はウチでダニを取ってあげられても
パンパンに膨れたダニが数百匹もいる状態が分からないんじゃ
どうやって忠告しても、あの子がダニで貧血になり
おそらく敗血症だったんだと思いますが
今回の結果になってしまった事に
私はあの子を助けてあげられなかった事が辛くて仕方ありません
お世話になってる獣医さんにもお聞きした事があるんですが
「ダニがついてるのに、イボがいっぱい出来ちゃって見てほしい」とか
フィラリアで前のワンコを亡くしてるのに、次に飼ったワンコもフィラリアで助からない状態までほっとく飼い主さんがいるんだよって聞いた時に
そんな人が本当にいるのかな?と思ってた若い頃もありましたが
ようやく店を始めて10年以上過ぎた今頃
改めて獣医さんが言ってたお話は現実なんだと思い知らされました
そんな風に人間の勝手で
ならなくていい病気になったり
飼育放棄されたり
パピーミールで使い物にならなくなったら捨ててしまうとか言う
そんな今の日本の動物事情がもっともっと改善される事を願うばかりです
今日、亡くなってしまった子のほんの一握り程度の被毛に寄生していたダニです
これが全身にビッシリ
皮膚に食いついた口の部分だけ残ってる所もありました
どんなに痒く、痛く、貧血で朦朧としたりして
辛い日々を送ってたのかと思うと…
向こうに行ったら
お友達がたくさん出来て
楽しい毎日が過ごせるようにお祈りしました
このブログを読んで下さってる方には
こんな状態になるまでほっとく人はいないと思います
でも、現実は人間の勝手でこんなに辛い日々
または、棄てられたり
もっと酷い生活を送ってるワンコやニャンコがいるんだなって事を
少しでもいいので、心に留めて頂けたらありがたいなと思います