4年の時を経て、新しい「フェイス」の初日です。
4年前は、1週間の稽古で作り上げました。
今回は、2作品同時とは言え、稽古期間は倍。
しかも、稽古前にセリフを入れて挑めた。
まったく違う向き合い方ができました。
そして、4年前は、全員がはじめましてでした。
だから、稽古期間中はものすごく緊張していたのを覚えています。
1週間、稽古中に台本が上がってくるという極限状態での稽古が4年前。
エンゲキノマド版の「フェイス」上演に際して、ブログにも書きましたが、僕の中でフェイスは「過去の栄光」になってしまっていました。
そして、もう2度とできないものだと思っていました。
エンゲキノマドでは改めて坂元健児さんの凄さを痛感し、めちゃくちゃ悔しい思いをしました。
僕は枠にとらわれていた。
「僕とナターシャと白いロバ」のDVD内でのインタビューでも言いましたが、この時期は、僕の中のアンテナがおかしくなっていた時期であり、尚且つ朗読という「台本を読んでいい」部分に甘えていたと思いました。
なので、またこうやって「フェイス」を劇場空間で上演できることがとてもうれしいです。
4年の歳月を経て、再度台本を読むと前よりも違ったアイデアがどんどんと湧いてきました。
エンゲキノマドの時は、「朗読として成立させる方法」に頭が行っていた気がします。
今回はとても自由な発想で台本分析を行えたと自負しています。
そして、30代後半からテーマにしている「自分のプラン・解釈に固執しない」というものを意識しまくり、思いついては捨てて、絞りに絞って、演出の西森さんの実現したいものをひたすら追い求めました。
だから、昨日の西森さんのツイートを見たときは、涙が出るほどうれしかったです。
*ちなみに僕は基本的に自分をほめてくれるツイートはリツイートしないです。なんか恥ずかしくて。でも、ちゃんと読んでいます(笑)
今回は、一切の枠に囚われない、新たな伊藤裕一として「フェイス」に向き合います。
あぁ、楽しみだなぁ。
初日が。
(震え声)
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