ザ・シンフォニーホール

太田弦 指揮日本センチュリー交響楽団


ブルッフ

「スコットランド幻想曲」


前田妃奈(ヴァイオリン)

山地梨保(ハープ)



ウォルトン

「交響曲第1番」



ブルッフ「スコットランド幻想曲」は前田妃奈のヴァイオリン・ソロの音が細く感じたのとやや一本調子のおとなしめな演奏だったのが気になりましたが、バックのハープとオーケストラは大変美しくて楽しめました。
ウォルトン「交響曲第1番」はリズムがキチキチしているのが印象に残りました。太田氏の指揮は尾高さんに似ているなあと思います。が昨年聴いた尾高氏と大阪フィルのこの曲の演奏はさらにテンポを揺らしたり「溜め」を駆使してダイナミックな音楽だったのですが、そういうこともなく、とにかくビシッとテンポに関してきっちり演奏するんだという雰囲気を感じました。


フェスティバルホール

マクシム・エメリャニチェフ指揮 読売日本交響楽団


リムスキー=コルサコフ

「序曲 ロシアの復活祭」


アルチュニアン

「トランペット協奏曲」

セルゲイ・ナカリャコフ(トランペット)


リムスキー=コルサコフ

「シェエラザード」

伝田正秀(ヴァイオリン)




リムスキー=コルサコフの序曲「ロシアの復活祭」は意外に聴く機会か無い名作かと思います。コンサートではたぶん初めてでした。
アルチュニアン「トランペット協奏曲」を吹いたナカリャコフはかつての天才少年のイメージが強い方なのですがずっと第一線で活躍しているようでさすがの安定感でした。曲も親しみやすいので良かったです。
リムスキー=コルサコフ「シェエラザード」はソロ・ヴァイオリンの客演コンサートマスター伝田氏が大変上手くて良かったと思います。エメリャニチェフの指揮はあまり粘らずスパスパと早めに音を切り上げていくスマートで格好良い演奏でした。特に第2楽章でのファゴットの上手さと第3楽章出だしの部分の弦楽のアーティキュレーションが細かく丁寧な感じで印象に残りました。






大垣市スイトピアセンター 文化ホール


諏訪内晶子(ヴァイオリン)

オライオン・ワイス(ピアノ)


ブラームス

「ヴァイオリン・ソナタ第1番」

「ヴァイオリン・ソナタ第2番」

「ヴァイオリン・ソナタ第3番」



ピアノ担当のワイスという方は初めて聴きました。ヴァイオリンに負けじと力強い演奏をする感じでそこに合わせてくる諏訪内晶子のヴァイオリンもまた力強い演奏だったと思います。諏訪内氏の最新CDでは共演のエフゲニ・ボジャノフのピアノ演奏が繊細な合わせを志向しているように思えたのでそういう演奏を期待していたため、ちょっと違う雰囲気に戸惑う演奏会ではありました。諏訪内晶子のヴァイオリンはポルタメントのギリギリ手前をゆくような雰囲気の甘く色気のある音色で鳴りっぷりも良かった印象でした。アンコールではワイスのピアノもイメージチェンジして大変柔らかくなり、本編もその路線でやったら良かったのではないか?という一味違う素晴らしさを感じることが出来ました。