福島甲状腺 B判定 80%増 | いわき市民のブログ I am An Iwaki Citizen.

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ベルトルト・ビレヒト: ガリレイの生涯、第13幕

福島甲状腺 B判定 80%増
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-1344.html

2月12日の福島県県民健康管理調査第18回検討委員会が開かれました(1)。その中で2巡目の検査である本調査との結果が発表されました。この検査では受検者75,311人中661人で(2)全体の0.81%がB判定でしたが、2012年3月末付の集計では受検者40、763人中の187人で(3)全体の0.46%がB判定でした。約80%の増加が見られます。検査約30万人中で甲状せんで「悪性または癌の疑い」の方は118人(先行検査110人(4)、本格検査8人(2))で、約1,000人中4人から「異常」が見つかっています。当初の想定は100万人に1、2名ですので異常な高率です。

  福島県県民健康管理調査は

 「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故による放射性物質の拡散や避難等を踏まえ、(福島)県民の被ばく線量の評価を行うとともに、県民の健康状態を把握し、疾病の予防、早期発見、早期治療につなげ、もって、将来にわたる県民の健康の維持、増進を図る」

 ことを目的としている実施されている調査です。その一つに原発事故時に概ね18歳以下の福島県民を対象に、甲状腺(超音波)検査があります(6)。甲状せん検査は、チェルノブイリで、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんの増加であったので実施されることになりました。以下に甲状腺検査の流れを示します。

甲状腺検査の流れ
めげ猫4

 ※(2)にて作成
 図―1 福島県の甲状腺検査の流れ

 図に示す通り、1次検査で検査の必要の無いA判定と、より詳細な検査が必要なB、C判定に分けます。ただC判定は過去に1人しかおらず(4)、殆どがAないしB判定です。福島県の甲状腺検査は1回目の先行検査(4)と2回目以降の本格検査(2)に分かれますが、2014年から2回目の本格検査が開始されています(2)。2012年3月末付の集計では受検者40、763人中の187人で(3)全体の0.46%がBランクでしたが、今回の本格検査では受検者75,311人中661人で(2)全体の0.81%がBランクで倍近く(18%増)です。福島県が聴けば、年齢が上がった為の説明されそうなので、年齢別の分布をとってみました。

福島の急増するB判定
めげ猫2

  ※1 (2)(4)より作成
  ※2 2014年調査は調査時点の年齢で記載してあり、(=^・^=)が変換。0-4は検査時2-7歳、6-10は検査時8-12歳、、10-15は検査時13-17最、15-18は検査時18-22歳を変換
  ※3 12年先行調査は2012年3月末の時点のデータ
  ※4 14年本調査は2014年12月31日時点のデータ
 図―2 年齢別のBランク以上の割合

 (=^・^=)が驚いたのは2012年の検査で15歳以上の方の割合より2014年で13-17歳の方(グラフでは10-15)と表記せ16歳以上の方の割合が大きい事です。原発事故当時16歳の方は、先行調査時点では17歳なので、2014年で13-17歳のグループより高齢です。しかしB判定の割合がすくなくなっています。

 2012年の検査で原発事故当時16-18歳の方(検査時年齢17-19歳)
   1.08%(検査8,733人中94人がB判定)

 2014年の検査で検査時に13-17歳の方
   1.31%(検査24,282人中317人がB判定)

で、2014年で13-17歳の方のBランク割合が多くなっています。加齢では説明できません。福島の子供の甲状腺に対するストレスはここ3,4年で確実に高まっています。

 これまでの検査(2)(4)を集計すると「悪性ないし疑い」の割合は0.04%です(検査288,577人中118人)です。当初は100万に1,2名でしたので(5)、異常な高率です。これについて、検査を積極的に実施したので多く見つかったとも考えられますが、Bランクがここ3,4年で急増しているので「放射線の影響」の可能性が高いと思います。

 以下に「悪性または悪性の疑い」の方の累積数を示します。
どんどん増える甲状腺の「悪性または疑い」
めげ猫3

 ※(7)を集計
 図―3 「悪性または悪性の疑い」の累積人数

 どんどん増えています。これからも増えると思います。そして(=^・^=)は気になることがあります。以下に市町村別の発生率を示します。
福島第一から離れた場所では見つからない「悪性または疑い
めげ猫1

※1(2)(4)を集計
 ※2 1次検査受験者数は市町村毎に1順、2順のうち大きい方を使用
 図―4 市町村別の発生率

 (=^・^=)には福島第一原発が遠い場所では低いような気がします。

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