警察庁が管理する「DNA型記録検索システム」に人物を誤った情報が登録され、神奈川県警が窃盗事件の容疑者として事件とは関係のない男性の逮捕状と家宅捜索令状を取っていたことが、県警への取材で分かった。

 県警によると、事件は横浜市旭区の飲食店で昨年11月、経営者の70代の女性がバッグを置き引きされた。現場に残っていた犯人のものとみられる遺留物のDNA鑑定をし、検索したところ、男性の型と一致。県警は鑑定結果や目撃情報などから、窃盗容疑で男性の逮捕状と家宅捜索令状を取り、自宅を家宅捜索、旭署に任意同行した。男性は容疑を否認したため、検体を任意提出してもらい、DNA型鑑定をした結果、男性の型と登録されていた型は全く別のものと判明した。

 男性は平成19年に横浜市神奈川区内でひき逃げ事件を起こして逮捕されており、検体を任意で提出。県警は「当時、複数の検体があり、取り違える可能性があった」としており、別人の検体が男性の検体として登録されていた。誰のものかは不明で、男性の本来の検体は紛失したという。県警は「科学捜査研究所に検体を送る前に署で名前を取り違えた可能性がある。原因を調査している」としている。

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