今回は成長期に起こりやすいスポーツ障害でも、踵に痛みがでるセーバー病についてご説明させて頂きます。

~セーバー病とは~


セーバー病は踵骨骨端症ともいい、踵骨隆起(踵後方)の骨軟骨炎あるいは骨軟骨症の1つとされています。Sever病という綴りからシーバー病とも言われており、好発年齢と性差については10歳前後の男子に多く小児期の疾患であるといえます。

症状として踵後方の痛みが主であり、圧痛や運動時痛、ときには軽い腫れが認められますが、安静時痛の訴えは稀です。この痛みは、骨を覆っている骨膜が腱などに引っ張られ炎症を生じる事で引き起こされると考えられています。



セーバー病は誘因無く生じるとされており、スポーツ種目別では、素足で行う体操や剣道、ランニングの多いサッカーやバスケットボールにおいて多い障害です。

回復については自然に治癒する事も多いとされていますが12年と長期間を要します。

障害が生じた場合には、体育や運動を控えたり、底の柔らかい靴やヒールの高めの靴を履くようにする事が治療の1つになります。


図 セーバー病のレントゲン写真


よく「踵の痛みは成長痛だからそのままにしておけば自然に治る」と言われています。


また、「成長痛だから仕方がない」ということもよく聞きます。


しかし、成長期は全員起こりますが、踵の痛みが全員出現するわけではありません。


それは成長痛は成長期に起こる骨の成長に対して筋の柔軟性が追い付いていかないことで起こる事が多く、その箇所の筋の柔軟性が確保されていれば痛みが出現しにくいということになります。


逆に1週間~2週間運動を中止しても、休んでいる間は徐々に痛みは改善しますが、運動を再開すれば筋の柔軟性は変化していないので痛みが再発してしまいます。


まずはストレッチなどを積極的に行い予防することが一番ですが、セーバー病になってしまった場合は一時的な休息(炎症によって痛みが強い時期)後に積極的にストレッチを行って筋の柔軟性を確保する必要があります。


次回はセーバー病の原因について詳しくご説明させて頂きます!

お楽しみに!!

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