金が無いなら買うなつってんだろ!! | 無職候補生定あき

金が無いなら買うなつってんだろ!!

顔に笑顔を浮かべつつ殺意を抱く

定あきです


 うちに、とあるメーカーで在庫が余っているロードバイクを扱っている。

 定価で6万のところをだいたい4万で売っている。


 最近忙しすぎて値札付けすらまともにできていない為、片言の女性に自転車の値段を聞かれる。

 指定された自転車の場所には恋人らしき男。明らかに中国人のカップル。

 在庫処分の為4万だと伝えると


「2台買うからさー、6万円にならない?」


 と言ってきた。

国に帰れ!!

 軽くいなしてみるも


「2台6万にしてくれるなら、すぐ買って持って帰るよ」


 と、しつこく言ってくる。

 それがダメだと判断するのは定あきではなく本部で値段操作してる人間なので、話を本部に持ちかけるのは可能だが、許可が下りるとは思わないし、下ろして貰いたいとも思わないので断る方向で話を持っていく。

 しかし、あまりにしつこく聞いてくるので、とりあえず確認をするだけすると離れて電話をする。


定「すいません、値切りです」


本『商品は?』


定「●●のロードバイクです」


本『他店の値段への対応か何か?』


定「…ええとですね、話だけで聞いて欲しいんですが、中国人の2人組みが来てて、2台で6万にならないかってしつこく聞いてくるんで、とりあえず確認だけという形で電話しました」


本『んー、1台3万ねぇ…無理ではないけど』


定「3万3千とかだったらセーフなんですか?」


本『まぁそれくらいだったら利益が出るよね。もちろんポイント無しでの話しだけど』


定「ああ、それは当然ですね。じゃぁ、分かりました、1台3万5千ってことで話してみて、それで買うようでしたらもう一度電話します」


本『それでよろしく~』


 電話を切って中国人カップルのところへ行く定あき。


定「大変お待たせしました。今上に確認とってみたんですが、2台で7万円が精一杯ですね!」


中「えー、2台で6万は無理?」


定「はいー、わたしも頑張ってはみたんですが、上に止められてしまったので…


中「だって処分品なんでしょ?いいじゃん。6万にしてくれたらすぐ買って帰るよ?」


定「いや、もうこれどうしようもないですねー


中「ふーん、わかった。じゃぁいいや」


定「大変申し訳ございません。それでは失礼します」

さっさと消えろ!!

 金が惜しいなら最初から買い物なんかするなや!!

 中国人と書いたものの、別に中国人だからウザさが増してるとか、そういう訳でもない。

 この前は日本人だったし。って言うか日本人のが当然の如く値切ろうとするし。


 一昨日だか昨日か、会社のイベントの景品で折りたたみ自転車買うってオッサン2人が


「これ以上安くならない?」


 という言葉を皮切りに厚かましいことばかり言ってきた。

 会社からは、値切り交渉に入られたら即断はするなと言われている。ある程度受け止めた上で、値段を下げない方向へ話を持って行けと言われている。

 なので定あきは、「安くならない?」と言われると


「いやー、難しいですねぇ」


 と応えることにしている。

 基本ポイントが10%つくが、このポイントを無くせば値引けない事もないものの、結果的な値段で言えばポイントを付けた方が得になる。という、つまるとこ値引くことにあんま意味は無いというところへ話を持っていく。

 今回のおっさん2人に対しては、面倒なのでそれすらしなかった。


定「ポイント分があるんで下げるのは厳しいですね」


「それじゃぁなんかオマケとかないの?」


定「んー、本来折り畳み用ではないんですが、自転車のカバーなら。買って2,3千円するものなんですが」


「カバーかぁ、あんま意味ないよねぇ。ライトとか鍵とか付かないの?」


定「いや、ライトとか鍵は無いですね」


「え!ライトと鍵付かないの!?」


定「はい、通常の商品はちょっと」


「だって、普通自転車屋さんとかオマケで付けてくれたりするよ?」

知らねぇよ!

 付けてもらったことねぇよ。

 これっぽっちも表情に出さないものの、はやく消えろよカスどもって内心思ってた。


「本当に安くならない?」


 と、自分より20近く歳が離れてそうなオッサンが、甘えるような目でこちらを見てきて、本気でウザイと思う。

 そんな目で見られていようと、ニコニコしながら、「厳しいですね」の一点張り。「無理」とは言わない。「厳しい」で通す。


「それじゃそのへんの自転車屋で買った方がよくね?」


 あくまで値切ろうとしない定あきに対し、まるで「商売のチャンス逃しちゃうぜ?」みたいな会話を始める。

 しかしニコニコ顔で気にしない定あき。


「じゃぁ、自転車屋で買うか。今回はいいや」


 と、帰るオッサン2人。

二度とくんな!!

 こちらがある程度利益削って表示した値で買えないなら、最初から買おうなんて思うなカス!!

 そんなんだからデフレスパイラルになるんだろうが!


 結局、その後1時間もしないうちに、全然違うお客さんがその折り畳み自転車を購入。

 あのおっさんどもに売らなくて本当に良かったと思う。 


>アナスタシアさん

 ミドルスペックで当たり率が300を切っていて、それでいて継続率が約80%…こんな美味い台は無い訳で…。

 当たりさえ引けてしまえばガンガン行く事が多いと思うんですよ。

 あとは、チャレンジあるのみじゃないですかね…。