2年前の3月13日、大船渡市に入った時、国道45号線沿いに積まれていた瓦礫の山の上にちょこんと置かれた、スティッチのぬいぐるみの青色が、やけに映えていたのを、いまでも思い出す。
見渡す限りの惨状に愕然とし、しばらくは声も出なかった。
でも、このぬいぐるみを見て、
持ち主は?誰からのプレゼントだったのだろうか?送り主は無事なのか……。
このぬいぐるみに関る暮らしがどんな様子で、被災後はどんな不自由があるのだろうか……。
想像は尽きることなく、頭のなかをかけめぐっていた。
「いま自分にできることを精一杯やるしかない」。当たり前すぎるこの結論にたどり着く上で、スティッチのぬいぐるみが僕に与えた衝撃はとても大きかったと、いまにして思う。
明日は、岩手県民会館での演説会。この時の気持ちを忘れずに、そして決意新たに、これからも微力ながら復興に力を注ぎたい。