誤った人生論
世の中には、三つの間違った考え方をしている人がある。一つには、人間がこの世において経験する如何なることも、すべて運命であると主張する人。
二つには、それはすべて神の仕業であると主張する人。
三つには、またある人は、すべて因も縁もないという。
もしすべて運命によって定まっているものならば、この世において善いことをするのも、悪いことをするのも、みな運命で幸も不幸もすべて運命、運命の外には一歩も出られないで、これはなさねばならぬ、これはしてはならぬという希望も努力もなくなり、社会の進歩も改良もない。
次に神の仕業であるという説も、最後の因も縁もないという説も同じように非難される。
悪を離れ善をなして、自分の意志によって努力することもできなくなってしまう。決してそのように単純なものでなく、何事もさまざまの因と縁によって生じ、また縁によって滅してゆくのが本当のすがたであるから、私たちは常によい因をつくり、また悪い因をつくらぬよう努力して、清らかな立っぱな世の中にせねばならぬ。
新訳仏教聖典より
幸せになるのも、不幸になるのもあなた次第ということです。
人の悪口を言えば、自分も言われ、不幸を願えば、自分が不幸になる・・・
逆に、人の幸せを願える人は、自分も幸せになれます。