選びの達人 | クリエイジ コラム ◆ 一週一冊良い本を読もう ◆

選びの達人

 本サイト「クリエイジ」のトップページは『マイソムリエ』と称して読書案内コラムとお薦め本を紹介している。ワインに精通した専門給仕人ソムリエ(Sommelier)を書物に援用しているのだが、昨今はホテル利用者のよろず相談に応えるコンシェルジュ(Concierge)の職能に注目してさまざまに応用される例が増えているようだ。すでに2003年12月27日(土)の日経記事でも“はやり白書 コンシェルジュ”の見出しでザ・ウィンザーホテル洞爺スキー場のゲレンデコンシェルジュ、伊勢丹化粧品売り場のボーテ・コンシェルジュ、JTBの旅のコンシェルジュ、長野県庁のお尋ねコンシェルジュなどが取り上げられている。2009年5月15日(金)から始まったエコポイントに乗せられてヨドバシカメラを覗いたら予約制のまとめ買い相談カウンター専任コンシェルジュが配されているのを知った。
 2007年5月7日(月)にリニューアルされた千代田区立図書館では従来的なレファレンス・ライブラリアンの範疇を超えた図書館コンシェルジュが好評のようだ。Googleに親しんだインターネット検索はWolfram/AlphaやマイクロソフトのBingなど新検索エンジンの登場でハイテクの福音を一層広めつつあるが、コンシェルジュに案内されるハイタッチで満たされる領分も確かに増えてきている。平凡社『世界大百科事典』を編集した思想家・林達夫(1896-1984)の著作集第1巻(1971年 平凡社・刊)は『芸術へのチチェローネ』と題されるがチチェローネ(Cicerone)もまた選びの達人であり佳き案内人を表して麗しい。

(推薦書籍)
林達夫芸術論集 講談社文芸文庫 はK 1
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