雅「おーい!ニノ!?」
和「ん?」
雅「着替え終わったぁ!?」
和「うん。終わってる。」
そう言いながらソファーに座って、携帯を睨みつけてる。
和「あぁー!くそっ!」
雅「何してんの?」
和「あぁ‥‥これ。」
そう言って、携帯をオレに向けようとした。
だからオレは携帯を覗こうと顔を近づけた。
和「あっ!!あぁーーー‥‥。」
雅「ちょっ!なに!?」
和「おまえが イイトコで声かけっから‥‥」
って、ゲームかよっ!?
今から、初詣だっつうのに。
まったく…
△△ちゃんのこと、まだ解決してないんでしょ?
ゲームしてる場合じゃないっつうのに。
和「んーーーー‥‥さてと。行くよ。」
雅「ねぇ、ニノ?」
和「ん?」
雅「大丈夫?」
和「ん?なにが?」
雅「なにがって…△△ちゃんのこと。」
和「まぁさ。なるよーにしか なんねぇよ。」
そう呟いたニノは、やっぱりちょっと元気がない。
もう何日、連絡来てないんだろ…
オレだったら、耐えらんないよな…
すげぇな、ニノは…
なんて思ってたら、ニノはすでに携帯をポケットにしまって扉の前に立ってた。
和「ほら。行くよ?なに?行かねぇ~の?(笑)」
雅「い、行くよ!?○○、待ってんもん!」
和「くふふ」
くそぉ~
新年早々、ニノに笑われたしっ!!
なんて思いながらも、ニノが笑ってることが、嬉しいオレ。
和「はい。んじゃ。よろしくね」
雅「りょーかーい!!」
和「ん~。そぉね。」
雅「ニノー!もぅ!ノリが悪い!!」
オレはそう言うと、ニノの肩をバシッと叩いた。
雅「なるようにしかならないなら、楽しまなきゃ損でしょ!?」
和「あなたのさ、そぉーゆんとこ。すげーよね。」
雅「ん?何が?」
和「いや?いいよ(笑)あなたはさ。そのままでいてくださいって事。(笑)」
っつうか、わかってんでしょ?
オレが気ぃ遣ってんの。
それに気付いてないフリしてそう答えるんだから。
なんか、やっぱ、ニノには敵わないよね、こういうとこ。
和「あっ。ねぇ。そこ曲がんじゃねぇの?」
雅「えっ!?あ、そうだっ!!!あっぶねぇー」
ちょっと上の空だったから、つい曲がり道を直進しそうになった。
和「おまっ!ちゃんと運転しろよー!」
雅「ごめんごめん!!」
オレが笑って謝ると、ニノはバシッとオレの頭を叩いた。
なんか、それも愛がこもってんな~(笑)
雅「さっ!もう着くよー!…っと、よし、駐車もバッチリ!さ、降りて降りて!!」
和「はいはい。お疲れ~んで?どこにいんの?」
雅「んー…神社の入り口で待ってるって言ってたけど…」
オレはそう呟いて、周りを見回した。
すると神社は満員御礼。
すっげぇ人が神社に向かって歩いている列ができていた。
雅「人、めちゃくちゃ多くない?見つけられっかな?」
和「ってかさ。あなた。気をつけてよ。ただでさえ 声でけーんだからさ。」
雅「あっ!そっか!」
だよね?
○○にも、いつも言われてるし。
今日はおとなしくしなきゃね~
和「あっ‥‥いた。」
雅「えっ、どこ!?」
ニノの言葉に、オレは周りをキョロキョロと見回す。
すると鳥居の前に立ってる彼女を見つけた。
雅「あっ!いたいた!!○○ー!!」
オレに気づけ~と念を送りながら、思いっきり手を振った。
すると同時にオレは頭に痛みを感じた。
和「ばかっ!!!でけぇーって」
そう言ったニノに、思いっきり頭を叩かれてたんだ。
雅「あっ!ごめんっ!!」
和「おまっ。いいから 手降るなって!」
ニノはそう言って、オレの腕を押さえつけた。
和「んっとに。声でけーし。動作でけーし。心配しかねぇよ。」
雅「ごめんごめん!!だって、○○見たらテンションあがっちゃって。」
和「まぁ。わか・・・ねぇ・・どね‥‥」
人が多くて、周りが騒がしいから、ニノの声がところどころ聞こえない。
雅「なに?ニノ、聞こえない!」
和「いいよ。ほら。行くよ」
雅「行こ行こ!」
オレらは彼女たちの元へと、足早に向かった。
そして彼女の前に立つと、オレは顔を覗き込んでふふっと笑った。
雅「お待たせ!寒かったでしょ?……うわーっ、冷たい!!」
寒そうにしてたから、彼女の手をギュッと握ったら、冷たくて、つい声がでかくなった。
-バシッ!
和「だから。うるせーって!」
雅「イテッ!!もー!そんなに強く叩くなよ!?」
△「ちょっ!カズ!ごめんね。相葉くん。大丈夫??」
雅「あっ!△△ちゃん!!大丈夫、大丈夫!!」
○「だから、雅紀、声大きいって!」
和「そぉだよ。大丈夫だって。んな心配しなくても。」
○「うん、ニノの言うとおり!」
△「もぉ。‥‥。」
ったく!
○○まで、ニノの味方しちゃって!!
ちょっとふくれたオレ。
だけど、ニノはそんなオレを無視して、小さく呟いた。
和「あぁ~。さっみ!ねぇ。とっとと行こぉぜ?」
雅「あ、そうだね!?行こ行こ!!はい、手、貸して?」
オレはそう言うと、彼女の手をギュッと握った。
雅「人が多いから、はぐれないようにね?」
○「…うん。」
そう小さく頷く彼女が可愛くて、くぅーっってなる。
だけどニノは呆れた声で声を掛けてきた。
和「おまえ。ほんと 気をろよ?どこで誰が見てるかわかんねぇからな。」
雅「わかってるよ!…って、そう言うニノだって。
クフフッ…こっそり手ぇ繋いでんの。」
和「っるせぇ~わ。うちは いいんだよ。死活問題だからね。(笑)」
△「そっ!そんな事ないし!!」
ふふふっ。
結局、仲良しじゃん?ふたり。
なーんか、安心した。
オレはホッとして、彼女の手をギュッと握り直した。
○「…雅紀?」
雅「こぅしてっと、あったかいね?」
○「うん、そだね。」
雅「離しちゃ、、、ダメだからね?」
彼女の耳元でそっと囁くと、彼女は小さく頷いた。
ホント、幸せなひとときだ。