初詣~A version~ 3 * Short Story A | Crazy Moon -ふたばのブログ(仮)-

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雅「おーい!ニノ!?」


和「ん?」


雅「着替え終わったぁ!?」


和「うん。終わってる。」



そう言いながらソファーに座って、携帯を睨みつけてる。



和「あぁー!くそっ!」


雅「何してんの?」


和「あぁ‥‥これ。」



そう言って、携帯をオレに向けようとした。


だからオレは携帯を覗こうと顔を近づけた。



和「あっ!!あぁーーー‥‥。」


雅「ちょっ!なに!?」


和「おまえが イイトコで声かけっから‥‥」



って、ゲームかよっ!?


今から、初詣だっつうのに。


まったく…

△△ちゃんのこと、まだ解決してないんでしょ?


ゲームしてる場合じゃないっつうのに。



和「んーーーー‥‥さてと。行くよ。」


雅「ねぇ、ニノ?」


和「ん?」


雅「大丈夫?」


和「ん?なにが?」


雅「なにがって…△△ちゃんのこと。」


和「まぁさ。なるよーにしか なんねぇよ。」



そう呟いたニノは、やっぱりちょっと元気がない。


もう何日、連絡来てないんだろ…

オレだったら、耐えらんないよな…


すげぇな、ニノは…



なんて思ってたら、ニノはすでに携帯をポケットにしまって扉の前に立ってた。



和「ほら。行くよ?なに?行かねぇ~の?(笑)」


雅「い、行くよ!?○○、待ってんもん!」


和「くふふ」



くそぉ~

新年早々、ニノに笑われたしっ!!


なんて思いながらも、ニノが笑ってることが、嬉しいオレ。



和「はい。んじゃ。よろしくね」


雅「りょーかーい!!」



雅「ふふっ。めっちゃ、楽しみだねぇ~」


和「ん~。そぉね。」


雅「ニノー!もぅ!ノリが悪い!!」



オレはそう言うと、ニノの肩をバシッと叩いた。



雅「なるようにしかならないなら、楽しまなきゃ損でしょ!?」


和「あなたのさ、そぉーゆんとこ。すげーよね。」


雅「ん?何が?」


和「いや?いいよ(笑)あなたはさ。そのままでいてくださいって事。(笑)」



っつうか、わかってんでしょ?

オレが気ぃ遣ってんの。


それに気付いてないフリしてそう答えるんだから。


なんか、やっぱ、ニノには敵わないよね、こういうとこ。



和「あっ。ねぇ。そこ曲がんじゃねぇの?」


雅「えっ!?あ、そうだっ!!!あっぶねぇー」



ちょっと上の空だったから、つい曲がり道を直進しそうになった。



和「おまっ!ちゃんと運転しろよー!」


雅「ごめんごめん!!」



オレが笑って謝ると、ニノはバシッとオレの頭を叩いた。


なんか、それも愛がこもってんな~(笑)



雅「さっ!もう着くよー!…っと、よし、駐車もバッチリ!さ、降りて降りて!!」


和「はいはい。お疲れ~んで?どこにいんの?」


雅「んー…神社の入り口で待ってるって言ってたけど…」



オレはそう呟いて、周りを見回した。


すると神社は満員御礼。

すっげぇ人が神社に向かって歩いている列ができていた。



雅「人、めちゃくちゃ多くない?見つけられっかな?」


和「ってかさ。あなた。気をつけてよ。ただでさえ 声でけーんだからさ。」


雅「あっ!そっか!」



だよね?

○○にも、いつも言われてるし。


今日はおとなしくしなきゃね~



和「あっ‥‥いた。」


雅「えっ、どこ!?」



ニノの言葉に、オレは周りをキョロキョロと見回す。


すると鳥居の前に立ってる彼女を見つけた。



雅「あっ!いたいた!!○○ー!!」



オレに気づけ~と念を送りながら、思いっきり手を振った。


すると同時にオレは頭に痛みを感じた。



和「ばかっ!!!でけぇーって」



そう言ったニノに、思いっきり頭を叩かれてたんだ。



雅「あっ!ごめんっ!!」


和「おまっ。いいから 手降るなって!」



ニノはそう言って、オレの腕を押さえつけた。



和「んっとに。声でけーし。動作でけーし。心配しかねぇよ。」


雅「ごめんごめん!!だって、○○見たらテンションあがっちゃって。」


和「まぁ。わか・・・ねぇ・・どね‥‥」



人が多くて、周りが騒がしいから、ニノの声がところどころ聞こえない。



雅「なに?ニノ、聞こえない!」


和「いいよ。ほら。行くよ」


雅「行こ行こ!」



オレらは彼女たちの元へと、足早に向かった。


そして彼女の前に立つと、オレは顔を覗き込んでふふっと笑った。



雅「お待たせ!寒かったでしょ?……うわーっ、冷たい!!」



寒そうにしてたから、彼女の手をギュッと握ったら、冷たくて、つい声がでかくなった。


-バシッ!



和「だから。うるせーって!」


雅「イテッ!!もー!そんなに強く叩くなよ!?」


△「ちょっ!カズ!ごめんね。相葉くん。大丈夫??」


雅「あっ!△△ちゃん!!大丈夫、大丈夫!!」


○「だから、雅紀、声大きいって!」


和「そぉだよ。大丈夫だって。んな心配しなくても。」


○「うん、ニノの言うとおり!」


△「もぉ。‥‥。」



ったく!

○○まで、ニノの味方しちゃって!!


ちょっとふくれたオレ。


だけど、ニノはそんなオレを無視して、小さく呟いた。



和「あぁ~。さっみ!ねぇ。とっとと行こぉぜ?」


雅「あ、そうだね!?行こ行こ!!はい、手、貸して?」



オレはそう言うと、彼女の手をギュッと握った。



雅「人が多いから、はぐれないようにね?」


○「…うん。」



そう小さく頷く彼女が可愛くて、くぅーっってなる。


だけどニノは呆れた声で声を掛けてきた。



和「おまえ。ほんと 気をろよ?どこで誰が見てるかわかんねぇからな。」


雅「わかってるよ!…って、そう言うニノだって。
 クフフッ…こっそり手ぇ繋いでんの。」


和「っるせぇ~わ。うちは いいんだよ。死活問題だからね。(笑)」


△「そっ!そんな事ないし!!」



ふふふっ。

結局、仲良しじゃん?ふたり。


なーんか、安心した。



オレはホッとして、彼女の手をギュッと握り直した。



○「…雅紀?」


雅「こぅしてっと、あったかいね?」


○「うん、そだね。」


雅「離しちゃ、、、ダメだからね?」



彼女の耳元でそっと囁くと、彼女は小さく頷いた。


ホント、幸せなひとときだ。